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第1章 変化の始まり
お風呂上がりの話し合い #1
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<そうだな。今日はもう休みたい>
「晩御飯とお風呂と、あと話もしなきゃだしな」
三人はダンジョンから出てギルレイの《転移》でギルレイの家の玄関に移動した。
「《転移》用に部屋に靴マット置こうかな。クライも乗れるくらいの」
『明日買いに行くか。とりあえず風呂の使い方教えるからリミル先に入ってくれ。クライは今はすまないが《清潔》で済ませてくれ。後で俺と入ろうな』
<お!洗ってくれるのか?《清潔》楽しみだな>
「お風呂久々に入るなー」
『クライは体毛が短いから洗いやすそうだな』
<銀狼の時は長かったから短くしてみたんだ。前より早く走れるようになったしスッキリしていい感じだ>
「毛の長さが変えられるらしいよ。クライは寒い場所以外では基本短いままだな」
『そう言えば野生のフェンリルの目撃情報では体毛の長さはまちまちだったな』
そんな話をしながら二人は靴を脱ぎ装備を《武具収納》に片付け、クライは魔法で綺麗にして家に上がる。
リビングに入ると魔道具の[自動照明]や[暖炉]がつき、一気に明るくなる。
[自動照明]は人を検知し自動で発光するので様々な場所で使われている。
[暖炉]は実際に火が灯っているが部屋の温度を一定に保つ魔工が施されている。
<火があるのに暑くないな。快適だ>
『クライは少しそこでのんびりしててくれ』
クライは言われた通り、暖炉の近くに敷いてあるフワフワした毛足の長いカーペットの上で横向きに寝転び寛いだ。
蒼に埋もれた白銀の毛並みががキラキラと火に照らされ、まるで海に浮かんでいる様だ。
リミルとギルレイはそれを横目にキッチンの左の扉に向かう。
中に入るとキッチン程の広さの部屋があり、入って来た真向かいに扉、右側が殆ど磨りガラスで左側には棚と扉と洗面台がある。扉の多い脱衣所だ。
「この部屋全方向に扉があるけどそれぞれ何処に繋がってんの?」
『ああ、真向かいは俺の部屋、左側のは廊下に繋がってるが左右に手洗いがある。見とくか?』
「うん。したいときに迷ったら困るし」
左側の扉をスライドして開けると小さめの廊下があって奥に扉がある。
その扉を押し開けると右手に階段と奥に玄関がある廊下が見えた。
引っ込んで扉を閉め、小さな廊下の左右にある扉をそれぞれ開けてみる。
どちらも同じ造りになっていて、広めの個室でトイレが1つと小さな手洗い場が1つあった。
「玄関からお風呂に直行出来るね。御手洗もその場で手を洗えるし便利」
『ああ。アンリが帰ってきて直ぐにお風呂行きたいこともあるからって言ってな』
「確かに。んじゃ磨りガラスのとこがお風呂か」
脱衣所にもどり、磨りガラスの1部、扉になっている所を開ける。
壁は木材で床は石材のタイルのような物で出来ている。
丸い岩に囲まれた浴槽は5m四方程のほぼ円形をしており、右側と奥の壁にくっ付くような配置だ。
左の壁にはシャワーが二つ並んで付いている。
『シャワーは手に取るとお湯が出る魔道具だ。浴槽にはこっちでお湯を出す。ついでにどちらの温度調節もここで一緒に出来る』
ギルレイはそう言って脱衣所の唯一磨りガラスでは無い壁に設置してある魔道具の使い方を操作しながらリミルに教えた。
「わかった」
『じゃあリミルが風呂に入ってる間に晩飯作るから上がったらダイニングに来てくれ。ついでに、風呂上がりにはこれを着ろよ』
棚を開けてそこにかかっているバスローブを1つ出して部屋の真ん中にある腰くらいの高さの机に置く。
「ありがとう」
ギルレイがキッチンの方に行ったのを見送ると、早速入る準備をする。
お風呂上がりに着るものがあるので、着ていたもの全てに《清潔》をかけて《空間収納》に片付ける。
浴室に入り頭や身体を洗い、お湯に浸かる。
リミルは今日一日を振り返っていた。
(まず冒険に出ようと思って森を出たけどこれは延期になった。それから初めてちゃんとした家に住むことになった。家具を買いに行くのも初だったな。後で設置しないと。そこの店主のペティからは悪意や害意は感じなかった)
騙された頃から、悪意や害意、敵意といった嫌な視線には気をつけるようになった。
元々アンリに気を付けるようにと散々言われていたが何も起きなかったため危機感が薄かった。
実際はアンリにそれとなく守られていたのでそういった視線に気付く間も無かっただけだ。
それ故に、アンリがいなくなった途端に騙されたのだが、そうなって初めてアンリの言いつけを思い出した。
リミルはそこまで酷い目に遭った訳ではなくて良かったと思うことにした。
実際、その頃のショックが大きかっただけで今ではいい教訓になったと思っている。
取り返しがつかない事とかでなくて心底ホッとする。
だからこそ、以前のように人を簡単に信用することは出来なくなったが、視線に気をつけるようになってから、ある程度の見極めは出来るようになった。
嫌な視線の者とは出来るだけ関わりたく無かった。
(その後グレモスのレストランに行ったんだ。色々あったな。美味しい料理を食べて、俺の親かも知れない人達の話を聞いて、ピギルーイから話を聞いて…)
「晩御飯とお風呂と、あと話もしなきゃだしな」
三人はダンジョンから出てギルレイの《転移》でギルレイの家の玄関に移動した。
「《転移》用に部屋に靴マット置こうかな。クライも乗れるくらいの」
『明日買いに行くか。とりあえず風呂の使い方教えるからリミル先に入ってくれ。クライは今はすまないが《清潔》で済ませてくれ。後で俺と入ろうな』
<お!洗ってくれるのか?《清潔》楽しみだな>
「お風呂久々に入るなー」
『クライは体毛が短いから洗いやすそうだな』
<銀狼の時は長かったから短くしてみたんだ。前より早く走れるようになったしスッキリしていい感じだ>
「毛の長さが変えられるらしいよ。クライは寒い場所以外では基本短いままだな」
『そう言えば野生のフェンリルの目撃情報では体毛の長さはまちまちだったな』
そんな話をしながら二人は靴を脱ぎ装備を《武具収納》に片付け、クライは魔法で綺麗にして家に上がる。
リビングに入ると魔道具の[自動照明]や[暖炉]がつき、一気に明るくなる。
[自動照明]は人を検知し自動で発光するので様々な場所で使われている。
[暖炉]は実際に火が灯っているが部屋の温度を一定に保つ魔工が施されている。
<火があるのに暑くないな。快適だ>
『クライは少しそこでのんびりしててくれ』
クライは言われた通り、暖炉の近くに敷いてあるフワフワした毛足の長いカーペットの上で横向きに寝転び寛いだ。
蒼に埋もれた白銀の毛並みががキラキラと火に照らされ、まるで海に浮かんでいる様だ。
リミルとギルレイはそれを横目にキッチンの左の扉に向かう。
中に入るとキッチン程の広さの部屋があり、入って来た真向かいに扉、右側が殆ど磨りガラスで左側には棚と扉と洗面台がある。扉の多い脱衣所だ。
「この部屋全方向に扉があるけどそれぞれ何処に繋がってんの?」
『ああ、真向かいは俺の部屋、左側のは廊下に繋がってるが左右に手洗いがある。見とくか?』
「うん。したいときに迷ったら困るし」
左側の扉をスライドして開けると小さめの廊下があって奥に扉がある。
その扉を押し開けると右手に階段と奥に玄関がある廊下が見えた。
引っ込んで扉を閉め、小さな廊下の左右にある扉をそれぞれ開けてみる。
どちらも同じ造りになっていて、広めの個室でトイレが1つと小さな手洗い場が1つあった。
「玄関からお風呂に直行出来るね。御手洗もその場で手を洗えるし便利」
『ああ。アンリが帰ってきて直ぐにお風呂行きたいこともあるからって言ってな』
「確かに。んじゃ磨りガラスのとこがお風呂か」
脱衣所にもどり、磨りガラスの1部、扉になっている所を開ける。
壁は木材で床は石材のタイルのような物で出来ている。
丸い岩に囲まれた浴槽は5m四方程のほぼ円形をしており、右側と奥の壁にくっ付くような配置だ。
左の壁にはシャワーが二つ並んで付いている。
『シャワーは手に取るとお湯が出る魔道具だ。浴槽にはこっちでお湯を出す。ついでにどちらの温度調節もここで一緒に出来る』
ギルレイはそう言って脱衣所の唯一磨りガラスでは無い壁に設置してある魔道具の使い方を操作しながらリミルに教えた。
「わかった」
『じゃあリミルが風呂に入ってる間に晩飯作るから上がったらダイニングに来てくれ。ついでに、風呂上がりにはこれを着ろよ』
棚を開けてそこにかかっているバスローブを1つ出して部屋の真ん中にある腰くらいの高さの机に置く。
「ありがとう」
ギルレイがキッチンの方に行ったのを見送ると、早速入る準備をする。
お風呂上がりに着るものがあるので、着ていたもの全てに《清潔》をかけて《空間収納》に片付ける。
浴室に入り頭や身体を洗い、お湯に浸かる。
リミルは今日一日を振り返っていた。
(まず冒険に出ようと思って森を出たけどこれは延期になった。それから初めてちゃんとした家に住むことになった。家具を買いに行くのも初だったな。後で設置しないと。そこの店主のペティからは悪意や害意は感じなかった)
騙された頃から、悪意や害意、敵意といった嫌な視線には気をつけるようになった。
元々アンリに気を付けるようにと散々言われていたが何も起きなかったため危機感が薄かった。
実際はアンリにそれとなく守られていたのでそういった視線に気付く間も無かっただけだ。
それ故に、アンリがいなくなった途端に騙されたのだが、そうなって初めてアンリの言いつけを思い出した。
リミルはそこまで酷い目に遭った訳ではなくて良かったと思うことにした。
実際、その頃のショックが大きかっただけで今ではいい教訓になったと思っている。
取り返しがつかない事とかでなくて心底ホッとする。
だからこそ、以前のように人を簡単に信用することは出来なくなったが、視線に気をつけるようになってから、ある程度の見極めは出来るようになった。
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