とある探偵事務所の探偵業務~ラーメン事変~

哀川 羽純

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第5章 楽しんでますよね

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「で、愛さんどうするんですか」

「まぁ、見当はついている。2~3日で片付くから安心しろ」

「また、そんな事言っちゃって」

「大丈夫だ、問題ない」

「あ、はぁ……」

「あ、俺は! 何をすれば」

「そこに電話があるだろ? 電話番をしていろ。来客があったり対応しろ、今、責任者はいない。あたしの名刺を渡して連絡先をきくんだ。あたしが後でかけ直す。かけていい時間もきくゆだぞ」

「わかりました!!」

阪田は嬉しそうに返事をしてメモをした。

「僕もたから屋さんに行くんですよね?」

「あたり前だ。新はホールの監視係だからな。この前ゴキのように逸らした怒るぞ」

やべぇ、逸らしてたのバレた。

「逸らしませんよ! 相手は人間なんですから」

「だからといってガン見するなよ。怪しまれるからな」

「わかってますよ。何年、貴女の趣味に付き合わされてると思ってるんですか」

「もう趣味じゃなくて仕事だがな」

「でも、趣味は何ですか? って聞かれたら推理でしょ?」

「あぁ。推理小説や純文学、新書、経済本、手記、裁判の記録書を読むのも好きだがな」

「推理小説だったら推理で変わらないじゃないですか」

「あれは実在しない事件の話だ」

「あの、愛さんと宮野クンはいつからお知り合いなんですか?」

「小学校から認識していたが、付き合うようになったのは中学からだ」

「え!? やっぱり付き合ってるんですか
!?」

「みてわからないか?」

あーあ。愛さんまた勘違いさせてる。
どうする? 勘違いをとくか?
勘違いさせておくか?
でも、こいつは愛さんの事すきなんだよなぁ。
めんどくせぇ……

「おい、さっき付き合ってる人いないって言ってたじゃないか」

「えっと、それは」

「なんだ、お前は付き合った事ないのか?」

「え、ありますけど」

「ない奴なんかいないよな」

「いますよ、俺の友達に」

「本当か? いるのかそんな奴が」

あぁ、やっぱり入れ違ってる。
愛さん、推理力も頭脳もピカイチなのになんで恋愛だけはダメなんだろう。
名前だって愛なのに。

「あー! もう! 僕からいいます!」

「は?」

「新どうしたんだ」

「愛さんのいう"付き合っている"は人付き合い、関わり始めたって事です。つまり、阪田さんのいう男女の付き合いじゃありません」

「あ、なーんだ。よかった。それならそうと言って下さいよ」

「は? 最初から言っているろ。第一あたしらが付き合ってる様に見えるか?」

「見えません」

「愛さんと宮野クンは同級生じゃないよね?」

「あぁ。あたしのほうが1つ上だけ」

「なるほど」

「まぁ、愛さんの場合逆でも僕に対する態度が変わるとは思えませんけど」

「当たり前だ。人によって態度を変えるのはおかしい。そりゃ、目上の人には敬語とか使うがな」

いやいやいや、先輩だったら一応目上の人だから。
ひとつしか変わらなくても目上の人だから。一応。

つか、阪田さんも目上、あ、でもこいつの場合は自分から言ってきたからいいのか。なるほど?

「まぁいい。あたしたちは行く」

「いってらっしゃい! 愛さん」

「いってきます」

そう言って事務所を後にして、たから屋に向かった。

俺は無視かよぉ。

阪田は愛に返事をした後すぐに電話を睨みつけたのだ。

。・*・:♪

「あっついな」

今は7月の中旬。暑い。確かに暑い。

「だったら日傘とかさしましゃうよ」

「そんなにモノもったらいざという時に困るだろ」

「そうですけど、そんなに起きませんって」

「いままでにもおきてきたじゃないか。下校途中に変な奴に追っかけられたり、車に連れ込まれそうになったり。アイツらは結局なんだったんだ?」

「ありましたけど、今は成人じゃないですか。なんとでもなりますよ。そらに愛さん。截拳道身につけたじゃないですか」

「練習や試合以外で行使しちゃいけないんだよ」

「そりゃ喧嘩に使っちゃダメですけど、護身なら良いんじゃないですか?」

「やっぱり新はオカンだな。そうしよう」

「そうして下さい」

そうだよ。
あったんだよ、下校途中に変質者や不審車両。
その事件、未遂だしってのもあって捕まってないけど、なんだったんだ?

「さぁ、味が落ちた、たから屋内偵といきますか」

「なんか、楽しんでますよね。ていうかフツーこんなチンケな事件取りませんよね?」

「お気に入りのラーメン屋のひとつのたから屋の味が変わったんだぞ。大事件じゃないか」

あぁ、やっぱりこの人ラーメンが絡むと人格が変わる。

「わかりました。僕も頑張りますから無茶しないでくださいね」

「へいへい。オカン」
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