「転生した悪役令嬢に殺されそうなので全力で回避します!」

Tatuta

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前世の記憶

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『悪徳令嬢』と『聖女様の婚約者』が結婚すると、『婚約破棄されたヒロインが、悪役令嬢に転生する。
この世界に生きる者なら誰もが知る物語である――……が! そんな物語のストーリーを実際になぞりながら生きている者など、この国では一人もいない。
(私を除いてはね)
そもそも悪役令嬢に転生するなど前代未聞だろうし。まぁ前世の記憶を持った私がいうのもおかしな話だが、この世界の価値観からすればかなり珍しいケースだろうな」
(……ん?)
あれ?なんかおかしいぞ。いや、何言ってるのかわからないとかそういうことじゃなくて。……ちょっと待てよ、えーっと……うん。そうだな、つまり……
「――あッ!!?」
俺は思わず立ち上がって叫ぶ。……しまった。そういえばこいつって確か俺のことを知っていたはずだ……。なのに俺はこいつの名前を全然覚えていないというか……そもそも記憶が無いんだよ!!! 名前だけじゃないぞ!?容姿だって全然知らないんだぞ!!!そりゃ知らなくても仕方ないだろう!!!(←逆ギレ )いやまぁそれは置いといて、それよりもまず最初に聞きたいことがあっただろ……。どうして俺はここにいるんだよ!?
「うおっ!?どした?」……そうだ。それだよ。そもそも俺はなんでこの場所に来たのかすらよくわかってないっていうか……。
それにそもそもなんでお前は俺の名前を……知って……。あれ? 俺はそこでふと思い
「あ~~~っ!!?」……そして、気づいたのだ。その少女の顔を見て俺は思い出す。そうだ。こいつ……。この顔……!!! そうだ……。間違いねぇ。この声。あの時のあいつに違いない……。こいつは……!こいつこそ……。……俺は震え
「お前が……」……俺が今、一番殺したいと思っている相手だ――――!!!!…………あ?あれ?でもなんか……ちょっと雰囲気違う気が……。
なんだこれ?えーと、たしかこういうのって『前世の恨みで生まれ変わった主人公に、転生
「お前を殺すためだ!」とかいいながら、実は前世での恩を忘れずに主人公の事が好きで、最終的に主人
「おい!!ちょっと待てよ!!」……え?誰?急に大声で叫びだすそいつに向かって、俺は困惑するしかない。
えぇ……と……。
「……あんたらさ、いきなり何を言ってるわけ?」……いや。だからその……。なんて言えばいいかなぁ……。俺が言い淀んでいる間も、
『あっちの世界の』友人は言葉を続けた。
「だいたいなんで僕がこの世界に存在しているのか疑問だし」
『……え?』……いまいち話が噛み合っていない気がするのは気のせいなのか?……いやそんなことはどうでもいいんだけど。……でもこいつやっぱり『前世と性格が違う気がするな……。もっと大人しい奴だったはず……』って思う反面、
「僕が『異世界』に行ったことがあるからといって、この世界でも同じことができるとは限らないと思うんだけど?」……『同じ世界にいるなら別』なんじゃないか?とも思ってしまう。だって……こいつが『この世界に存在しない』とは言い切れないだろ?それにもし本当に存在していたとしたら……、
「ま、そんな話はいいけど」……おい、勝手に終わらしていい話なのかそれ!?しかもそんなことって……。えー……、じゃあなんなのさ一体……。もういい加減説明して欲しいんだけど……。(※ちなみにこの時点でまだ何も解決していないことをここに記しておく)
「とにかく僕の目的はただ一つ!
――『君を殺したい!』
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