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エピローグ・荒神 明
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今日引っ越してきたばかりの新しい部屋のベッドで横になっているのは私、荒神 明 (あらがみ あきら)は私立有栖高等学校に転校することが決まった。今年に入って既に2回目…。
え、理由?それは…私の母親がグラフィックデザイナーの仕事をしていて、常に新しい環境で仕事をしないと刺激がないからというのと…私の名字の荒神という響きで、学校の男子が不良と決めつけて因縁をつけてくるんだ。しかし、私は女で男子と喧嘩なんてとんでもない、えーとあの…なんて言ったら良いか、自分で言うのも変な話なんだけど、私の見た目がいいらしい…ので、勝手に因縁をつけてくる男子は決まって手の平を返してくる。
そうなると…騒ぎ出してくるわけだ…クラスの女子達が…。女子のイジメとはとても陰湿で、もはやそれは犯罪に近いと私は思ってる。
前の学校では私の髪の毛は腰元辺りまであるストレートだったけども…それも気に入らないと4~5人に押さえられ無理やり切られた。
長い髪がいきなり半分以上短くなったことで、失恋したと男子が勘違いして「もう、大丈夫だよ」と告白してくる。なにが大丈夫なんだか…そして、それを見て聞いた女子達がまたいちゃもんをつけてくる…地獄が始まる…全然「大丈夫」じゃない!
来週から有栖高校へ転入するが…どうだろう?また、同じ事が繰り返されるのかなぁ…少なくとも便器に突っ込まれることはもうされたくないな…。
中途半端な転校だし…既に女子グループも形成され始めるこの時期に入っていくのは勇気がいる、どうせ同じことの繰り返しだと落胆している自分がいる。
「あーーーーーーーー!」
このまま、部屋にいると惨めな気持ちで押し潰されそうになる。
「散歩してこよう…」
段ボールだらけの部屋を片付ければいいのだけれども…どうせ、また引っ越すだろうと思って開けていない毎日書いている日記は、暗いことだらけ…けど、それでも毎日書いている、継続は力なりと言うけれど…ね。
アパートから出て数分、この町は余り若い人がいないみたい…ってそうか今日は平日、ほとんどの人は学校か仕事か私は転校の準備ってことで休んでるんだった。
あれ、こんなところに何か店かな?私のアパートの近くに食堂?がある名前は…甘味処、七竜…?甘味処つまりはスウィーツ屋?喫茶店なのかな?入ってみたいが入り口には準備中の札が掛かっている。諦めるしかないなぁ…私は再び歩を進めた。
暫く歩くと、商店街が見えてきた…意外とたくさんの店がある個人店がほとんどだが、これなら食料などの買い物はここですむ…問題は値段だが…うん、挨拶をしていれば、いずれおまけが付くかもしれない。
商店街を過ぎると「有栖展望公園」と書かれた看板があった。今日は特にやることも無いのでそこへ向かってみる。石階段を登っていくと広い場所にでた。ここが展望公園、ここならこの町が見渡せる。
町の中心に大きな百貨店がある、ビルもいくつか立ち並んでる…見た感じそんなに田舎という感じでもない…さて、今回はいつまでこの町にいるのかな?
帰りの道で歩いていると…「きゃーーーー」女性の悲鳴が聞こえて「え?え?」と周りを見渡すと今度は「あぶなーーい!」と男の声が聞こえた。
どん!!
「……」
え!?何?何?何?私は何を見ているの!?私の目の前に男の人が落ちてきた?自殺?え?なに?
人は目の前であり得ないことが起こると動けなくなる…本当だったんだ…。
「がはっ!ごほっごほっ!」
え!?起きた?
「ゆりちゃ~ん!」
え?今度はなに??近くのビルから女性の人が慌てて出てくる。「ママ~!」落ちてきた男の人の腕の中から小さい女の子が出てきてその女性に抱きつく。
「どうやら、無事のようだね…良かった~」
「あぁ、ありがとうございます!七梨さん!」
これが、この町に来て初めて起こった出来事…私とこの「七梨さん」と呼ばれた人との出会いだった。
この町で私は変わっていくー…。
え、理由?それは…私の母親がグラフィックデザイナーの仕事をしていて、常に新しい環境で仕事をしないと刺激がないからというのと…私の名字の荒神という響きで、学校の男子が不良と決めつけて因縁をつけてくるんだ。しかし、私は女で男子と喧嘩なんてとんでもない、えーとあの…なんて言ったら良いか、自分で言うのも変な話なんだけど、私の見た目がいいらしい…ので、勝手に因縁をつけてくる男子は決まって手の平を返してくる。
そうなると…騒ぎ出してくるわけだ…クラスの女子達が…。女子のイジメとはとても陰湿で、もはやそれは犯罪に近いと私は思ってる。
前の学校では私の髪の毛は腰元辺りまであるストレートだったけども…それも気に入らないと4~5人に押さえられ無理やり切られた。
長い髪がいきなり半分以上短くなったことで、失恋したと男子が勘違いして「もう、大丈夫だよ」と告白してくる。なにが大丈夫なんだか…そして、それを見て聞いた女子達がまたいちゃもんをつけてくる…地獄が始まる…全然「大丈夫」じゃない!
来週から有栖高校へ転入するが…どうだろう?また、同じ事が繰り返されるのかなぁ…少なくとも便器に突っ込まれることはもうされたくないな…。
中途半端な転校だし…既に女子グループも形成され始めるこの時期に入っていくのは勇気がいる、どうせ同じことの繰り返しだと落胆している自分がいる。
「あーーーーーーーー!」
このまま、部屋にいると惨めな気持ちで押し潰されそうになる。
「散歩してこよう…」
段ボールだらけの部屋を片付ければいいのだけれども…どうせ、また引っ越すだろうと思って開けていない毎日書いている日記は、暗いことだらけ…けど、それでも毎日書いている、継続は力なりと言うけれど…ね。
アパートから出て数分、この町は余り若い人がいないみたい…ってそうか今日は平日、ほとんどの人は学校か仕事か私は転校の準備ってことで休んでるんだった。
あれ、こんなところに何か店かな?私のアパートの近くに食堂?がある名前は…甘味処、七竜…?甘味処つまりはスウィーツ屋?喫茶店なのかな?入ってみたいが入り口には準備中の札が掛かっている。諦めるしかないなぁ…私は再び歩を進めた。
暫く歩くと、商店街が見えてきた…意外とたくさんの店がある個人店がほとんどだが、これなら食料などの買い物はここですむ…問題は値段だが…うん、挨拶をしていれば、いずれおまけが付くかもしれない。
商店街を過ぎると「有栖展望公園」と書かれた看板があった。今日は特にやることも無いのでそこへ向かってみる。石階段を登っていくと広い場所にでた。ここが展望公園、ここならこの町が見渡せる。
町の中心に大きな百貨店がある、ビルもいくつか立ち並んでる…見た感じそんなに田舎という感じでもない…さて、今回はいつまでこの町にいるのかな?
帰りの道で歩いていると…「きゃーーーー」女性の悲鳴が聞こえて「え?え?」と周りを見渡すと今度は「あぶなーーい!」と男の声が聞こえた。
どん!!
「……」
え!?何?何?何?私は何を見ているの!?私の目の前に男の人が落ちてきた?自殺?え?なに?
人は目の前であり得ないことが起こると動けなくなる…本当だったんだ…。
「がはっ!ごほっごほっ!」
え!?起きた?
「ゆりちゃ~ん!」
え?今度はなに??近くのビルから女性の人が慌てて出てくる。「ママ~!」落ちてきた男の人の腕の中から小さい女の子が出てきてその女性に抱きつく。
「どうやら、無事のようだね…良かった~」
「あぁ、ありがとうございます!七梨さん!」
これが、この町に来て初めて起こった出来事…私とこの「七梨さん」と呼ばれた人との出会いだった。
この町で私は変わっていくー…。
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