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ハルキオン
帰宅
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いつものホテルにて。
「なんか帰り遅かったよね、何かあったの」
カイラはヴェルトに詰められていた。
壁際に追い込まれたカイラは「いやー……」と言葉を濁す。
「正直に全部話して。危ない目に遭ってないだろうね?」
紫の目を誤魔化せる気がせず、「実は……」とカイラは今日あった事を話し始めた。
***
「あのねぇ、カイラ君……」
カイラの話を聞いた後、黙り込んでいたヴェルトが口を開く。
カイラは恐怖で身を竦ませた。
「知らない人の家に簡単に上がらない!」
「っ、ごめんなさい!」
「しかも死刑執行人の家……って、危険すぎるでしょ!」
「あぁでもその、優しかったですよ、そのル……ハルキオンさん」
「その優しい人を巻き込むんじゃないよ!」
この言葉には何も言い返せず、カイラは俯いた。
(確かに……僕があの時、家に上がるのを断っていれば……ルネスタさんは酷い目に遭わずに済んだんだよなぁ)
カイラが落ち込んでいる傍らで、ヴェルトは冷静になっていった。
(あれ……なんで僕、こんなに怒ってるんだろ)
そもそもどうして怒っているのか。
人を巻き込んだから?
……いや、違う。
他人の事などどうでも良いヴェルトは、死刑執行人がどうなろうが知った事ではないと心の底から思っている。
彼があまりにも不用心過ぎるから?
……それはあるかも。
村の出身という事もあるのだろうが、カイラはどうも危機感に欠けている。
(だから死刑執行人の下の世話なんてやらされる事に……! あぁ、そうか分かったぞ。僕は……カイラが他の男に触れた事に腹が立ってるんだ)
恋人でもなんでもない癖に。
まだ彼は子供なのに。
勝手に彼に対して欲情して。
勝手に彼に対して独占欲を抱いてる。
……全く、心底反吐が出る。
「カイラ君」
「…………」
ヴェルトに呼びかけられたカイラは、悲しそうな目をヴェルトに向けた。
身長差のせいでどうしても上目遣いになってしまう。
そんな所も堪らなく可愛いと思ってしまうのだ。
ヴェルトはカイラを強く抱き締めた。
「んんっ!?」
動揺するカイラの唇を荒っぽく奪う。
舌を捩じ込んで、カイラの舌を愛撫するよう自身の舌を絡ませる。
時折甘い息を漏らすカイラに再び欲情する。
きっとこの昂りは、呪いなんかではない。
めちゃくちゃにしてやりたい。
自分の事を忘れられなくなるように。
全てを忘れさせて、その空白を「ヴェルト」という最低な男の性格や声や体で埋めてやる。
リスのような少年を手籠にして、ずっとヴェルトの事しか考えられないようにしてやりたい。
声を聞くだけで欲情して。
手を繋ぐだけで身を震わせて。
組み敷かれる事に最上級の悦びを感じさせてやりたい。
頭の中に邪な考えが浮かぶ。
ヴェルトはそれをカイラに言い渡してやる事にした。
カイラの艶やかな唇を堪能し、ゆっくりと離した。
頬を紅潮させ呆然と突っ立っている彼に、ヴェルトはこう告げた。
「5日間手伝い無し」
「えぇっ?!」
カイラは驚愕のあまり素っ頓狂な声を上げた。
「なんか帰り遅かったよね、何かあったの」
カイラはヴェルトに詰められていた。
壁際に追い込まれたカイラは「いやー……」と言葉を濁す。
「正直に全部話して。危ない目に遭ってないだろうね?」
紫の目を誤魔化せる気がせず、「実は……」とカイラは今日あった事を話し始めた。
***
「あのねぇ、カイラ君……」
カイラの話を聞いた後、黙り込んでいたヴェルトが口を開く。
カイラは恐怖で身を竦ませた。
「知らない人の家に簡単に上がらない!」
「っ、ごめんなさい!」
「しかも死刑執行人の家……って、危険すぎるでしょ!」
「あぁでもその、優しかったですよ、そのル……ハルキオンさん」
「その優しい人を巻き込むんじゃないよ!」
この言葉には何も言い返せず、カイラは俯いた。
(確かに……僕があの時、家に上がるのを断っていれば……ルネスタさんは酷い目に遭わずに済んだんだよなぁ)
カイラが落ち込んでいる傍らで、ヴェルトは冷静になっていった。
(あれ……なんで僕、こんなに怒ってるんだろ)
そもそもどうして怒っているのか。
人を巻き込んだから?
……いや、違う。
他人の事などどうでも良いヴェルトは、死刑執行人がどうなろうが知った事ではないと心の底から思っている。
彼があまりにも不用心過ぎるから?
……それはあるかも。
村の出身という事もあるのだろうが、カイラはどうも危機感に欠けている。
(だから死刑執行人の下の世話なんてやらされる事に……! あぁ、そうか分かったぞ。僕は……カイラが他の男に触れた事に腹が立ってるんだ)
恋人でもなんでもない癖に。
まだ彼は子供なのに。
勝手に彼に対して欲情して。
勝手に彼に対して独占欲を抱いてる。
……全く、心底反吐が出る。
「カイラ君」
「…………」
ヴェルトに呼びかけられたカイラは、悲しそうな目をヴェルトに向けた。
身長差のせいでどうしても上目遣いになってしまう。
そんな所も堪らなく可愛いと思ってしまうのだ。
ヴェルトはカイラを強く抱き締めた。
「んんっ!?」
動揺するカイラの唇を荒っぽく奪う。
舌を捩じ込んで、カイラの舌を愛撫するよう自身の舌を絡ませる。
時折甘い息を漏らすカイラに再び欲情する。
きっとこの昂りは、呪いなんかではない。
めちゃくちゃにしてやりたい。
自分の事を忘れられなくなるように。
全てを忘れさせて、その空白を「ヴェルト」という最低な男の性格や声や体で埋めてやる。
リスのような少年を手籠にして、ずっとヴェルトの事しか考えられないようにしてやりたい。
声を聞くだけで欲情して。
手を繋ぐだけで身を震わせて。
組み敷かれる事に最上級の悦びを感じさせてやりたい。
頭の中に邪な考えが浮かぶ。
ヴェルトはそれをカイラに言い渡してやる事にした。
カイラの艶やかな唇を堪能し、ゆっくりと離した。
頬を紅潮させ呆然と突っ立っている彼に、ヴェルトはこう告げた。
「5日間手伝い無し」
「えぇっ?!」
カイラは驚愕のあまり素っ頓狂な声を上げた。
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