空飛ぶ島は崩落寸前!?〜僕が攻略対象なんて知りません!

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二章 宝探し

68 ショッピング!

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玻璃平原の高級別荘地から少し離れたところに美しい街並みが広がる。
学生街の気軽な雰囲気とは違って、店構えが高級なんだよね。
もちろん、扱っている品物も超一流!王都でもなかなかお目にかかれないレアな品物もあるんだよ。
「うわあぁっ、すごいね、ジュティさん!!」
「ねっ。美しいでしょう?ここが飛空島きっての高級繁華街《アニタ》です!」
「《アニタ》……。知ってる!世界中のトップレベルのブランドメーカーが、常に競って場所を奪い合ってるんだよね。」
「はい。早いところでは一ヶ月ほどで店舗が変わってしまうこともあるんですよ。その中でも常勝店舗が、あそこです!」
ジュティさんが指差す先に、重厚な造りのお店がある。看板には、古代文字をデザイン化させた文字。
「《アンジェ・ロッド》……。」
「はいっ。エンダタールの王都に本店がありますよね。宝飾品としての魔道具も多く取り扱っていますし、ティルエリー様もご存知ですよね!私もジョシュア様の魔道具を、本店で見たことがありますよ!」
アンジェ・ロッドは、高級宝石店で一流の魔道具が揃う数少ない《店舗》。
クライン血族が、個人の工房じゃなく他店に卸すことは珍しい。でもアンジェ・ロッドには各国の当主直系の品物が正規ルートで扱われることで有名だ。
昔、アンジェ・ロッドの創設者が、酷い目に遭って傷ついたクライン血族を助けたことがあったんだって。それ以来、特別な友好関係にある。
「行きましょう!」
ジュティさんに連れられて、僕はアンジェ・ロッドの店内に入った。

「いらっしゃいませ。」
店内のスタッフが丁寧にお辞儀をして迎えてくれた。
「こんにちは。アクセサリーを選びたいんだ。」
「贈り物ですか?」
「うん。…大人の男性で…カッコよくて、色っぽい人。よく白い服を好んで着てるんだ。似合うもの、あるかなぁ?」
「では、いくつかお持ちいたしますね。」
僕はヴォルカー様の顔を思い浮かべながら、眼の前に並べられていく数々の宝石たちを眺めた。
「あっ、これ可愛いですね!」
ジュティさんが指さしたのは、カジュアルなデザインが並んでいる棚にあった、小さなダイヤ屑を散りばめた、兎の形をしたペンダントトップ。
「本当だ。…あー、でもヴォルカー様には少し幼い気がする。…どっちかって言うと、シャルルに似合いそうだなぁ。」
ジュティさん、多分自分の好みのデザインを選んでたんだろうな。楽しんでるみたいで何よりだ。
「シャルル…さん?ですか?」
「うん。僕の大切な友人なんだ。アールベル王子と婚約してて…。知ってるでしょ?来週そのお披露目も兼ねたお茶会がエンダタール城であるんだ。」
「そうだったんですね。今度のお茶会の予定は伺っています!では、婚約祝いをご用意されてはいかがですか?」
「婚約祝い……。そうだね!!」
ジュティさんの提案に、僕はあることを思いついた。
僕は技師だ。
技師なら、作ってなんぼでしょ!
「ジュティさん、有難う!店員さん、ここに原石ってありますか!?」
「はっ、はい!ございます!」
やっぱりね。
アンジェ・ロッドは一流の商品を取り扱うけど、実は優秀な職人を繋ぎ止めるために最高級の原材料もラインナップしてるんだよね。
飛空島だから扱ってないかも…と思ったけど、あるみたい。
「お客様、こちらの部屋に準備いたしました。」
通された奥の部屋には、魔石やプラチナ原石、加工前の宝石なんかもあって。
「ありがとうございます。少し見させてくださいね。」
じっかり吟味して、より良い素材を選び出す。
そうして、僕は3つ分の魔道具の材料を購入した。
1つは、ヴォルカー様へのお祝い。
残りの2つは、シャルルとアールベル様の、婚約祝いのお揃いの魔道具用に。
それと、勿論アンジェ・ロッドの専属デザイナーさんの作品もいくつか購入したよ!
ヴォルカー様とお揃いのピアス!
「お揃いって、重たいと思われないかな…?」
「重たい……ですか?…あ、もしかしてヴォルカー様への愛がってことです?」
「うっ、うん」
ジュティさんって物言いが直球なんだよね。ドキッとしちゃうじゃんか。
「大丈夫ですよ、ヴォルカー様の、ティルエリー様への思いのほうが格段に重いですから!!」
「へっ?」
「心配なさらなくても、ティルエリー様は十分に愛されておいでです!だから、安心して美味しいものを食べて帰りましょう!!」
「……ふ、ふふっ。あははっ!美味しいものって!はじめからそれが目当てだったんでしょ!」

僕たちはそれから美味しいケーキとコーヒーて楽しんで、お土産に小さなケーキもたくさん買ってから別荘に帰った。

その頃にはヴォルカー様もマーティさんも戻ってきていて、屋敷に僕の姿が無かったことで、かなり焦ってたみたいだし、ヴォルカー様に思い切り抱きしめられて、たくさん謝られた。
ちょっとお酒の匂いがしたけど、マーティさんも一緒に謝ってくれたし、しょうがないから許してあげる!!



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感想 1

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みんなの感想(1件)

エミリ
2023.02.05 エミリ

面白くて一気に読んでしまいました!
続きが気になります!
楽しみにお待ちしてます!

2023.02.05 an

ありがとうございます!

解除

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