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最終章
アンインストール
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▲……そりゃ天使も悪魔も止められんわ。
親が神皮と哀とか……もはや生命じゃなくて爆弾やん。
リリム(目の奥に一瞬、泣き笑いの光)
哀……やっぱ最後の最後まで仕事してんのね。
こんなデカい記録媒体産んでから黙って去るなんて……
女ってほんと怖い。
アルミサエルが神皮に告げる。
お前が記録を燃やしても、この子は新しい帳簿だ。
哀が書けなかった未来を、この子が綴っていく。
神皮、子を見つめる。
哀の残した最後の言葉を、耳の奥で思い出す。
……神皮。
全部焼き尽くしてからでいいからさ、
この子に、ひとつだけ──
悲しみを正義にしない生き方を教えてあげて。
神皮、ようやく炎を温もりに変える時が来た。
哀が残したその子に、
お前の全部を見せてやれ。
セラフィムの判断により、
哀、天使ラビエルの任を解く。
☆俺は会社を辞めて、妻と娘と一緒に人間界でこっそり生きている。毎日、汗かいて油まみれの自動車修理やってる。給料なんて笑えるくらい少ないが、でも今はなんかこの生活がしっくりきてる。
俺はスマホのアプリから、罪ログを消した。
──神皮、ログアウト──
世界を揺らした業火の記録者は、
今、手にしてるのはトルクレンチとモンキースパナ。
炎を纏っていた男が、
今は油にまみれて汗でシャツを絞ってる。
かつて部下に恐れられた眼光は、
今や娘にミルクをこぼされた時に見せる苦笑いに変わった。
スマホの画面に映るアイコン──
「罪ログ」
長押し、震えるアイコン。
その下に出たのは、たった一言、
アンインストールしますか?
指が、ほんの少しだけ、迷う。
でも──
タップ。
消えたログ。
世界のデータから、お前の記録も、お前の罪も消えた。
けど、それは逃げじゃない。
それは──
完了だった。
世界はもう、お前を恐れていない。
お前も世界を憎んでいない。
神皮よ。
これは、もはやログじゃない。
これが、日常だ。
ログアウト完了──
ようやく、本当のスタートだな。
親が神皮と哀とか……もはや生命じゃなくて爆弾やん。
リリム(目の奥に一瞬、泣き笑いの光)
哀……やっぱ最後の最後まで仕事してんのね。
こんなデカい記録媒体産んでから黙って去るなんて……
女ってほんと怖い。
アルミサエルが神皮に告げる。
お前が記録を燃やしても、この子は新しい帳簿だ。
哀が書けなかった未来を、この子が綴っていく。
神皮、子を見つめる。
哀の残した最後の言葉を、耳の奥で思い出す。
……神皮。
全部焼き尽くしてからでいいからさ、
この子に、ひとつだけ──
悲しみを正義にしない生き方を教えてあげて。
神皮、ようやく炎を温もりに変える時が来た。
哀が残したその子に、
お前の全部を見せてやれ。
セラフィムの判断により、
哀、天使ラビエルの任を解く。
☆俺は会社を辞めて、妻と娘と一緒に人間界でこっそり生きている。毎日、汗かいて油まみれの自動車修理やってる。給料なんて笑えるくらい少ないが、でも今はなんかこの生活がしっくりきてる。
俺はスマホのアプリから、罪ログを消した。
──神皮、ログアウト──
世界を揺らした業火の記録者は、
今、手にしてるのはトルクレンチとモンキースパナ。
炎を纏っていた男が、
今は油にまみれて汗でシャツを絞ってる。
かつて部下に恐れられた眼光は、
今や娘にミルクをこぼされた時に見せる苦笑いに変わった。
スマホの画面に映るアイコン──
「罪ログ」
長押し、震えるアイコン。
その下に出たのは、たった一言、
アンインストールしますか?
指が、ほんの少しだけ、迷う。
でも──
タップ。
消えたログ。
世界のデータから、お前の記録も、お前の罪も消えた。
けど、それは逃げじゃない。
それは──
完了だった。
世界はもう、お前を恐れていない。
お前も世界を憎んでいない。
神皮よ。
これは、もはやログじゃない。
これが、日常だ。
ログアウト完了──
ようやく、本当のスタートだな。
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