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第2章.『vice versa』アウロニア帝国編
13 逢瀬 ★
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「何かあったのでは無いかと心配いたしました」
控えの間に座って待っていたリラの耳に、いきなり扉を叩く音が聞こえたので、とてもヒヤヒヤしたのだと言う。
「まあ、それは…色々な境遇の人がいるわよね」
わたしはリラに『フィロンはあまり歓迎的では無かった』旨を伝えた。
「ただ…フィロン様の言葉は、ある意味正解です」
マヤ様は長くこのような場所から離れておられたので、ピンとこないのかもしれませんが、と前置きをしてからリラは話してくれた。
「宮殿は陛下の奥様や側室の方とそれに繋がりたがる方々がいます。
もっと昔は住居と政治を分けていましたが、前アウロニア王は、元老院の大きな反対があったにも関わらず、ここに大きな宮殿を建て政治もここで行われるようになりました」
「そしてガウディ陛下になって、預言者の棟もその為に近くに置かれるようになったのですが、やはりそこにも欲を求めて群がる人々が沢山いるのです」
『魑魅魍魎でいっぱいだから』とフィロンが言ったのは、脅かしではなく本当の事だったのか。
わたしはため息をついた。
「…そうなのね」
「そうですわ。ですから気をつけるに越した事はありません」
リラはそう言うと、さっとわたしの腕を引きながら通った事が無い通路を歩き始めた。
「マヤ様、こちらです」
「え?こっちから部屋に戻れるの?」
「大丈夫ですわ」
リラに引かれるまま通路を歩いて行くと、思わず足が止まった。
向こうから歩いてくる二人の人影を見て息が止まりそうになる。
長身に白いトーガを無造作に纏い、長い黒髪は一つに結んで前に垂らしてある。
そして――男らしい美しい顔には、それを遮る邪魔な面布をしていなかった。
「――ニキアス…」
*******
ニキアスは視力を安定させるのになるべく景色をと、中庭を見ながら歩いていた。
『ドゥーガ神』の預言者である『バアル』が昨日宮殿に帰ってきたと聞き、早速面会の約束を取り付け、彼に会いに行く途中だったのだ。
バアルは放浪癖のある預言者の為、またいつ出て行ってしまうか分からない。
自分が世話になった神殿で出会ってから、機会がある事に会うようにしている。
――と、いきなりユリウスが片手上げたので立ち止まった。
「ニキアス…」
いきなりマヤの声が聞こえたのは、恋人に余りにも会いたくて聞こえた幻聴かと最初は思った。
すると、マヤ本人が前方でニキアスを見て立ちすくんでいるのに気づいた。
「ニキアス…ああ、こんなことって…」
マヤはリラの方を向いた。
リラが軽く頷く。
「30分だけです」
ユリウスが廊下の一部屋を開けた。
「人目につくとマズいのでここへ」
ユリウスはニキアスとマヤが部屋に入るとスッと扉を閉めた。
「時々使用人が使う部屋です。
入ったら必ず鍵はかけてください。
三十分後に迎えにきます」
********
「マヤ、会いたかった」
ニキアスが逞しい腕でわたしを抱きしめる。
わたしもニキアスの背中に手を伸ばして、ぎゅっと力いっぱい抱きしめた。
「会いたかった…」
「わたしも、わたしも会いたかった」
本当に会いたかったと繰り返すニキアスの声の切なさに、思わず涙が出そうになる。
「こっちへ」
扉に鍵を閉めたニキアスに手を引かれ、部屋の中へ入る。
部屋の家具には布がかけてあり、少し埃が溜まっている様にも見える。
どうやら今は使っていない様子だ。
「客用の部屋だな」
ニキアスが呟いた。
「お客さま?」
「預言者に会いに来た者が泊まる部屋の一つだろう。この棟内に他に幾つかある筈だ」
ニキアスはわたしの髪を優しく撫でてくれた。
「辛い目に遭ったと聞いた…済まない。やはり君をここに連れて来るべきじゃなかった」
ニキアスはぎゅっとまたわたしを抱き寄せて低い声で呟いた。
「あの男を赦せない」
「ニキアス…ごめんなさい」
「マヤ…頼む、謝るな。お前にそれ以上謝られると、怒りのあまり今すぐあの男の寝所に乗り込んでしまいそうだ。何か他に辛い思いをしていないか?お前にまた何かあったらと思うと…あぁ、くそ、すまない」
わたしは見上げて両手を伸ばし、話し続けるニキアスの整った顔を撫でた。
「他は大丈夫よ。心配してくれてありがとう」
正直ガウディにされた直後は心身共にショックだったが、少し時間が経つとその後の――ニキアスが感情に任せて大変な事をするんじゃないかいう心配の方が勝っていたのだ。
(今日ここで直接逢えて良かった)
彼は寸での所で留まっていてくれたようだった。
面布をしていない左目の痣の痕も指ですりと撫でる。
「ニキアス。今日はどうして、この預言者の棟にきたの?」
ニキアスは猫の様に目を閉じてされるがままになっていた。
「ん…バアルに会いに来たんだ」
「バアル?」
「ドゥーガ神の預言者だ。帝国領内のドゥーガの神殿を見て回っている。定期的に戻っては陛下に報告するんだ。俺も昔訪ねて来られた神殿で世話になった事がある」
「そうなの…」
(帝国内を見て回っているのね)
ふと、気付くと影がわたしの唇に落ちた。
「マヤ…」
ニキアスに何度もキスされる内に身体がどんどん熱を帯びていく。
舌がするりと入って口腔内を万遍なくなぞって、ニキアスの手が、わたしの身体の敏感な場所を探し当てる様に優しく触れてくる。
少しずつ首筋にキスを落とし、わたしの襟元のチュニックを緩めてから、大きな手でわたしの長いチュニックを少しずつたくし上げていった。
彼の息も熱かった。
「…まだ…辛いか?」
「いいえ。だ、大丈夫…」
「久しぶりに…お前の身体に触れると…」
焦れた様なニキアスの声を聞いて彼の顔を見上げると、ニキアスの美しい青混じりの濃いグレーの瞳が熱に浮かされたように潤んでいる。
「…あ、あっ…ニキアス…」
掌でやわやわと胸を揉まれ、ピンと布を押し上げて尖った頂きを、ニキアスの指先で捏ねられる。
もう完全にたくし上げられたチュニックの中で、ニキアスの大きな手が脚の間を優しく撫で、下着の中にするりと滑り込んできた。
「マヤ…もう濡れてる」
「…そんな…恥ずかしい…」
ニキアスはふっと小さく笑って、わたしにキスを落としながら、器用に指を動かしてクリトリスと蜜壺の間を何度も擦り上げた。
そして、つぷん、と蜜壺に中指を入れると、そのままゆっくり抜き差しし始めた。
わたしは我慢できなくなって声を上げながら、ニキアスにしがみ付いた。
「…うんっ…あ、ニキアス…あ、あんっ…ふぁ…」
「マヤ…お前が欲しい」
ニキアスが耳元で掠れ声で囁く。
場所も時間も関係が無かった。
今度いつまた会えるのかも分からない。
「わたしも、…欲しい」
そうニキアスに返すと、わたしは彼の逞しい首筋に両腕を巻き付けてしがみ付いていた。
控えの間に座って待っていたリラの耳に、いきなり扉を叩く音が聞こえたので、とてもヒヤヒヤしたのだと言う。
「まあ、それは…色々な境遇の人がいるわよね」
わたしはリラに『フィロンはあまり歓迎的では無かった』旨を伝えた。
「ただ…フィロン様の言葉は、ある意味正解です」
マヤ様は長くこのような場所から離れておられたので、ピンとこないのかもしれませんが、と前置きをしてからリラは話してくれた。
「宮殿は陛下の奥様や側室の方とそれに繋がりたがる方々がいます。
もっと昔は住居と政治を分けていましたが、前アウロニア王は、元老院の大きな反対があったにも関わらず、ここに大きな宮殿を建て政治もここで行われるようになりました」
「そしてガウディ陛下になって、預言者の棟もその為に近くに置かれるようになったのですが、やはりそこにも欲を求めて群がる人々が沢山いるのです」
『魑魅魍魎でいっぱいだから』とフィロンが言ったのは、脅かしではなく本当の事だったのか。
わたしはため息をついた。
「…そうなのね」
「そうですわ。ですから気をつけるに越した事はありません」
リラはそう言うと、さっとわたしの腕を引きながら通った事が無い通路を歩き始めた。
「マヤ様、こちらです」
「え?こっちから部屋に戻れるの?」
「大丈夫ですわ」
リラに引かれるまま通路を歩いて行くと、思わず足が止まった。
向こうから歩いてくる二人の人影を見て息が止まりそうになる。
長身に白いトーガを無造作に纏い、長い黒髪は一つに結んで前に垂らしてある。
そして――男らしい美しい顔には、それを遮る邪魔な面布をしていなかった。
「――ニキアス…」
*******
ニキアスは視力を安定させるのになるべく景色をと、中庭を見ながら歩いていた。
『ドゥーガ神』の預言者である『バアル』が昨日宮殿に帰ってきたと聞き、早速面会の約束を取り付け、彼に会いに行く途中だったのだ。
バアルは放浪癖のある預言者の為、またいつ出て行ってしまうか分からない。
自分が世話になった神殿で出会ってから、機会がある事に会うようにしている。
――と、いきなりユリウスが片手上げたので立ち止まった。
「ニキアス…」
いきなりマヤの声が聞こえたのは、恋人に余りにも会いたくて聞こえた幻聴かと最初は思った。
すると、マヤ本人が前方でニキアスを見て立ちすくんでいるのに気づいた。
「ニキアス…ああ、こんなことって…」
マヤはリラの方を向いた。
リラが軽く頷く。
「30分だけです」
ユリウスが廊下の一部屋を開けた。
「人目につくとマズいのでここへ」
ユリウスはニキアスとマヤが部屋に入るとスッと扉を閉めた。
「時々使用人が使う部屋です。
入ったら必ず鍵はかけてください。
三十分後に迎えにきます」
********
「マヤ、会いたかった」
ニキアスが逞しい腕でわたしを抱きしめる。
わたしもニキアスの背中に手を伸ばして、ぎゅっと力いっぱい抱きしめた。
「会いたかった…」
「わたしも、わたしも会いたかった」
本当に会いたかったと繰り返すニキアスの声の切なさに、思わず涙が出そうになる。
「こっちへ」
扉に鍵を閉めたニキアスに手を引かれ、部屋の中へ入る。
部屋の家具には布がかけてあり、少し埃が溜まっている様にも見える。
どうやら今は使っていない様子だ。
「客用の部屋だな」
ニキアスが呟いた。
「お客さま?」
「預言者に会いに来た者が泊まる部屋の一つだろう。この棟内に他に幾つかある筈だ」
ニキアスはわたしの髪を優しく撫でてくれた。
「辛い目に遭ったと聞いた…済まない。やはり君をここに連れて来るべきじゃなかった」
ニキアスはぎゅっとまたわたしを抱き寄せて低い声で呟いた。
「あの男を赦せない」
「ニキアス…ごめんなさい」
「マヤ…頼む、謝るな。お前にそれ以上謝られると、怒りのあまり今すぐあの男の寝所に乗り込んでしまいそうだ。何か他に辛い思いをしていないか?お前にまた何かあったらと思うと…あぁ、くそ、すまない」
わたしは見上げて両手を伸ばし、話し続けるニキアスの整った顔を撫でた。
「他は大丈夫よ。心配してくれてありがとう」
正直ガウディにされた直後は心身共にショックだったが、少し時間が経つとその後の――ニキアスが感情に任せて大変な事をするんじゃないかいう心配の方が勝っていたのだ。
(今日ここで直接逢えて良かった)
彼は寸での所で留まっていてくれたようだった。
面布をしていない左目の痣の痕も指ですりと撫でる。
「ニキアス。今日はどうして、この預言者の棟にきたの?」
ニキアスは猫の様に目を閉じてされるがままになっていた。
「ん…バアルに会いに来たんだ」
「バアル?」
「ドゥーガ神の預言者だ。帝国領内のドゥーガの神殿を見て回っている。定期的に戻っては陛下に報告するんだ。俺も昔訪ねて来られた神殿で世話になった事がある」
「そうなの…」
(帝国内を見て回っているのね)
ふと、気付くと影がわたしの唇に落ちた。
「マヤ…」
ニキアスに何度もキスされる内に身体がどんどん熱を帯びていく。
舌がするりと入って口腔内を万遍なくなぞって、ニキアスの手が、わたしの身体の敏感な場所を探し当てる様に優しく触れてくる。
少しずつ首筋にキスを落とし、わたしの襟元のチュニックを緩めてから、大きな手でわたしの長いチュニックを少しずつたくし上げていった。
彼の息も熱かった。
「…まだ…辛いか?」
「いいえ。だ、大丈夫…」
「久しぶりに…お前の身体に触れると…」
焦れた様なニキアスの声を聞いて彼の顔を見上げると、ニキアスの美しい青混じりの濃いグレーの瞳が熱に浮かされたように潤んでいる。
「…あ、あっ…ニキアス…」
掌でやわやわと胸を揉まれ、ピンと布を押し上げて尖った頂きを、ニキアスの指先で捏ねられる。
もう完全にたくし上げられたチュニックの中で、ニキアスの大きな手が脚の間を優しく撫で、下着の中にするりと滑り込んできた。
「マヤ…もう濡れてる」
「…そんな…恥ずかしい…」
ニキアスはふっと小さく笑って、わたしにキスを落としながら、器用に指を動かしてクリトリスと蜜壺の間を何度も擦り上げた。
そして、つぷん、と蜜壺に中指を入れると、そのままゆっくり抜き差しし始めた。
わたしは我慢できなくなって声を上げながら、ニキアスにしがみ付いた。
「…うんっ…あ、ニキアス…あ、あんっ…ふぁ…」
「マヤ…お前が欲しい」
ニキアスが耳元で掠れ声で囁く。
場所も時間も関係が無かった。
今度いつまた会えるのかも分からない。
「わたしも、…欲しい」
そうニキアスに返すと、わたしは彼の逞しい首筋に両腕を巻き付けてしがみ付いていた。
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