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第二章 赤の瞳と金の瞳
第124話 黒竜の竜魔石
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お父さんが作った竜魔道具と似たような物だろうか。スケールは違いすぎるし、何だかその記憶が正しければこんなに目が輝いてはいなかったような……。
元婚約者ラヴェルの姿をした光の像は眩しいくらい目が光ってる。
「ふふふ、我が国には黒竜がいる。彼の作る竜魔石は素晴らしい力をもっている。いまお前に向かって撃った竜殺しの鉄槌魔法もそうだ。見ろ、竜のような強さを誇ると言われる魔物サラマンダーも一撃だ!」
開いた口を必死に戻しながら私は下を覗き込む。もしかして、試し打ちであの子は撃たれたのだろうか。大きな音がすれば、ブレイドが確かめに来ると思って?
「赤い髪の人間の姿を見て思い出した。マクプンの消された王子の顔をな。瘴気の外で狼煙をあげるつもりだったがちょうど良かった。瘴気が消えてなくなったようだな!! 今なら誰のものでもないだろう? お前を倒しこの地をすべて手中に収める。そしてエマの力を――」
ゾワゾワする。ラヴェルは私ではなく私の力を求めているのか。まったく変わっていない彼の声は冷たい。
光の像が手をあげる。
同時にたくさんの魔法弾が飛んできた。いったいいくつあるのだろう。
「続くとキツイかもしれない……」
数発ずつ避けて潰していく。ただ、魔法を使いすぎるとブレイドが危なくなるのはわかっている。でも、あの弾を放っておくとどうなるのかわからないから、彼は全部潰しているのだろう。だって、避けて飛んでいく先は皆がいる城がある方角だ。
「スピアー、手伝って!!」
「もうやっとるで」
スピアーの方に飛んでいっている分は彼が対応してくれていたみたいだ。ただ、水の魔法だからか竜魔石の塊みたいなものがそのまま落下していっている。
下が街だったらと思うと寒気がする。森でも生き物はいるし……。
「瘴気の壁に守られてたなんて皮肉だな」
ブレイドが呟く。
突然瘴気の壁が消えたから、弟が帰ってきて、ラヴェルが侵攻してきた。
ミリアやクロウまで同時に。
あまりにタイミングが合いすぎている。もしかして、ミリアは瘴気の壁を消すと知らせ回っていたのかな。
「あ、やば……」
スピアーが手で頭を押さえる。
「魔力切れかも」
先に限界がきたのはスピアーだった。
まだ竜魔石の弾は打ち上がってくる。
「ブレイド」
「ボクはまだ行ける」
けれど、ブレイドの額にも汗が見えだしていた。これ以上は危ないかもしれない。
すぐそこまで弾がきては潰していく。
だんだん距離がつまってきていた。
「どうしたら……」
何も出来ない自分に歯がゆさを感じる。彼の背中にぎゅっと掴まっているしかできない。
ほんの少し弾が飛んでこない時間が続いた。
光の像がニヤリと口を歪ませる。
「降参し、エマを渡してくれるなら見逃してやるぞ」
あはははと高らかに笑いながら再び手をあげる。
ブレイドは身構えたけれど、次に同じ位の数がきたらきっと無理だ。
「……瘴気」
リアの声が、彼女からではなくずっとずっと下から響いた気がした。
「……囲む。……喜ぶ?」
声に呼応するように地面がゴウッと鳴った。まるで大きな爆発でもあったかのような――。
元婚約者ラヴェルの姿をした光の像は眩しいくらい目が光ってる。
「ふふふ、我が国には黒竜がいる。彼の作る竜魔石は素晴らしい力をもっている。いまお前に向かって撃った竜殺しの鉄槌魔法もそうだ。見ろ、竜のような強さを誇ると言われる魔物サラマンダーも一撃だ!」
開いた口を必死に戻しながら私は下を覗き込む。もしかして、試し打ちであの子は撃たれたのだろうか。大きな音がすれば、ブレイドが確かめに来ると思って?
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ゾワゾワする。ラヴェルは私ではなく私の力を求めているのか。まったく変わっていない彼の声は冷たい。
光の像が手をあげる。
同時にたくさんの魔法弾が飛んできた。いったいいくつあるのだろう。
「続くとキツイかもしれない……」
数発ずつ避けて潰していく。ただ、魔法を使いすぎるとブレイドが危なくなるのはわかっている。でも、あの弾を放っておくとどうなるのかわからないから、彼は全部潰しているのだろう。だって、避けて飛んでいく先は皆がいる城がある方角だ。
「スピアー、手伝って!!」
「もうやっとるで」
スピアーの方に飛んでいっている分は彼が対応してくれていたみたいだ。ただ、水の魔法だからか竜魔石の塊みたいなものがそのまま落下していっている。
下が街だったらと思うと寒気がする。森でも生き物はいるし……。
「瘴気の壁に守られてたなんて皮肉だな」
ブレイドが呟く。
突然瘴気の壁が消えたから、弟が帰ってきて、ラヴェルが侵攻してきた。
ミリアやクロウまで同時に。
あまりにタイミングが合いすぎている。もしかして、ミリアは瘴気の壁を消すと知らせ回っていたのかな。
「あ、やば……」
スピアーが手で頭を押さえる。
「魔力切れかも」
先に限界がきたのはスピアーだった。
まだ竜魔石の弾は打ち上がってくる。
「ブレイド」
「ボクはまだ行ける」
けれど、ブレイドの額にも汗が見えだしていた。これ以上は危ないかもしれない。
すぐそこまで弾がきては潰していく。
だんだん距離がつまってきていた。
「どうしたら……」
何も出来ない自分に歯がゆさを感じる。彼の背中にぎゅっと掴まっているしかできない。
ほんの少し弾が飛んでこない時間が続いた。
光の像がニヤリと口を歪ませる。
「降参し、エマを渡してくれるなら見逃してやるぞ」
あはははと高らかに笑いながら再び手をあげる。
ブレイドは身構えたけれど、次に同じ位の数がきたらきっと無理だ。
「……瘴気」
リアの声が、彼女からではなくずっとずっと下から響いた気がした。
「……囲む。……喜ぶ?」
声に呼応するように地面がゴウッと鳴った。まるで大きな爆発でもあったかのような――。
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