14 / 26
晴れのち曇り所により雷
しおりを挟む
深川一家を拾って?1週間はたつのかな。真由子ママも真紀も七竜での仕事に慣れてきたようだし匡も早起きが普通になってきた。
ちびっ子達は相変わらず元気そうでなりよりって感じだ。
俺はみどりと深川一家の住所変更やら保険の手続きやらで走ったが、やっと全てが終わったのでほっとしている。そこで、せっかくだから深川家で歓迎会及び新築祝い?新居祝いか!をしようと計画中である。
甘味処七竜にて
「よし、ラストオーダーの時間だ。真紀、外の看板裏返してきて」
「はい!」
夏休み真っ最中だから、普段来れない学生、帰省中の人、旅行に来たついでに来た人とこの時期は本当に忙しい。真由子と真紀がいて正直に助かったと思う。
おや?最後の女子高生グループも帰るようだ。
「ありがとうございましたー」
「七梨さん、また食べに来ます、ごちそうさまでした!」
「おう!またおいで」
キャーキャー!と女子高生グループは帰っていくが、また来るのはいいが「一緒に写メいいですか?」とかには困ったものだ…はぁ、 賑やかだね~あれが若さか…!?
さて、俺も最後の一仕事だな。七竜では仕事の分担が別れている。
みどりは事務仕事を兼任しながらホールを担当。事務の仕事は本当に早い、いつの間に終わったの!?と思うことが多々ある。
マスターは主に調理、その為にパティシエの資格もとった男、いや元々才能が合ったのだろうと思う。
薫は…ホールと会計担当。あの筋肉の持ち主だが信じられないくらい繊細な男でOLさんに人気がある。薫目当てにくる客も居るくらい。それに、あの体型だから何かあっても誰も文句を言ってこないだろうしね!
俺は、皆のまとめ役…店長ってとこだな。あとホールと七竜の掃除を担当している、後は食器の洗浄とかだね。
真由子ママは主に食器洗いと会計を真紀にはホールと食器洗いを、2人増えるとかなりの大助かり!こんなにも違うの!?と思っていた。
「よし、真由子と真紀お前らは先に帰って良いぞ」
「え?」
「いいの?」
「ちびっ子も家で待ってるし、確か今日はこの時間から商店街で野菜が安い筈だから寄っていきな」
「本当ですか?」
「あぁ、後は店の掃除だけだしいいよ」
子供がいるのだもの、大変だろうよ。
「それではすいません、七梨さん、皆さんお疲れ様でした、お先に失礼します」
「お疲れ様でした」
「おう、お疲れさん」
それから、1人また1人と帰り店内には俺とみどりだけになった。
「お前は帰らんのか?」
「七梨さんこそ、私が気付いていないと思ってますか?」
「ぬ?やはり気が付いてたか…」
店から離れたところにバイクが1台。ずっとこっちの様子を見ている。ふぅ~と適当な席に座り窓越しに手招きをしてみる。
「お茶淹れましょうか?」
「いらん」
バタッ!
「失礼します!」
金髪のライダースーツの男。
先日の「鬼」事件の時に襲われたっていう正義の同級生の兄え~と?
「名前なんていったっけ?」
「はい!自分は若月 了って言います!」
「リョウ君ね…」
「君だなんて、そんな!了って呼んでください!」
ちょっと頭が痛いな。というか何だろう?その顔、殴られた痕かな?
「それで了君は七梨さんに何の用なの?」
「すいません!みどり姐さん!」
「ね、姐さん?」
「自分は七梨さんに命を助けられました!なので!自分も七梨さんに恩返しがしたいんす!是非!自分も七梨さんの仲間に入れてください!」
「所でその顔はどうしたんだ?」
「これっすか?これは自分チームに入っていまして、脱退してきたんす!」
脱退リンチか…バカくせぇ、ただの暴力じゃねぇか、だったら初めから入るなよ!って俺は思う。
「ただヤられるのが癪で全員返り討ちにしてしまいました!」
ぬ?爽やかにとんでもないこと言ってきたな。
「お願いします!俺をチーム七竜に入れてください!」
了は土下座しだした。困ったちゃんだな。
「お願いします!お願いします!お願いします!お願いします!」
ガチャ!
話を遮って今度はスーツの男が入ってきた。千客万来は開店中だけにしてもらいたい。
「失礼します」
「すいません、既に営業は終了してましてまたのお越しをお待ちしております」
みどりが対応している間に俺は土下座している了を起こす。こんなところを見られたくはないし…。
「七梨さん」
「なんだよ?みどり」
「こちらの方がどうしても話したいそうなんです」
「また仲間志願か?」
「いえ、深川さん達の事らしいです」
「は?」
見ると所々シワだらけで無精髭、中肉中背の男だが、何処と無く匡に目元が似ている感じがする。なんだろう、真面目な話になりそうだがコイツが邪魔だな。
「了君」
「はい!七梨さん!」
「10分待つから、俺にコーラ買ってきて」
「了解しました!」
了君はダッシュで店を出ていく。さて、これで話に集中出来るな。
「さて、なんの用だい?」
スーツの男は静かに頭を下げる。
「お願いします」
この光景はさっきも見たな。
「家族を返してください!」
は?
ちびっ子達は相変わらず元気そうでなりよりって感じだ。
俺はみどりと深川一家の住所変更やら保険の手続きやらで走ったが、やっと全てが終わったのでほっとしている。そこで、せっかくだから深川家で歓迎会及び新築祝い?新居祝いか!をしようと計画中である。
甘味処七竜にて
「よし、ラストオーダーの時間だ。真紀、外の看板裏返してきて」
「はい!」
夏休み真っ最中だから、普段来れない学生、帰省中の人、旅行に来たついでに来た人とこの時期は本当に忙しい。真由子と真紀がいて正直に助かったと思う。
おや?最後の女子高生グループも帰るようだ。
「ありがとうございましたー」
「七梨さん、また食べに来ます、ごちそうさまでした!」
「おう!またおいで」
キャーキャー!と女子高生グループは帰っていくが、また来るのはいいが「一緒に写メいいですか?」とかには困ったものだ…はぁ、 賑やかだね~あれが若さか…!?
さて、俺も最後の一仕事だな。七竜では仕事の分担が別れている。
みどりは事務仕事を兼任しながらホールを担当。事務の仕事は本当に早い、いつの間に終わったの!?と思うことが多々ある。
マスターは主に調理、その為にパティシエの資格もとった男、いや元々才能が合ったのだろうと思う。
薫は…ホールと会計担当。あの筋肉の持ち主だが信じられないくらい繊細な男でOLさんに人気がある。薫目当てにくる客も居るくらい。それに、あの体型だから何かあっても誰も文句を言ってこないだろうしね!
俺は、皆のまとめ役…店長ってとこだな。あとホールと七竜の掃除を担当している、後は食器の洗浄とかだね。
真由子ママは主に食器洗いと会計を真紀にはホールと食器洗いを、2人増えるとかなりの大助かり!こんなにも違うの!?と思っていた。
「よし、真由子と真紀お前らは先に帰って良いぞ」
「え?」
「いいの?」
「ちびっ子も家で待ってるし、確か今日はこの時間から商店街で野菜が安い筈だから寄っていきな」
「本当ですか?」
「あぁ、後は店の掃除だけだしいいよ」
子供がいるのだもの、大変だろうよ。
「それではすいません、七梨さん、皆さんお疲れ様でした、お先に失礼します」
「お疲れ様でした」
「おう、お疲れさん」
それから、1人また1人と帰り店内には俺とみどりだけになった。
「お前は帰らんのか?」
「七梨さんこそ、私が気付いていないと思ってますか?」
「ぬ?やはり気が付いてたか…」
店から離れたところにバイクが1台。ずっとこっちの様子を見ている。ふぅ~と適当な席に座り窓越しに手招きをしてみる。
「お茶淹れましょうか?」
「いらん」
バタッ!
「失礼します!」
金髪のライダースーツの男。
先日の「鬼」事件の時に襲われたっていう正義の同級生の兄え~と?
「名前なんていったっけ?」
「はい!自分は若月 了って言います!」
「リョウ君ね…」
「君だなんて、そんな!了って呼んでください!」
ちょっと頭が痛いな。というか何だろう?その顔、殴られた痕かな?
「それで了君は七梨さんに何の用なの?」
「すいません!みどり姐さん!」
「ね、姐さん?」
「自分は七梨さんに命を助けられました!なので!自分も七梨さんに恩返しがしたいんす!是非!自分も七梨さんの仲間に入れてください!」
「所でその顔はどうしたんだ?」
「これっすか?これは自分チームに入っていまして、脱退してきたんす!」
脱退リンチか…バカくせぇ、ただの暴力じゃねぇか、だったら初めから入るなよ!って俺は思う。
「ただヤられるのが癪で全員返り討ちにしてしまいました!」
ぬ?爽やかにとんでもないこと言ってきたな。
「お願いします!俺をチーム七竜に入れてください!」
了は土下座しだした。困ったちゃんだな。
「お願いします!お願いします!お願いします!お願いします!」
ガチャ!
話を遮って今度はスーツの男が入ってきた。千客万来は開店中だけにしてもらいたい。
「失礼します」
「すいません、既に営業は終了してましてまたのお越しをお待ちしております」
みどりが対応している間に俺は土下座している了を起こす。こんなところを見られたくはないし…。
「七梨さん」
「なんだよ?みどり」
「こちらの方がどうしても話したいそうなんです」
「また仲間志願か?」
「いえ、深川さん達の事らしいです」
「は?」
見ると所々シワだらけで無精髭、中肉中背の男だが、何処と無く匡に目元が似ている感じがする。なんだろう、真面目な話になりそうだがコイツが邪魔だな。
「了君」
「はい!七梨さん!」
「10分待つから、俺にコーラ買ってきて」
「了解しました!」
了君はダッシュで店を出ていく。さて、これで話に集中出来るな。
「さて、なんの用だい?」
スーツの男は静かに頭を下げる。
「お願いします」
この光景はさっきも見たな。
「家族を返してください!」
は?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる