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ヒキコモリと召喚術
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パチパチ、と暖炉の火が爆ぜる。
薄暗い部屋を、仄かに照らす。
暖炉の前を陣取り、リオンは魔道書を読み耽っていた。
眉間にシワを寄せ、深く考え事をしている。
見た目は20代前半の彼だが、実年齢は数百才に及ぶ。
(-…リオン。
あれの事をどうしても許せないのであれば、お前に無限の時をやろう。
これでお前は年老いて気持ちを諦める事は敵わなくなったぞ?
…だが。
いつの日か、気持ちを許せる日が来れば、お前は再び時を進められるさ)
パチン、と小さく爆ぜた音が静寂を破ると、リオンは立ち上がった。
『許すも、許さないも。
ぼくには関係無いのに…』
小さく呟くと、そのまま家の外へ出た。
家の中は、自身の結界により適温を保っていたが、今は冬だ。
吐く息も白く染まる。
空を仰げば、澄んだ空気が満天の星を広げていた。
『-…』
ボソリ、と何かを呟いたが誰かに届く前に、言葉は風に流れる。
シュッと星が流れた。
『流れ星…?』
流れ星などとロマンチックなものでは無かった。
幾千とも取れる流星が空を駆ける。
闇夜が昼よりも明るく照らす。
リオンは只成らぬ状況に固唾を飲む。
『!!』
ほんの一瞬だが、激しい閃光が闇夜をつんざいた。
数拍の後、閃光から視力を取り戻したリオンが周りを見渡すと、家のドアの前に見た事の無い少女が横たわっていた。
『だ、れだ…!?』
辺りはすっかり静寂を取り戻し、リオンの問いに答える存在は皆無であった。
薄暗い部屋を、仄かに照らす。
暖炉の前を陣取り、リオンは魔道書を読み耽っていた。
眉間にシワを寄せ、深く考え事をしている。
見た目は20代前半の彼だが、実年齢は数百才に及ぶ。
(-…リオン。
あれの事をどうしても許せないのであれば、お前に無限の時をやろう。
これでお前は年老いて気持ちを諦める事は敵わなくなったぞ?
…だが。
いつの日か、気持ちを許せる日が来れば、お前は再び時を進められるさ)
パチン、と小さく爆ぜた音が静寂を破ると、リオンは立ち上がった。
『許すも、許さないも。
ぼくには関係無いのに…』
小さく呟くと、そのまま家の外へ出た。
家の中は、自身の結界により適温を保っていたが、今は冬だ。
吐く息も白く染まる。
空を仰げば、澄んだ空気が満天の星を広げていた。
『-…』
ボソリ、と何かを呟いたが誰かに届く前に、言葉は風に流れる。
シュッと星が流れた。
『流れ星…?』
流れ星などとロマンチックなものでは無かった。
幾千とも取れる流星が空を駆ける。
闇夜が昼よりも明るく照らす。
リオンは只成らぬ状況に固唾を飲む。
『!!』
ほんの一瞬だが、激しい閃光が闇夜をつんざいた。
数拍の後、閃光から視力を取り戻したリオンが周りを見渡すと、家のドアの前に見た事の無い少女が横たわっていた。
『だ、れだ…!?』
辺りはすっかり静寂を取り戻し、リオンの問いに答える存在は皆無であった。
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