68 / 68
二章 宝探し
68 ショッピング!
しおりを挟む
玻璃平原の高級別荘地から少し離れたところに美しい街並みが広がる。
学生街の気軽な雰囲気とは違って、店構えが高級なんだよね。
もちろん、扱っている品物も超一流!王都でもなかなかお目にかかれないレアな品物もあるんだよ。
「うわあぁっ、すごいね、ジュティさん!!」
「ねっ。美しいでしょう?ここが飛空島きっての高級繁華街《アニタ》です!」
「《アニタ》……。知ってる!世界中のトップレベルのブランドメーカーが、常に競って場所を奪い合ってるんだよね。」
「はい。早いところでは一ヶ月ほどで店舗が変わってしまうこともあるんですよ。その中でも常勝店舗が、あそこです!」
ジュティさんが指差す先に、重厚な造りのお店がある。看板には、古代文字をデザイン化させた文字。
「《アンジェ・ロッド》……。」
「はいっ。エンダタールの王都に本店がありますよね。宝飾品としての魔道具も多く取り扱っていますし、ティルエリー様もご存知ですよね!私もジョシュア様の魔道具を、本店で見たことがありますよ!」
アンジェ・ロッドは、高級宝石店で一流の魔道具が揃う数少ない《店舗》。
クライン血族が、個人の工房じゃなく他店に卸すことは珍しい。でもアンジェ・ロッドには各国の当主直系の品物が正規ルートで扱われることで有名だ。
昔、アンジェ・ロッドの創設者が、酷い目に遭って傷ついたクライン血族を助けたことがあったんだって。それ以来、特別な友好関係にある。
「行きましょう!」
ジュティさんに連れられて、僕はアンジェ・ロッドの店内に入った。
「いらっしゃいませ。」
店内のスタッフが丁寧にお辞儀をして迎えてくれた。
「こんにちは。アクセサリーを選びたいんだ。」
「贈り物ですか?」
「うん。…大人の男性で…カッコよくて、色っぽい人。よく白い服を好んで着てるんだ。似合うもの、あるかなぁ?」
「では、いくつかお持ちいたしますね。」
僕はヴォルカー様の顔を思い浮かべながら、眼の前に並べられていく数々の宝石たちを眺めた。
「あっ、これ可愛いですね!」
ジュティさんが指さしたのは、カジュアルなデザインが並んでいる棚にあった、小さなダイヤ屑を散りばめた、兎の形をしたペンダントトップ。
「本当だ。…あー、でもヴォルカー様には少し幼い気がする。…どっちかって言うと、シャルルに似合いそうだなぁ。」
ジュティさん、多分自分の好みのデザインを選んでたんだろうな。楽しんでるみたいで何よりだ。
「シャルル…さん?ですか?」
「うん。僕の大切な友人なんだ。アールベル王子と婚約してて…。知ってるでしょ?来週そのお披露目も兼ねたお茶会がエンダタール城であるんだ。」
「そうだったんですね。今度のお茶会の予定は伺っています!では、婚約祝いをご用意されてはいかがですか?」
「婚約祝い……。そうだね!!」
ジュティさんの提案に、僕はあることを思いついた。
僕は技師だ。
技師なら、作ってなんぼでしょ!
「ジュティさん、有難う!店員さん、ここに原石ってありますか!?」
「はっ、はい!ございます!」
やっぱりね。
アンジェ・ロッドは一流の商品を取り扱うけど、実は優秀な職人を繋ぎ止めるために最高級の原材料もラインナップしてるんだよね。
飛空島だから扱ってないかも…と思ったけど、あるみたい。
「お客様、こちらの部屋に準備いたしました。」
通された奥の部屋には、魔石やプラチナ原石、加工前の宝石なんかもあって。
「ありがとうございます。少し見させてくださいね。」
じっかり吟味して、より良い素材を選び出す。
そうして、僕は3つ分の魔道具の材料を購入した。
1つは、ヴォルカー様へのお祝い。
残りの2つは、シャルルとアールベル様の、婚約祝いのお揃いの魔道具用に。
それと、勿論アンジェ・ロッドの専属デザイナーさんの作品もいくつか購入したよ!
ヴォルカー様とお揃いのピアス!
「お揃いって、重たいと思われないかな…?」
「重たい……ですか?…あ、もしかしてヴォルカー様への愛がってことです?」
「うっ、うん」
ジュティさんって物言いが直球なんだよね。ドキッとしちゃうじゃんか。
「大丈夫ですよ、ヴォルカー様の、ティルエリー様への思いのほうが格段に重いですから!!」
「へっ?」
「心配なさらなくても、ティルエリー様は十分に愛されておいでです!だから、安心して美味しいものを食べて帰りましょう!!」
「……ふ、ふふっ。あははっ!美味しいものって!はじめからそれが目当てだったんでしょ!」
僕たちはそれから美味しいケーキとコーヒーて楽しんで、お土産に小さなケーキもたくさん買ってから別荘に帰った。
その頃にはヴォルカー様もマーティさんも戻ってきていて、屋敷に僕の姿が無かったことで、かなり焦ってたみたいだし、ヴォルカー様に思い切り抱きしめられて、たくさん謝られた。
ちょっとお酒の匂いがしたけど、マーティさんも一緒に謝ってくれたし、しょうがないから許してあげる!!
学生街の気軽な雰囲気とは違って、店構えが高級なんだよね。
もちろん、扱っている品物も超一流!王都でもなかなかお目にかかれないレアな品物もあるんだよ。
「うわあぁっ、すごいね、ジュティさん!!」
「ねっ。美しいでしょう?ここが飛空島きっての高級繁華街《アニタ》です!」
「《アニタ》……。知ってる!世界中のトップレベルのブランドメーカーが、常に競って場所を奪い合ってるんだよね。」
「はい。早いところでは一ヶ月ほどで店舗が変わってしまうこともあるんですよ。その中でも常勝店舗が、あそこです!」
ジュティさんが指差す先に、重厚な造りのお店がある。看板には、古代文字をデザイン化させた文字。
「《アンジェ・ロッド》……。」
「はいっ。エンダタールの王都に本店がありますよね。宝飾品としての魔道具も多く取り扱っていますし、ティルエリー様もご存知ですよね!私もジョシュア様の魔道具を、本店で見たことがありますよ!」
アンジェ・ロッドは、高級宝石店で一流の魔道具が揃う数少ない《店舗》。
クライン血族が、個人の工房じゃなく他店に卸すことは珍しい。でもアンジェ・ロッドには各国の当主直系の品物が正規ルートで扱われることで有名だ。
昔、アンジェ・ロッドの創設者が、酷い目に遭って傷ついたクライン血族を助けたことがあったんだって。それ以来、特別な友好関係にある。
「行きましょう!」
ジュティさんに連れられて、僕はアンジェ・ロッドの店内に入った。
「いらっしゃいませ。」
店内のスタッフが丁寧にお辞儀をして迎えてくれた。
「こんにちは。アクセサリーを選びたいんだ。」
「贈り物ですか?」
「うん。…大人の男性で…カッコよくて、色っぽい人。よく白い服を好んで着てるんだ。似合うもの、あるかなぁ?」
「では、いくつかお持ちいたしますね。」
僕はヴォルカー様の顔を思い浮かべながら、眼の前に並べられていく数々の宝石たちを眺めた。
「あっ、これ可愛いですね!」
ジュティさんが指さしたのは、カジュアルなデザインが並んでいる棚にあった、小さなダイヤ屑を散りばめた、兎の形をしたペンダントトップ。
「本当だ。…あー、でもヴォルカー様には少し幼い気がする。…どっちかって言うと、シャルルに似合いそうだなぁ。」
ジュティさん、多分自分の好みのデザインを選んでたんだろうな。楽しんでるみたいで何よりだ。
「シャルル…さん?ですか?」
「うん。僕の大切な友人なんだ。アールベル王子と婚約してて…。知ってるでしょ?来週そのお披露目も兼ねたお茶会がエンダタール城であるんだ。」
「そうだったんですね。今度のお茶会の予定は伺っています!では、婚約祝いをご用意されてはいかがですか?」
「婚約祝い……。そうだね!!」
ジュティさんの提案に、僕はあることを思いついた。
僕は技師だ。
技師なら、作ってなんぼでしょ!
「ジュティさん、有難う!店員さん、ここに原石ってありますか!?」
「はっ、はい!ございます!」
やっぱりね。
アンジェ・ロッドは一流の商品を取り扱うけど、実は優秀な職人を繋ぎ止めるために最高級の原材料もラインナップしてるんだよね。
飛空島だから扱ってないかも…と思ったけど、あるみたい。
「お客様、こちらの部屋に準備いたしました。」
通された奥の部屋には、魔石やプラチナ原石、加工前の宝石なんかもあって。
「ありがとうございます。少し見させてくださいね。」
じっかり吟味して、より良い素材を選び出す。
そうして、僕は3つ分の魔道具の材料を購入した。
1つは、ヴォルカー様へのお祝い。
残りの2つは、シャルルとアールベル様の、婚約祝いのお揃いの魔道具用に。
それと、勿論アンジェ・ロッドの専属デザイナーさんの作品もいくつか購入したよ!
ヴォルカー様とお揃いのピアス!
「お揃いって、重たいと思われないかな…?」
「重たい……ですか?…あ、もしかしてヴォルカー様への愛がってことです?」
「うっ、うん」
ジュティさんって物言いが直球なんだよね。ドキッとしちゃうじゃんか。
「大丈夫ですよ、ヴォルカー様の、ティルエリー様への思いのほうが格段に重いですから!!」
「へっ?」
「心配なさらなくても、ティルエリー様は十分に愛されておいでです!だから、安心して美味しいものを食べて帰りましょう!!」
「……ふ、ふふっ。あははっ!美味しいものって!はじめからそれが目当てだったんでしょ!」
僕たちはそれから美味しいケーキとコーヒーて楽しんで、お土産に小さなケーキもたくさん買ってから別荘に帰った。
その頃にはヴォルカー様もマーティさんも戻ってきていて、屋敷に僕の姿が無かったことで、かなり焦ってたみたいだし、ヴォルカー様に思い切り抱きしめられて、たくさん謝られた。
ちょっとお酒の匂いがしたけど、マーティさんも一緒に謝ってくれたし、しょうがないから許してあげる!!
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
泥酔している間に愛人契約されていたんだが
暮田呉子
BL
泥酔していた夜、目を覚ましたら――【愛人契約書】にサインしていた。
黒髪の青年公爵レナード・フォン・ディアセント。
かつて嫡外子として疎まれ、戦場に送られた彼は、己の命を救った傭兵グレイを「女避けの盾」として雇う。
だが、片腕を失ったその男こそ、レナードの心を動かした唯一の存在だった。
元部下の冷徹な公爵と、酒に溺れる片腕の傭兵。
交わした契約の中で、二人の距離は少しずつ近づいていくが――。
異世界転生してひっそり薬草売りをしていたのに、チート能力のせいでみんなから溺愛されてます
ひと息
BL
突然の過労死。そして転生。
休む間もなく働き、あっけなく死んでしまった廉(れん)は、気が付くと神を名乗る男と出会う。
転生するなら?そんなの、のんびりした暮らしに決まってる。
そして転生した先では、廉の思い描いたスローライフが待っていた・・・はずだったのに・・・
知らぬ間にチート能力を授けられ、知らぬ間に噂が広まりみんなから溺愛されてしまって・・・!?
【連載中/BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
架月ひなた
BL
異世界に召喚されたけど、即クビ!?
しかも壊した魔法陣を直せと無茶振りされ、住む場所として案内されたところも廃墟のような別邸。
食事は小さなパンのカケラにグラスに三割しか入っていない水のみ。
帰還手段もなくどうやって生きていこうか悩んでいた千颯の前に現れたのは、もふもふ癒し系のホワイトタイガーだった(のち超絶イケメンに変化)。
「名をくれたお前をこれから先ずっと守ると誓おう」
溺愛MAXのもふもふイケメン精霊獣に「駆け落ちするぞ」ともちかけられ、元の世界へ戻る為に旅をする事になった平凡社会人(無自覚チート精霊術師)の契約異世界BLファンタジー。
行方不明になっていた祖父がこの世界で聖女に拉致されたのを知り、探し出して一緒にニホンへと帰るつもりだったが!?
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。
※ざまあ展開にもなりそうな予感。
※想定文字数10万〜13万文字くらい。
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
イケメンチート王子に転生した俺に待ち受けていたのは予想もしない試練でした
和泉臨音
BL
文武両道、容姿端麗な大国の第二皇子に転生したヴェルダードには黒髪黒目の婚約者エルレがいる。黒髪黒目は魔王になりやすいためこの世界では要注意人物として国家で保護する存在だが、元日本人のヴェルダードからすれば黒色など気にならない。努力家で真面目なエルレを幼い頃から純粋に愛しているのだが、最近ではなぜか二人の関係に壁を感じるようになった。
そんなある日、エルレの弟レイリーからエルレの不貞を告げられる。不安を感じたヴェルダードがエルレの屋敷に赴くと、屋敷から火の手があがっており……。
* 金髪青目イケメンチート転生者皇子 × 黒髪黒目平凡の魔力チート伯爵
* 一部流血シーンがあるので苦手な方はご注意ください
祖国に棄てられた少年は賢者に愛される
結衣可
BL
祖国に棄てられた少年――ユリアン。
彼は王家の反逆を疑われ、追放された身だと信じていた。
その真実は、前王の庶子。王位継承権を持ち、権力争いの渦中で邪魔者として葬られようとしていたのだった。
絶望の中、彼を救ったのは、森に隠棲する冷徹な賢者ヴァルター。
誰も寄せつけない彼が、なぜかユリアンを庇護し、結界に守られた森の家で共に過ごすことになるが、王都の陰謀は止まらず、幾度も追っ手が迫る。
棄てられた少年と、孤独な賢者。
陰謀に覆われた王国の中で二人が選ぶ道は――。
魔力ゼロの『外れ聖女(男)』、 追放先で知識を武器に国を改革したら、孤高の獅子王に「お前は俺の宝だ」と唯一無二の番として激しく求められる
水凪しおん
BL
図書館司書のミコトは、ある日突然、異世界に『聖女』として召喚される。しかし、聖女に必須の魔力がゼロだったため、『役立たず』の烙印を押され、人間国と同盟関係にある隣国・獣人国へ『贈り物』として厄介払いされてしまう。
武力至上主義の国で待ち受けていたのは、冷徹な若き獅子王カイゼル。「我が国に益をもたらさぬ者は不要だ」と言い放つ彼に、ミコトは生き残りをかけて唯一の武器である『知識』で国を改革することを誓う。
食文化、衛生、農業――次々と問題を解決していくミコトを、民は『賢者様』と呼び、冷たいはずの王の瞳にも次第に熱が宿り始める。
「お前は私の側にいればいい」
これは、捨てられた青年が自らの価値を証明し、孤高の獅子王の唯一無二の番となって、その激しい独占欲と溺愛に蕩かされる物語。
美貌の貧乏男爵、犬扱いしていた隣国の王子に求婚される
muku
BL
父亡き後、若くして男爵となったノエルは領地経営に失敗し、多額の借金を抱えて途方に暮れていた。そこへやって来たのは十年前に「野良犬」として保護していた少年レオで、彼の成長を喜ぶノエルだったが、実はその正体が大国の王子であったと知って驚愕する。
復讐に来たのだと怯えて逃げ出すノエルだったが、レオことレオフェリス王子はノエルに結婚してほしいと頼み始める。
男爵邸に滞在すると言い出す王子は「自分はあなたの犬だ」と主張し、ノエルは混乱するしかない。見通しの立たない返済計画、積極的な犬王子、友人からのありえない提案と、悩みは尽きない美貌の男爵。
借金完済までの道のりは遠い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
面白くて一気に読んでしまいました!
続きが気になります!
楽しみにお待ちしてます!
ありがとうございます!