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第1章 変化の始まり
評判と依頼 #4
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『なるほどな。それで統括か。気に入ってるならよかったな』
<ああ。俺様に相応しい名だろう?>
『そうだな』
<ちょっと偉そうだが悪いやつじゃないんだ>
『分かってるさクライ』
「元からこんな感じの喋り方だったし今更だな。それにこれでこそ統括だし、偉そうなのに憎めない所が俺のツボだ」
<アニキもリミルも優しくて好きだ。ギルレイと言ったか?お前も良い奴そうだ。いつでも遊びに来い>
『ああ。また来るよ』
そう言って三人は統括と別れ帰路に着いた。
翌日
朝食を取って三人はギルドに向かった。
ギルレイは取り調べに立ち会うとかで忙しい。
リミルは打ち合わせまで簡単な依頼をして時間を潰すことにした。
依頼を選ぶために依頼ボードに向き合う。
<どれにするんだ?>
「2時に間に合えば何でも…」
『あんたがリミルさんかの?』
白い髭と額に小さな先の丸い角が2つ生えた体格の良い老人に声をかけられた。
「そうだがあんたは?」
『儂はハレイ。農家をやっておる。お前さんに依頼したくて来たんじゃが会えて良かったわい』
「そうか。じゃあ受付行こう」
揃って受付へ行き依頼しに来たらしいと伝えると個室で一緒に話を聞くことになった。
リリアンと共に個室へ入りそれぞれ椅子に座るとハレイが話し始める。
『リミルの評判を噂で聞いてな。是非お前さんに頼みたいと思って』
『噂というのは?どう言った噂でしょうか?』
リリアンはいつも通り質問をしながら詳しい話を聞いていく。
情報収集も兼ねていたりするので街の噂は重要だったりする。
『ん?高位なのにオーバーフローに参加してササッと魔物達を倒してしまったとか。綺麗な白いフェンリルを連れてるとか。ギル坊と仲が良いとか。年下に絡まれても優しく対応してたとか。気さくで話しやすいとか。可愛い也して驚くほど強いとか。後は依頼をした事がある奴が言っていたが仕事が丁寧だとかじゃな。儂が聞いたのは』
『概ね事実ですね。ただ、彼の場合、優しく対応したというのも気さくに話したのも仕事が丁寧なのも相手による所があります。前に横柄な態度を取った者がいたのですがその時は怒って依頼を受けなかったんですよ。そちらの出方次第と受け取り方次第ですね。それでも良ければ話を進めましょう』
『横柄なのは儂も好かんよ。若いんじゃし感情を出すのは良いことじゃ。ただ、相手も自分のしていることに気が付かない事の方が多いと思って1度言ってみてあげる事も大事じゃぞ?我慢などして自分を傷つけないためにな。言い方もあるだろうがこればっかりは相手にもよるからの。すまんな。説教臭くなってしもうた。彼に頼みたいから話を進めてくれるかの?』
リミルは言われた事について考えてみた。
言い方を工夫して自分の主張を相手に伝えるのは大事かもしれない。
するにしてもされるにしても。
確かに自分のことを客観的に見るのは難しい。
周りから見た自分というのは、なかなか主観が抜けず、自分本位に理解してしまいがちだ。
注意されれば直す機会を貰えるって事だ。
それが優しい言葉ならばイラついたりし難いだろう。
俺は勝手に嫌われたりする前に注意される方が良い。
ならば俺もそうしよう。
"されて嫌なことはしない"がポリシーだがされて嬉しいことはどうなんだろうか?
されたら嫌な人もいるだろうが言ってくれなきゃ分からないよな?
ならばやってみるしかない。
『では話を進めましょう。依頼内容について話して頂けますか?』
『もちろんじゃ。少し遠出になるんじゃがな』
そう言ってハレイは依頼内容を話し始めた。
野菜についての話が長かったので要約するとこうだ。
イレアの南にあるルスタフという街とその西にあるノフテスという街の間にある村で新しい品種の野菜が作られたという。
その野菜と種若しくは苗を買いに行ってきて欲しいということらしい。
「そういうのって商人がやるんじゃ?」
『農家の方が直接買い付けること自体はよくありますよ。ただ危険が多いので旅商人の方が来るのを待つ方が安全です。ですが旅商人の方々は各地を回りながらなのでどうしても遅くなるんです。その点冒険者に頼むと依頼内容だけなので早く届くというわけです』
「へぇー。買い付けはやったことないな。やってみたい。けど俺街から出ないように言われてるんだけど良いのか?」
ギルレイに止められたから旅を延期したのに他の街に行っても良いのか疑問だ。
駄目なら少し残念だが良いなら良いでなら何故旅は駄目なのか、と複雑な気持ちになる。
『その点は一応別件の依頼があって確認しましたが直ぐに戻ってこられる距離であれば問題ないそうです。ちなみに数日間という期限付きになります』
クライのことは近くの街にはもう伝わっているので行っても良いそうだ。
ただそれだけではなくギルレイが今は言えないと言っていた理由に関係するのか近くにいないと困るようだ。
どうやら旅だと帰って来なくなるのが問題らしい。
帰れなくはないが自主的にであって呼び戻すことはできない。
連絡手段があれば良いのだが手紙は"移動する人"には届けられない。
基本的に"場所"に届けるからだ。
ならば連絡用の魔導具はというと例外を認めるのが難しいとのことで、高位全員に配ることが出来ないので無理だと。
<ああ。俺様に相応しい名だろう?>
『そうだな』
<ちょっと偉そうだが悪いやつじゃないんだ>
『分かってるさクライ』
「元からこんな感じの喋り方だったし今更だな。それにこれでこそ統括だし、偉そうなのに憎めない所が俺のツボだ」
<アニキもリミルも優しくて好きだ。ギルレイと言ったか?お前も良い奴そうだ。いつでも遊びに来い>
『ああ。また来るよ』
そう言って三人は統括と別れ帰路に着いた。
翌日
朝食を取って三人はギルドに向かった。
ギルレイは取り調べに立ち会うとかで忙しい。
リミルは打ち合わせまで簡単な依頼をして時間を潰すことにした。
依頼を選ぶために依頼ボードに向き合う。
<どれにするんだ?>
「2時に間に合えば何でも…」
『あんたがリミルさんかの?』
白い髭と額に小さな先の丸い角が2つ生えた体格の良い老人に声をかけられた。
「そうだがあんたは?」
『儂はハレイ。農家をやっておる。お前さんに依頼したくて来たんじゃが会えて良かったわい』
「そうか。じゃあ受付行こう」
揃って受付へ行き依頼しに来たらしいと伝えると個室で一緒に話を聞くことになった。
リリアンと共に個室へ入りそれぞれ椅子に座るとハレイが話し始める。
『リミルの評判を噂で聞いてな。是非お前さんに頼みたいと思って』
『噂というのは?どう言った噂でしょうか?』
リリアンはいつも通り質問をしながら詳しい話を聞いていく。
情報収集も兼ねていたりするので街の噂は重要だったりする。
『ん?高位なのにオーバーフローに参加してササッと魔物達を倒してしまったとか。綺麗な白いフェンリルを連れてるとか。ギル坊と仲が良いとか。年下に絡まれても優しく対応してたとか。気さくで話しやすいとか。可愛い也して驚くほど強いとか。後は依頼をした事がある奴が言っていたが仕事が丁寧だとかじゃな。儂が聞いたのは』
『概ね事実ですね。ただ、彼の場合、優しく対応したというのも気さくに話したのも仕事が丁寧なのも相手による所があります。前に横柄な態度を取った者がいたのですがその時は怒って依頼を受けなかったんですよ。そちらの出方次第と受け取り方次第ですね。それでも良ければ話を進めましょう』
『横柄なのは儂も好かんよ。若いんじゃし感情を出すのは良いことじゃ。ただ、相手も自分のしていることに気が付かない事の方が多いと思って1度言ってみてあげる事も大事じゃぞ?我慢などして自分を傷つけないためにな。言い方もあるだろうがこればっかりは相手にもよるからの。すまんな。説教臭くなってしもうた。彼に頼みたいから話を進めてくれるかの?』
リミルは言われた事について考えてみた。
言い方を工夫して自分の主張を相手に伝えるのは大事かもしれない。
するにしてもされるにしても。
確かに自分のことを客観的に見るのは難しい。
周りから見た自分というのは、なかなか主観が抜けず、自分本位に理解してしまいがちだ。
注意されれば直す機会を貰えるって事だ。
それが優しい言葉ならばイラついたりし難いだろう。
俺は勝手に嫌われたりする前に注意される方が良い。
ならば俺もそうしよう。
"されて嫌なことはしない"がポリシーだがされて嬉しいことはどうなんだろうか?
されたら嫌な人もいるだろうが言ってくれなきゃ分からないよな?
ならばやってみるしかない。
『では話を進めましょう。依頼内容について話して頂けますか?』
『もちろんじゃ。少し遠出になるんじゃがな』
そう言ってハレイは依頼内容を話し始めた。
野菜についての話が長かったので要約するとこうだ。
イレアの南にあるルスタフという街とその西にあるノフテスという街の間にある村で新しい品種の野菜が作られたという。
その野菜と種若しくは苗を買いに行ってきて欲しいということらしい。
「そういうのって商人がやるんじゃ?」
『農家の方が直接買い付けること自体はよくありますよ。ただ危険が多いので旅商人の方が来るのを待つ方が安全です。ですが旅商人の方々は各地を回りながらなのでどうしても遅くなるんです。その点冒険者に頼むと依頼内容だけなので早く届くというわけです』
「へぇー。買い付けはやったことないな。やってみたい。けど俺街から出ないように言われてるんだけど良いのか?」
ギルレイに止められたから旅を延期したのに他の街に行っても良いのか疑問だ。
駄目なら少し残念だが良いなら良いでなら何故旅は駄目なのか、と複雑な気持ちになる。
『その点は一応別件の依頼があって確認しましたが直ぐに戻ってこられる距離であれば問題ないそうです。ちなみに数日間という期限付きになります』
クライのことは近くの街にはもう伝わっているので行っても良いそうだ。
ただそれだけではなくギルレイが今は言えないと言っていた理由に関係するのか近くにいないと困るようだ。
どうやら旅だと帰って来なくなるのが問題らしい。
帰れなくはないが自主的にであって呼び戻すことはできない。
連絡手段があれば良いのだが手紙は"移動する人"には届けられない。
基本的に"場所"に届けるからだ。
ならば連絡用の魔導具はというと例外を認めるのが難しいとのことで、高位全員に配ることが出来ないので無理だと。
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