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第二章 赤の瞳と金の瞳
第98話 ごめんなさい
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うん、正直強化しすぎたかもしれない。一瞬で二人がいる場所まで戻ってきてしまった。というか、通り越した。
急いで戻る。上を通り越したの、気が付かれてたらかなり恥ずかしいけど、今はそんな事言ってる場合じゃない。
「そこ! とまりなさいぃぃぃっ!!」
「エ、エマ!?」
「……!?」
二人の間に華麗に入る予定だったけど、私は見誤る。
――トンッと華麗に黒竜の頭に着地した。
う、うわぁぁぁ!? どうしよう。どうしよう。
これ、ぷいっと顔を振られてパクっと食べられちゃう位置じゃない!?
やり直し? ここから? 無理だよね!!
冷や汗をかきながら、私は必死に声をあげる。
「ダガー! 喧嘩はダメです」
聞いてくれる可能性なんてわからない。だけど私は続ける。
「ダガーもブレイドも大事な人。お願い、戦わないで」
ここまで言って、私は戦慄する。今、見た目は初めてダガーと会ったあの時とあきらかに違う事を思い出した。目の色も……。
もしかして私、完全に終わった?
ほんの少し頭が動く。逃げれるだろうか。私は竜魔道具にした指輪の上に手を乗せる。
「アメリア――」
思ったより優しい声だった。落とさないようにと思ってだろうか、頭を動かさないように慎重に口を動かしてくれてた。
だけど、次の瞬間足場が消えた。ひゅっと落下する。
急いで竜魔道具で魔法を使おうとすると、また足場があらわれた。
「――えっ?」
それはダガーの手だった。優しく包み込むように持たれる。ここから無理やり掴んで持っていくと色々千切れそうだなぁとぼんやり考えて背筋が震える。ブレイドが何も出来ないでいるのは仕方がない。竜のケンカに飛び込んで無事でいられてるのが奇跡だもの……。
上からダガーが話しかけてきた。
「アメリア。――ケンカしない。だから嫌いは……嫌だ。置いていかれるも……嫌だ」
初めて会った時と全然違う。どこまでも優しくて悲しい声。
この声はアメリアに向けられている。
ずきりと心が痛んだ。
ごめんなさい。アメリアじゃないのに、アメリアだと思わせてしまって。
「ケンカしないなら嫌いになんてならないよ。だから、お願い」
「――わかった」
「あと、もし出来るならあの人たちを国に戻るよう出来ないかな?」
「アメリアがそれを望むなら。うん、まかせて。……アメリア、もう少ししたら――――だから」
だからの前に何か言ったみたいだけどそこだけ小さな声で聞き取れなかった。
「えっと、だから?」
「もう少しだからアイツのとこで待ってて。迎えに行く。もうアメリアを誰にも食べさせない」
「あの、だからの前って……」
スピアーの声がして、ダガーはそちらへと飛んだ。
ブレイドが急いできたけれど、さっさとスピアーに渡された。
「スピアー、約束……」
「はー、わかっとる。わかっとる。ちゃんと食べられんように見とくから」
「はやく去れ。報告に行く」
「はいはーい」
スピアーに持たれながら、ダガーから遠ざかっていく。
だいぶ離れるとくるりと反転し、黒竜の姿は消えていった。
ブレイドが肩を落としながらついてくる。
私は彼に見えたいくつかの傷に魔法をかけて治療した。
あと謝りながら、スピアーに噛みついたところにも魔法をかけた。
急いで戻る。上を通り越したの、気が付かれてたらかなり恥ずかしいけど、今はそんな事言ってる場合じゃない。
「そこ! とまりなさいぃぃぃっ!!」
「エ、エマ!?」
「……!?」
二人の間に華麗に入る予定だったけど、私は見誤る。
――トンッと華麗に黒竜の頭に着地した。
う、うわぁぁぁ!? どうしよう。どうしよう。
これ、ぷいっと顔を振られてパクっと食べられちゃう位置じゃない!?
やり直し? ここから? 無理だよね!!
冷や汗をかきながら、私は必死に声をあげる。
「ダガー! 喧嘩はダメです」
聞いてくれる可能性なんてわからない。だけど私は続ける。
「ダガーもブレイドも大事な人。お願い、戦わないで」
ここまで言って、私は戦慄する。今、見た目は初めてダガーと会ったあの時とあきらかに違う事を思い出した。目の色も……。
もしかして私、完全に終わった?
ほんの少し頭が動く。逃げれるだろうか。私は竜魔道具にした指輪の上に手を乗せる。
「アメリア――」
思ったより優しい声だった。落とさないようにと思ってだろうか、頭を動かさないように慎重に口を動かしてくれてた。
だけど、次の瞬間足場が消えた。ひゅっと落下する。
急いで竜魔道具で魔法を使おうとすると、また足場があらわれた。
「――えっ?」
それはダガーの手だった。優しく包み込むように持たれる。ここから無理やり掴んで持っていくと色々千切れそうだなぁとぼんやり考えて背筋が震える。ブレイドが何も出来ないでいるのは仕方がない。竜のケンカに飛び込んで無事でいられてるのが奇跡だもの……。
上からダガーが話しかけてきた。
「アメリア。――ケンカしない。だから嫌いは……嫌だ。置いていかれるも……嫌だ」
初めて会った時と全然違う。どこまでも優しくて悲しい声。
この声はアメリアに向けられている。
ずきりと心が痛んだ。
ごめんなさい。アメリアじゃないのに、アメリアだと思わせてしまって。
「ケンカしないなら嫌いになんてならないよ。だから、お願い」
「――わかった」
「あと、もし出来るならあの人たちを国に戻るよう出来ないかな?」
「アメリアがそれを望むなら。うん、まかせて。……アメリア、もう少ししたら――――だから」
だからの前に何か言ったみたいだけどそこだけ小さな声で聞き取れなかった。
「えっと、だから?」
「もう少しだからアイツのとこで待ってて。迎えに行く。もうアメリアを誰にも食べさせない」
「あの、だからの前って……」
スピアーの声がして、ダガーはそちらへと飛んだ。
ブレイドが急いできたけれど、さっさとスピアーに渡された。
「スピアー、約束……」
「はー、わかっとる。わかっとる。ちゃんと食べられんように見とくから」
「はやく去れ。報告に行く」
「はいはーい」
スピアーに持たれながら、ダガーから遠ざかっていく。
だいぶ離れるとくるりと反転し、黒竜の姿は消えていった。
ブレイドが肩を落としながらついてくる。
私は彼に見えたいくつかの傷に魔法をかけて治療した。
あと謝りながら、スピアーに噛みついたところにも魔法をかけた。
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