魔導士カイラは許されない〜インキュバスの呪いで貞操帯をかけられた少年〜

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地獄の火クラブ

夢魔の生き方

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 ここは教会の食堂。かつてここで暮らしていた聖職者達が、食材と神に感謝を捧げ質素な食事をとっていたはずの場所。

 机と椅子は全て撤去され、代わりに黒で統一された天蓋付きのベッドが規則正しく並んでいる。

 先客がいるようで、2つのベッドの天蓋が降ろされており、甘美な鳴き声が聞こえる。

 ディックとシスター姿の夢魔ザクロと……そしてダーティの3人は、同じベッドに入りカーテンを閉め切った。

 途端に魔導ランプが点灯し、闇を柔らかく照らす。

(まさかご主人様まで付いてくるとは……)

 とザクロはダーティをちらりと見る。

 男子と女子の中間の見た目をしている美しい人。きっと仮面の下も美しいに違いないぞとザクロは思う。

「相変わらず好きだよなオマエ」

 自ら銀のアクセサリー類を外しながらディックはダーティに対し呆れ声で話しかける。

「人の情事を覗き見る。素晴らしいだろう?」

 そういうフェチの人かとザクロは瞬時に理解する。

「見られんの嫌だったら悪いな」

「いや、大丈夫です」

 やがてザクロとディックの2人は口付けを交わし、愛撫し合う。

 それをベッドの隅に腰掛けたダーティが吸い込まれそうなほど深い碧眼でじっと見つめる。

(……凄い体だな)

 ディックの衣服を脱がしてやりながら、ザクロは心の中で呟く。

(こんなヒトに抱かれたら……どれだけ気持ち良いんだろう)

「ザクロさん、貴方も普段はネコ側なのかな」

 丁寧な口調でダーティは訊ねる。

「いえ、ボクのご主人様は女性でして。普段は肉ディルドとして彼女にお仕えしています」

 夢魔らしい言い回しにダーティは微笑む。

「なので……多くの夢魔や好事家の方が集まる機会ですから。たまにはボクも抱かれる側に回ってみたいと思って」

 ザクロはディックの体を抱き寄せる。

(凄い熱い……もう興奮し始めてるのかな)

「でも、彼は受けボトム専門なんですね。てっきり攻めトップ専門かと」

「見た目が見た目だから勘違いされやすいんだ」

 この機会にでも攻める側に回れば良いのにと思いながらザクロはディックのベルトに手をかけ……彼が攻めに回れない理由を知る。

「たっぷり解してさしあげましょうか?」

「いや……いい」

 ザクロはスカートをはだけさせ、未だ萎えたままの肉茎に手を……

「待て、俺がやる」

 とディックはザクロの陰茎を刺激し高め始める。

「……んっ」

 気持ち良さそうに呻いたザクロにディックは話しかける。

「その格好、オマエの主人の趣味か」

「そうです。女装が好きみたいで……今回は教会に合わせてシスターの格好なんです」

「貞淑な女性であるシスターの格好をしたインキュバスが、放蕩な行為に耽る……そのご主人、良い趣味してるじゃないか」

「この後ご紹介しましょうか? ボクのご主人様もきっと、貴方と仲良くなりたいと思うはずです」

「いや結構。女は抱かん主義なのでね」

 自らを肉ディルドと呼ぶだけはある。刺激され続けた陰茎が、中性的な見た目にそぐわない雄々しい肉棒へと変貌した。

「じゃあ……そろそろ」

 互いに熱の籠った目で見つめ合った後、ディックはうつ伏せに寝転がった。

 ザクロは衣服を着たまま大男に跨る。

 ダーティはディックの表情がよく見えるような位置に移動した。

「挿れますね」

 「ん」とだけ返すと、熱いモノが自身の中へ挿入ってくるのを感じたディックは「ん……」と甘く鳴いた。

 少しの間余韻を愉しんだザクロは、腰を動かし始める。

 肉ディルドと自称するだけの事はある。相手の事を考えたような突き方だ。

 変則的な突き方にディックは翻弄され、両手でシーツを握り締めクッションに顔を埋める。

「あっ……ん゛っ」

「ラブ、私の目を見ろ」

 呼びかけられ、ディックは顔を上げてとろけた目を主人に向ける。

「あぁ……良い表情だ。私以外の男に突かれて……!」

(……よくよく考えればコレって寝取られってやつなのかな)

 突然不安になったザクロはダーティに目を向けるが……すぐに杞憂だったと思い知る。

 ダーティは頬を紅潮させ口元を緩ませている。黒いスカートに山がそびえ立ち、男性の筋肉質な太ももが見えている。

 ザクロはディックにだけ聞こえるように耳元に口を寄せた。

「あなたのご主人様、相当歪んでますね」

「ん゛……っ、そういう、男だからな……」

 「良い声で鳴け」「今イったな?」「私の目を見ろ」などと時折茶々を入れられながら、2人は淫蕩な遊戯に耽る。

「ディックさん、中に出して良いですよね」

 ディックが何度も頷くのを見て、ザクロはフィニッシュに向けて動き始める。

「あ゛……っ!」

 ディックはまた体を震わせ雌の悦びを味わう。

 少しして、腹の中へ熱い液体が注がれるのをディックは感じた。

「もしかして、あまり満足できていないのでは? 精気の量が想像以上に少ない」

「はぁ……っ、オマエもだろ」

 ザクロはゆっくりと肉棒を引き抜いた。

 余韻に浸るようクッションに顔を埋めるディックは、ダーティがザクロに何か相談しているのに全く気付かない。

「ラーブ?」

 歌うように呼びかけられたディックは「あ?」と返事しながらゆっくりと身を起こす。

 そこには……互いに抱き合いながら兜合わせの要領で屹立同士を重ね合わせているダーティとザクロがいた。

 あまりに背教的なほど淫らな様子に思わずディックは生唾を呑み込む。

「来い。自分で飲み込むんだ」

 槍のように雄々しい屹立を同時に飲み込めと……ダーティはそう言っているのだ。

「ガバガバにしてやったんだ。2本くらい余裕だろう?」

「気持ちいーですよ。ね、ラブちゃん?」

 同時にディックが被虐性愛者であると吹き込まれたザクロはサディスティックに微笑み、2本の屹立に潤滑油を塗る。

「ラブって呼ぶんじゃねえ」

 ディックは大義そうに起き上がる。その表情からは胸が期待でいっぱいになっているのがすぐ分かる。

 ダーティと向かい合うよう2つの山の上で膝立ちし、ゆっくりと飲み込んでゆく。

「……あ゛っ♡」

 いつも以上に中が押し広げられる感覚にディックは悶える。

「痛いか?」

 ダーティの問いにディックは頷く。

「だけどそれも良いんでしょ? ディックさんから精気が出てるの感じますもん」

 ザクロの問いには答えず、ディックは何とか全て丸呑みした。

「はあ゛っ♡ あ゛ぁ……♡」

 ギュウギュウと締め付けられ、互いの欲望が更に強く重ね合わされ、ダーティとザクロは熱い息を吐く。

「さぁ、動くんだ」

 ダーティに命じられた通り、ディックはゆっくりと上下運動を始めた。

「いだっ、いだっ、あ゛、あ゛……っ♡」

「でも凄い量の精気出てますよ。本当に痛いので気持ち良くなってるんだぁ……♡」

「ラブ、女装姿の私達に抱かれる気分はどうだ?」

「ゔっ♡ ……ゔぅゔ……っ♡♡」

「ラブ?」

「ん゛っ♡♡ ……ひでえ、きぶんだ……っ♡♡」

 それを聞いたザクロは鈴を転がすような笑い声を上げた。

「素直じゃないなぁ。さっきまで格好良く歌ってた声で情けなく喘いでるクセに」

「あ゛……おぐっ、あ゛……ッ!!」

 檻に囚われたディックの肉茎から少量の白濁が漏れる。

「漏らしたな……変えのスカートを持って来ていて良かった」

「勃ってないのに上手におできましたね? えらいえらいでしゅね~?」

「後でお前が手洗いするんだぞ? 最高に惨めな気分を味わわせてやる、嬉しいだろ、ラブ?」

「次はお得意のメスイキしましょうね? ね? メ・ス・マ・ゾ♡」

「てっ……テメエ……!」

 流石にメスマゾ呼ばわりにカチンときたらしく、ディックは顔を赤くする。

「何です? メスマゾをメスマゾって呼んで何が悪いんです? 貞操具おちんぽケージ着けてるマゾがキャンキャン吠えても可愛いだけですよ?」

「ラブ……良い表情だ。何も言い返す事ができなくて悔しいんだな? いやぁ……全くザクロさんの言う通りだよ」

 前後から言葉責めされながら、ディックは動き続ける。い所がゴリゴリと刺激され、一際大きな善がり声を上げた。

「イったな? ほら、私達2人はまだ満足していないんだ。動きを止めるな」

「ディックさんが上手く射精できない分、ボク達がたっぷり貴方に注いであげますからね」

 それからディックは喘ぎ何度も甘美な感覚に身を震わせながらも2人の男の欲望を満たすオモチャとして休まず動き続ける。

 普通の人間ならトぶ程の快感と鋭い痛み。それに耐えながら踊り続けられるのは、ディックの精神力と精気に対する貪欲さ故。

 途中でザクロが一度気を逸したが、未だに屹立し続けるモノを抜かない。

 夢魔の精液が潤滑油の役目を果たし、ディックはいやらしい水の音を立てながら更に激しく乱れてゆく。

 よりによって女性的な装いの主人と夢魔に虐められながら。

「ラブ……そろそろ出すぞ。もう少し頑張れ」

 そう告げられた肉体的に限界なディックは、一心不乱に腰を動かし続ける。

「ん゛ん゛ん゛ぅっ♡♡♡」

 そして遂にダーティの精が注がれ、同時にディックも絶頂を感じた。

「抜いて良いですよ……ディックさん」

 ザクロの許可により、ディックは腰を浮かし屹立から離れた後、隣に倒れ込んだ。

 2本もの屹立を飲み込みたくさんの精を注がれた後孔から、白濁がトロトロと漏れる。

「はぁ……♡ 気持ち良かった。たまには貴方のような男らしい人をメスにするのも悪くない」

 ディックさん。とザクロは艶やかな視線をディックに向ける。

「精気ごちそうさまでした。美味しかったです♡」

「はぁ……俺の方こそ」

 未だに雄としての部分を疼かせながら、ディックは小さな声で返した。
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