稀有ってホメてる?

紙吹雪

文字の大きさ
11 / 96
第1章 出会い(まとめ)

増えるもの減るもの

しおりを挟む
リミルはルシノと話すとどうも素になってしまうが、3人とも訓練を始めていて、他に訓練所を使用している人も少なくその者達も離れた場所で訓練に勤しんでいるので聞いているのはルシノだけだ。

『リミルはたまに言葉遣いが変わるな。何故だ?』

「ギルレイの亡くなった奥さん知ってる?アンリに言葉を教えて貰ったんだけどこれが素ね。で、ギルドに行くとよくベテランの冒険者達から揶揄われたんだよ。弱そうだって。俺のために言ってくれてるんだって今では分かるけどね。舐められないように粗野な言葉遣いを覚えたんだ。気を抜くと素になっちゃうんだよ」

相槌を打ちながら聞いてくれるルシノに一気に話した。
ルシノは納得したように頷いてリミルの頭を撫でた。

『どちらでも違和感は無いが俺は素の方が良いな。隙を見せてくれている様で』

ふっと優しく笑いかけられリミルは顔に熱が集まった。
しかし聞こえてきたクロトの悔しそうな声に我に返り意識をそちらに向けた。

『そろそろコツを教えるか。今回は全員違う職業クラスだから1人ずつ教える。リミルは保護者として2人に着いててくれ』



アキリムとクロトの職業クラスの取得と3人それぞれの得意武器の訓練を終えて休憩しているとジャックとクライが合流した。

『丁度いいタイミングだ。休憩が終われば今から魔法訓練だからな』

『そうか。間に合って良かった』

「ジャックとクロトは2人とは違う訓練になるな。ルシノ、どうするんだ?」

ルシノは暫く考えて同じ訓練でやることにしたようだ。
基礎は皆同じ魔力の感知、それから制御、増幅、使用となる。

アキリムとニーナは成長過程で魔力も核も育っている。
しかしジャックとクロトは格が育っているが魔力が追いついていなかった。
いきなり膨れ上がった魔力を扱いきれるか否かでジャックはまた魔封じ状態になり、クロトはどうなるかわからない。

クロトの場合は少しずつ解放することにしたのでそこまで暴走の危険はないが今までにいなかった種族なので用心して然るべきだろう。


『まずは感知からだ。これが出来なければ魔法の訓練は許可できない』

まだ少し覚束無いがクロトも出来たようなので問題ない。使っているうちに慣れてくるものだ。

『次に制御だがこれが完璧に出来るまでは次に進むことは出来ない。核に魔力を収納するイメージだ』

これは逆にクロトの方が早かった。魔力量がまだ少ないこともあるがどうやらコツを掴んだようだ。
急に魔力が増えたジャックは苦戦していた。掻き集めるように魔力が核に集まるがどこかしらからはみ出している。

「ジャック、掻き集めるんじゃなくて核で魔力を吸い取るようにやってみろ。きっと上手く行くから」


ピロンッと音が鳴る。
ステータス更新音なので恐らく先導者リーダーのレベルアップだろう。
やはり自分の経験した有効な情報を他者に共有することでレベルが上がるようだ。

『できた!リミルありがとう!』

見ていられなくて教えたが後悔より満足感の方が勝ったので良しとする。
他の3人も聞いていたので実践していた。

『リミルスゲーな!さっきよりもやりやすくなった』

『リミル君、私も楽になった!』

『僕も簡単に出来るようになったぞ!』

4人とも魔力制御が完璧になった所で次に移った。
制御した所から増幅、要は使う魔力を取り出して練り上げる作業だ。そして魔法として打ち出す。


練り上げずに使用すると魔力の消費量が半端ない。
例えば《清潔クリーン》を使う時に練り上げた魔力を"1"だとして、練り上げずに使うと"10~15"程になる。
およそ10倍以上。
取り出した"1"の魔力を10倍以上に練り上げ増幅して《清潔クリーン》を使用しているということだ。

種族レベル1の者が2度以上魔力増幅を怠って《清潔クリーン》を使うと魔力欠乏におちいることもある。

生活魔法の中でも比較的多く使われる《清潔クリーン》だが、生活魔法の中では少し魔力消費の大きい魔法だ。
魔力を練って使用すれば簡単に自然回復出来る程度にはなるのでレベルが低い子どもでも使用している。

子どもが自然と覚える魔力練りは緩い。それでも10倍以上消費魔力量が変わるが冒険者登録をしに行った訓練の前と後では濃度が変わるため更に消費魔力量は減る。
その量はその者のセンスと慣れに寄って変わってくる。



増幅さえ楽に出来るようになれば後は魔法を使うだけなので訓練所で行うのは増幅までだ。
魔力感知・制御をし続けたまま、増幅に慣れるため何度も行う。


試験自体が始まってから約3時間半が経つ頃、ようやくルシノが納得のいく程度の増幅が全員出来るようになった。



休憩を挟んでフィールドに移動する。
フィールドは円形になっており、中心から壁までの距離が一定である。

『1人10分の持ち時間で出てくる敵を持てる力全て使って倒せ。余裕があれば敵はどんどん強くなる。余裕がなければ同じレベルの敵が出てくる。特殊な魔方陣により作られたこの場所で出てくる魔物は特殊だが、強さに変わりはない。本番だと思って戦え』



ここで倒せたレベルの魔物の討伐なら許可が下りる、という風に本人とギルドが実力を把握するための試験だ。
実力を把握させることで無理な戦いをさせないようにする狙いもある。

生命力ライフも魔力も体力も減り怪我もし状態異常にもかかる。
フィールドここでは敵を倒した時点で全回復され次の敵と当たるが本当にギリギリなレベルの敵まで出てくる。
それは殺られることもあると言うことだ。


ただし闘技場内において死ぬことはない。
殺られたという記憶だけが残る。


自身が何と戦えば死ぬのかを恐怖をもって覚え込ませるためだ。
森やダンジョンなどで遭遇した時に無謀にも戦いを挑ませないための措置である。

次の試験の時に、その恐怖を払拭する機会が与えられる。
闘技場では死なない。
それを足がかりに恐怖に打ち勝って倒す。
すると次から外で遭遇しても落ち着いて倒すことが出来るようになる。

1度勝っただけでは不安な者は自主的にフィールドに来て何度か戦う者もいる。

もし前回の試験から腕が上がっていないようであれば腕が鈍っていないかの確認として、前回倒されることになった1段階前の敵までと戦うことになっている。
何度も殺されては恐怖に勝つのがより困難になるためだ。



アキリム、ニーナ、クロトの順番で行われ、試験は終了した。

アキリムは近距離が得意だが遠距離相手は突っ込んでいき、魔法相手には魔法で応戦してなかなかバランスが良かった。
ただ、力押しで勝てない相手には苦戦し、レベルが上がると手も足も出ない様だった。
レベルがある程度上がればまた変わってくるだろう。

ニーナは素早く、判断能力もあるため如何に遠距離を保つかを考えながら戦っていた。
自分をよく理解している。
ただ、近距離を得意とする相手に突っ込まれると苦戦していた。
対処法が見つけられれば戦いに幅が出るだろう。

クロトは戦略家というか狡賢いというか戦う能力がそこまで高くないのに戦えていた。
武器の使用方法には驚いた。
投擲士アンカーが序盤で投げられる物は石礫いしつぶて、何かの欠片、小型ナイフ、瓶の順に増えていく。
クロトはフィールドに落ちている石礫と紐のついた小型ナイフで戦っていた。
石礫は砕かれ難く投げてもフィールドに還る。それを走り回り相手の攻撃をかわしながら拾いまた投げる。
これは投げるものが他に無ければ誰もがやるかも知れない。
それより小型ナイフだ。クロトは投げては紐を伝ってナイフを回収しまた投げていた。
投げナイフは戦闘終了後に回収することはあっても戦闘中に回収することはなく、紐を使って回収するとは思わなかった。

自動回収のエンチャントがされた投げナイフの類があることはそっと教えておいた。



アキリムとニーナはレベル30辺りが勝てるかどうかといった所だった。
苦戦していたため後半辺りから同じレベルの様々な敵と戦っていた。
中には殺される回もあったのでその敵とはレベルが上がってリミルが納得出来るまでは戦わせられない。

もしレベルを上げても恐怖が残っているなら一度フィールドに赴く必要もあるだろう。
経験者が大丈夫だと判断しても恐怖はなかなか消えない。
故にフィールドが普段から解放されているのだ。
冒険者プレイヤーは他の職に比べレベルの上がりが早いため、積極的にフィールドに足を運ぶが他の者達はその限りでない。

特に戦うことに対して消極的な者達は次の試験でも現状維持を望むこともしばしば。
そういった者達が驕って危険に首を突っ込むことはないのでその点は安心だが、どこかで魔物に遭遇して戦えば勝てる場合にでも戦うことから逃げてしまえば命の保証はない。
そのためその者達には怖がらずに倒せる相手を覚えさせる。

試験とは生き残る術を知るための場だ──。



3人の試験が終わったのでギルドの受付まで戻りタグの完成までランクの説明等を受けて待つ。

『ランクは通常ランクと高ランクがある。高位に上がるには条件がいくつかあるが無茶をさせないため条件の公開はしていない』

『え、ランク2つしかないの?俺の知ってる世界だとFかEから始まってD、C、B、A、S、と上がっていって、多いとこだとSS、SSSまであるよ。魔物のレベルの違いがあるならそれに合わせてランク分けすれば倒していい魔物がランクで分かっていいと思うんだけど…』

エフ、イー等の言葉はこの世界には無く、親しみがないが、ランクを魔物に合わせて分けることについては、確かにそれはわかりやすいなと皆で納得していた。この世界ではレベルではなく信頼度でランク分けしていると言っても良い。


『参考にさせて貰う』

そうルシノが言った時、個室にノック音が響く。
アキリムともどもギルドの説明を受けるということで個室に移動して話していた。
アキリムはクロトについて詳しく聞いては来ない。
気にならないのだろうか?

そう思いつつ扉を見ると入ってきた受付嬢はイオンだった。


『おまたせ。これがアキリム君とクロト君、こっちがニーナちゃんのね』

イオンはギルドタグを渡しながら説明をする。
その場で説明を受けながら3人ともタグに自身の情報を記憶させる。
登録をし終えると次はタグの使い方の説明をし、実際に使用して確認するとギルド登録は完了だ。


『ねぇ、リミルちゃん。クライちゃんは一緒じゃないの?』

ジャックの様子がまだ心配なのでクライには一緒に行動してもらっている。
新しく作るクライ用の御手洗について話したいらしい。

有難い。が、ふとギルレイとのやり取りを思い出す。
そんな理由じゃないと思いたい。



『登録も終わったことだし昼飯行くぞ、リミル』

待ってました!
と意気込んだが、ルシノと二人きりでは行けない。
クロトもニーナも所持金がないのだ。
お金を渡して別行動というのも悪くないか、と考えているとルシノが付け足した。

『クロトもニーナも行くぞ』

少し残念に思ったが仕方ないとそっと、誰にも気づかれないように少し落ち込む。


『ならせっかくだしアキリムも一緒にどうかな?試験の度に顔を合わせるんだし仲良くなりたい』

そうニーナが言うので納得した。
目の端に不安そうな不満そうなクロトが映るが恐らくアキリムが来ることにではなくニーナが言い出した事に対してだろうなと思ったのでニーナに同意した。

「そうだな。お昼食べたらイレアに向けて出発するし」

『そうか。なら出る前に受付でハルバーからの受け取って来い』

イレアに帰るタイミングを聞いてルシノが手間を考えてそう言ってくれる。

そう言えば本人が居たので報酬について話す訳にいかず貰っていなかった。
馬を引き取りに行く時にでもとも思ったが転移ポイントについて悟られる可能性もあったのでこちらで受け取れるのはありがたい。
ルシノも気を使って報酬とは言わないでくれた。

ルシノに頷いて受付に向かうため席を立とうとしてアキリムに引き留められた。



『イレアに行くなら僕も連れて行ってくれないか?』

「イレアに用事か?俺たちはクライに乗ってくから流石に4人は無理だと思うぞ?」

クライに聞かずに了承すればまた怒って嫌味を言われかねない。
移動手段なら他にもあるのだからそちらに行って欲しい。
そう思ったのだが。

『いや、リミルたちのパーティに入れて欲しい』

リミルは驚いた。
パーティ認定されていることに。

そこ!?と思うかもしれないが、ずっとクライと居たけどソロ扱いだった。
保護しなければならない者が2人増えたがあくまで保護対象であって一緒に戦うパーティという認識はなかった。
保護者だということも言ったはずだ。
一緒に戦えるクライが、従魔だったためにソロ認定だったのに、守るべき2人が仲間扱いということに驚いたのだ。

「俺たちパーティだったのか?」

『『え、違うの?』』

アキリムとニーナは驚いている。
既にパーティだと思っていたようだ。
アキリムもニーナもパーティ申請が必要なことを知らないらしい。

『組めない訳では無いが実力差がありすぎるな。でもリミル、これから一緒に行動するならパーティと認識されることが多くなるだろう?2人と組んだらどうだ?不満もあるだろうが…』

「違う。そうじゃない」

ルシノに勘違いされた事に傷つき、否定の言葉の口調が少し強くなってしまったことに若干の自己嫌悪に陥りつつ、自分の気持ちを整理しながら話した。

ルシノに勘違いされたままで居たくなかった。
嫌味な奴だと思われるのは苦しく、心が痛い。

こんなことで自覚したくなかった。

さっさと認めておけばよかった。


俺はルシノが好きだ──。


好きな人に誤解されるのはツラいものだな。

「違うんだ。不満とかそうゆうことじゃなくて、確かに実力差は関係してる。でもそれは、えっと…俺はずっとソロだった。一緒に戦えるクライといてもずっとソロという扱いで…俺にとっては2人は保護対象だ。実力差があるためにそういう認識だったことは認める。でも、互いに守りあえるクライの扱いと俺が守るべき相手である2人の扱いのギャップに驚いたんだ。驚いただけで不満とかじゃ…」

リミルは傷付いた顔を隠せなかった。
それだけ傷ついていた。
だがルシノを責めたいわけではないのでその顔を見せないように下を向くしかなかった。
すると静かに成り行きを見ていたクロトが口を開いた。

『一緒に行動するだけでパーティ認定されるんだなって俺も驚いたよ。ソロだって聞いてたから従魔クライがパーティ認定されてないのは分かってたけど…この世界では人ってだけで一緒にいるとパーティなのか?俺のとこだと誘ったり誘われたりして了承してやっとパーティになれたけど』

クロトはリミルの言いたいことを正しく理解してくれたらしい。
未だ視線を落としているリミルには誰の表情も見えないがクロトの言葉が声音から本心であることは分かった。

少し救われる思いだ。

『リミル、顔を上げてくれ。誤解だ。俺はリミルが実力差に不満をもつとは思っていない。言葉が足りなかった。クライとの関係性を知っているからこそ、その辺で不満に感じることもあると思ったんだ』

リミルは慌てて顔をあげる。
すると目に溜まっていた涙が頬を伝った。
膝の辺りに濡れた跡があった。

リミルの視界に入ったルシノは申し訳なさそうな顔をしていたがリミルの顔を見て目を見開き、直ぐに痛ましそうな悔しそうなツラそうな顔をした。

「良かった。ルシノに嫌な奴って誤解されたんじゃないかと、おも、思って、そう考えると苦しくて…勘違いで良かった…」

『付き合いは浅いが俺はリミルの為人ひととなりをまあまあ理解しているつもりだ。そこは信用して欲しい。傷つけたようで悪かった』

リミルは首を振って応える。
信用して欲しいの所で縦に、傷つけたようで悪かったの所で横に。
ルシノはリミルの頭や背中を撫でて落ち着かせつつ、クロトの疑問に答えるべく、3人に説明するつもりでそちらを向く。

『クロト、この世界でもパーティになるにはパーティ申請というものが必要になる。それは互いの同意の元、ギルドに申請するんだ。2人は知らなかった様だが今登録を終えたばかりだ。無理もない』

クロトは『そうだよな』と納得し、アキリムとニーナは『そうなんだ』と理解を示した。

3人ともリミルの涙には触れない方針で行くようだ。
リミルとしてはありがたかった。
クライと泣いた時以来の涙だ。
勘違いで泣いたのは少し恥ずかしい。
だが誰かとの関係を願って泣けたのは誇らしい。

リミルは落ち着いたので息を吐いて呼吸を整えた。

「ステータスを見せてくれないか?隠したいモノがあるなら無理にとは言わないが、称号をみれば何となくの事情が分かるだろう?見せてくれるなら俺も見せれる範囲で見せようと思う」

『見てくれて構わない。僕には見られて困るモノはない。出回っていない職業クラスも持ってるだけでヤバい職業クラスもないしな。そもそも家から出たばかりだ。リミルは隠せるほど種族レベルが高かったんだな…』

見せられないかどうかの判断はそれぞれ違うが共通しているのはアキリムが言ったモノだろう。
称号については個人の価値観に寄るモノが多い。

そういえばアキリムはレベルを知らなかったなと思いつつニーナにも声をかける。

「ああ。ニーナは?見ない方が良いなら見ないが…」

『私も見てくれて構わないよ?リミル君にはお世話になるしね』

2人からあっさり許可を貰い拍子抜けするが、受け入れられたので良しとする。

「クロトは少し特殊で、今後魔力暴走とかを起こさないために元の数値に戻るまでは1日1回はギルレイやルシノに見てもらうことになる。これはクロトの身体のための決定事項だ。だが、その際に俺がその内容を聞いてもいいかどうかはクロトが決めてくれ。代わりに他の2人と同様見せれる範囲で見せる」

『俺は知っといてくれる方が助かる。リミルは保護者だし、色々詳しいだろ?他の冒険者と比べても強いのは分かるし、その方が心強い』

クロトの言葉にリミルは嬉しくなった。
認められ信頼されるのは良いものだなと思った。
ハルバーに依頼された監視がその意味を変えつつあるなと感じる。

出会って暫くはずっと疑いの意味で監視していたが、今では心配や見守る意味での監視になってきている。
ハルバーには見守ってやれと言われたのでこうなる可能性も考えていたように思う。



「じゃあ早速皆のステータス見せてもらうな。《鑑定アプレイザル》」

☆☆☆☆☆
*名前 アキリム
*種族 妖精族_ღ31
*性別 ♂(♂♂)
*契魔 テノ
*状態 普通
*職業 精霊使い_ф34
    攻撃系魔法詠唱者マジックキャスター_ф12
    防御系魔法詠唱者マジックキャスター_ф23
    戦士ファイター_ф11
*称号 街に住む森妖精エルフ、故郷を求める者、精霊に愛された者、テノリアの主、テノリアを初めて契魔にした者、箱入り息子、変わり者、孤独を知る者
☆☆☆☆☆

リミルは称号を見て納得した。
"変わり者"という称号は誰かに言われなければ付かない称号だ。
森妖精エルフが街に住むことはさほど珍しくはない事だが、イレアの街には少ない。
それにテノリアと契約するのも珍しい。
そのため揶揄われたのではないかと思った。
それを誰にも相談出来ず、"孤独を知る者"の称号が付いたのだろう。


そのうち森妖精エルフの郷に行ってみたいと思っていたので連れて行っても良いかと思った。
リミルも"孤独を知る者"の称号を持っている。
リミルの場合は幼い頃に付いた物なので相談以前の問題だったが。
ギルドにたどり着くまでは孤独だった。
その後にもアンリがいなくなったことで孤独を感じ、騙され孤独を感じ。
その後はクライがいるので平気だ。
だからこそ力になってあげたいとも思う。



☆☆☆☆☆
*名前 ニーナ
*種族 獣人族_ღ23
*性別 ♀(♀♀)
*契魔 なし
*状態 普通
*職業 野伏レンジャー_ф19
    攻撃系魔法詠唱者マジックキャスター_ф10
    防御系魔法詠唱者マジックキャスター_ф15
    支援系魔法詠唱者マジックキャスター_ф13
*称号 黒猫族、村娘、魔物に家族を奪われた者、孤児、孤独を知る者、復讐者アベンジャー、リミルの被保護者
☆☆☆☆☆

ニーナは聞いていた話の通りだったのだが、復讐者アベンジャーの称号を見て少し困った。
程度が分からないのだ。
魔物相手なので止める必要は無いかもしれないが、人によっては消耗するのも厭わず戦い続け、そのまま死んだ者もいる。
そうならないか心配だった。

この"復讐者"の程度は本人には分からないことが多い。
軽いものだ、と言っていた者が対象の魔物が見えなくなるまで殺し続けたという話は有名だ。

これはルシノかギルレイに見てもらうのが良いだろう。
ルスタフをホームにしたのでルシノに見てもらい、ギルレイにも話しておくのがいいかも知れない。


「アキリムも連れていく事にする。それとニーナ、ルシノに鑑定して貰って良いか?称号を。」

『ありがとう、リミル!』

『ああ、うん。あたしも知っておきたい』

リミルはルシノに《密談レット》を使用して説明する。

『わかった。程度を知りたいんだな』

ルシノが確認したところ、ニーナの復讐者アベンジャーはそれほど深刻ではないようだ。

ねずみタイプの魔物には過剰反応するかも知れないが、殺し尽くそうとまではならないな。恐らく前向きに昇華出来てるんだろ?』

『あー、うん。両親を殺した火鼠達にはムカつく。けど、それよりあたしみたいな孤児を増やさないようにしたいなって思う』

「そうか。偉いな」

リミルはアンリやギルレイ、ルシノにやってもらったようにニーナの頭を撫でた。

『リミル君、お父さんみたい。お父さんも偉いなって言ってよく頭を撫でてくれたの』

泣きそうな顔をしている気がしたが、泣きたいなら泣いたら良いと思うのでそのまま話を続ける。

「俺はお父さんがどんなのか知らないが、俺に優しい人がしてくれるのを真似たんだ。俺はニーナとクロトの保護者だからお父さんみたいでも良いだろ?」

『うん。ありがとう』



アキリムが増えたのでギルレイに1人増えたことを報せる。
するとあと数人増えても問題ないとのことで安堵しお礼を言ってチャットを終わる。


そしてやっとハルバーからの報酬を受け取りに一人受付へ行く。
イオンに言ってタグで受け取り個室に戻ろうとした所でクライとジャックがギルドに入ってきた。


「お、クライ。今から皆でお昼ご飯行ってイレアに帰るぞ」

<ああ。ジャックも連れてくぞ>

クライが誰かに肩入れするのは初めてのことだ。

お昼は皆でと言っているので別に問題ない。
が、リミルとクライに加えてクロトとニーナとアキリムの分までご飯代やその他諸々出すことになりそうなリミルとしては、冒険者として既に活動を始めているジャックにくらいは自腹を願いたかった。
もしルシノが出すと言ったら甘えてしまいそうだ。

クライが二人分食べるため、食費だけでも今までの倍はかかる計算だ。
それが各々稼げるようになるまではほぼリミル1人で負担することになる。

クライと手分けして依頼を受けまくったとして、パーティであれば報酬はどうなるのか。
リミルは報酬の分配について知らない。
ずっとソロでやってきたしこれからもそうだと思っていたのだ。
知ろうともしなかった。

「ジャックは自分で払えるよな?」

『え、ああ。昼飯代な。大丈夫だ』

今1番重要な確認だった。
返事を聞いてリミルはホッとした。
しかし続くクライの言葉に驚く。

<連れていくのはお昼もだがイレアにだ>

何故クライがそこまで言うのか理解出来なかった。
しかしリミルもアキリムを増やした手前話だけでも聞かないとと思った。

「は?ジャックも?」

<もって何だ?>

とりあえず2人を連れて個室に戻りクライにアキリムを連れていくことになった経緯を説明する。
代わりにジャックを連れていくことになった経緯を聞こうと思ったのだが。

<人前では言えない>

頑ななのでジャックに行きたいのかと聞くと確り頷かれたのでアキリムの時のようにステータスを見ても良いか聞いた。
もちろん見せたくないのなら見せなくて良いし見せてもらう代わりに見せれる範囲でリミルのも見せると言って。


ジャックが良いと言うので鑑定して絶句する。

☆☆☆☆☆
*名前 ジャック
*種族 魔人族_ღ56
*性別 ♂(♂♀)
*契魔 なし
*状態 普通
*職業 攻撃系魔法詠唱者マジックキャスター_ф42
    防御系魔法詠唱者マジックキャスター_ф39
    支援系魔法詠唱者マジックキャスター_ф45
    魔法剣士_ф21
*称号 魔力量に秀でた者、暴走者、過保護な家庭の息子、努力家、説得者、夢追人ドリーマー、魔法バカ、クライの番
☆☆☆☆☆

ジャックの称号の最後を見て欲しい。
クライのつがい
あーうん。(察し
魔獣のクライに人族の番が現れるとは思ってなかった。
恋愛対象タイプじゃない、と拒否られなくて良かった。

これは連れていかないとクライが使い物にならなくなる可能性がある。
ギルレイに更に一人追加を連絡し、苦笑しつつジャックもパーティに入れると皆に告げる。



『パーティ申請してくなら説明しておくが?』

「うん。頼む。俺、全くパーティの仕組み知らないんだ」

ルシノから教えて貰ったのは以下の通り。

1.パーティで依頼を受けるとき、誰がその依頼に参加するのかを依頼受付時に届け出る必要がある。
2.1の届け出がない場合、登録パーティメンバー全員での依頼と見なす。
3.依頼の報酬は1や2のメンバーで山分けとなる。
4.パーティの作成はメンバー全員の合意が必要だが脱退にはこの限りでない。
5.パーティ内でのトラブル及びパーティ間のトラブルについてやむを得ない場合に限りギルドが口を出すこともある。
6.1つのパーティの基本上限は6人。
7.その他不明な点があればその都度ギルドマスターに聞くこと。

『大まかな内容はこんなもんだな。細々とした決まりはギルドのルールを参考にしてくれ』

「わかった」

『ならパーティ申請したら今度こそ飯行くぞ』



お昼を食べに行ったらルシノが『大人数をお前が養うのは大変だろ?今回は奢られとけ』と男前な発言をしてくれたのでお言葉に甘えることにした。
するとそれを聞いた皆が『全く考えてなかった。ごめんリミル(君)』というので少し遠い目になった。
ジャックだけは『俺は一応稼いではいるからパーティのために1部だけど負担するよ』と言ってくれた。

宿代はギルレイやルシノのおかげで浮くがご飯代はいつまでも甘える訳には行かない。
そのため、ジャックにはクライの2人分とジャックの分、合わせて3人分を負担してもらい、アキリム、ニーナ、クロトとリミルの4人分をリミルが負担することにした。
3人が自分達の生活分を稼げるようになるまでは。



昼食が済み、1度ルシノの家に帰った。
流石に5人もクライの背中には乗れないのでリミルの転移でギルレイの家に帰ることにしたのだが、今のままだとリミル達の部屋に出ることになるため、ホームポイントを変更する必要があった。

「依頼の完了とかすることがあるから少し遅くなるかもだが皆ここで待っててくれ。この街に用事があるなら一応済ませといた方が良いかもな」

『僕は家族に報告してこようかな。暫く帰らないだろうし』

『俺も色々報告してこないとな…』

ジャックはそういってクライを見る。
番についてとパーティについてですね。

『観光したかったけど自分で稼いでからにする』

「俺も観光したかった。今度また来ような」



一人でギルレイの家に帰る。

ギルレイに会い事情は夜にでもゆっくりと言って増築の説明をしてもらいホームポイントの場所を部屋の中から庭に変更した。

ギルレイの家はダイニングが外に向かって拡張され、10人が広々座れるスペースになっていた。
その向こう側に新たなリビングがギルレイの家のリビングと向かい合う形で存在しており、リビングとリビングの間は小さな中庭になっている。
門から見て新リビングの奥ダイニングから見て新リビング左手に大きな浴室が造られている。何人かで使うことを前提としているらしく脱衣所も広い。
その新リビングと新浴室の隣を通る通路を挟む形で3つの客室があり、2階には6つの客室があった。

リビングと新リビングの間の中庭にホームポイントを設置し直し、一度ノフテス近くの森に転移した。
預けたままだった馬を引き取り、ギルレイの家の中庭に転移で帰宅。
その後ギルドに向かい依頼の品と馬を全て納品すると今度はリンドの森に向かう。

転移ポイントとして新たに前の拠点辺りを記憶すると庭園へ赴いた。



ココ最近、人との関わりが急激に増えてリミルは疲れていた。
一人で落ち着く時間が欲しかった。

「はぁ。疲れた。ここだけが唯一一人で落ち着ける場所だな…」

東屋パビリオンで暫くの間寛ぎ、考え事をした後、魔素の溜まっている物を優先に少し採取してからルシノの家に帰った。



「ただいま。皆は?」

『おかえり。戻ってきている。リミル、たまにでいい、遊びに来いよ?』

「うん。ありがとう、ルシノ」

皆は客間のある方の1階のリビングに集まっていた。
宿屋のラウンジや酒場を思い出す光景だ。

「ただいま。用事は済ませてきたから向こうに行ってもゆっくり出来る。ただ、ギルレイには色々報告しなきゃならないし紹介もあるからその時間だけは集まって貰う」

皆からの返事を聞いてルシノに「また」と再会を望む挨拶をするとギルレイの家の中庭に転移する。



前からあるリビングからギルレイが出てきて歓迎してくれる。
ギルレイは新たに作られた方の広々としたリビングに皆を案内すると各々好きなところに座るように促し、自己紹介をした。

『俺はこの街のギルドマスターをしているギルレイだ。リミルは俺にとっては家族…のように思っている大切な子どもだ。これからリミルと行動を共にする皆には知っていて欲しい』

皆に向かって言っているようなリミルに向かって言っているような自己紹介だった。
しかしそんなことは誰も気にする様子もなく受け入れており、皆確り頷いていた。


「全員の紹介は俺からするよ。まず皆が気になってるだろうからクロトの紹介から。彼は異世界から来た渡人族で未成人だ。そして俺が保護者になった。彼がこの世界に来て直ぐ世話になったのがそこにいる獣人族のニーナだ。彼女も未成人で家族を亡くしているため俺が保護者になった。2人のことをノフテスのハルバーに頼まれた。そこからルスタフに移動して2人の冒険者登録の際にそこにいる妖精族のアキリムに出会って試験場でそっちにいる魔人族のジャックと出会った」

種族や名前を言われた者はギルレイに頭を下げたりして挨拶していた。
詳しくはまた後で話すことになるだろうと思って軽くにしておいた。
皆何となく分かっていたのか、聞いて納得したのかは分からないがクロトの種族を聞いてもそこまで動揺はなかった。


『そうか。パーティは組むのか?』

「向こうで組んで来た。どうせ一緒に行動すればパーティに見られるだろうからって…でも俺は正直どうしていいかよく分からない」

庭園で1人になった際に考えていたが結局結論が出なかったので思い切って話してしまうことにした。

『何をだ?』

「とりあえず登録したての3人は鍛えなきゃだろ?でも全員の食や装備何かのためには稼がなきゃだろ?」


リミルは今まで自分で何でもやってきたがアンリに出会って教えて貰ったり守ってもらったりを知って、ギルレイには最近だが家も食事も与えてもらっていた。

皆の家すら与えてもらってこれ以上甘えられない。

自分も保護対象にはそうしなければ行けないのか。
ギルレイに与えられるほどにそういう思いは強くなる。


リミルの中の当たり前は"自分でどうにかする"ことだった。


でもそれだと危険が多いことは知っている。
だから保護するため鍛えるのには付き合わなければならない。
依頼を受けて稼ぐと言っても、強くなければ危険があったり簡単なものしか受けられなかったりと1食食べるのにも苦労するだろう。
そうなると保護するためには強くなるまでは依頼を受けさせられない。
食を確保する手段として狩りもあるが、狩りとなると森に入ることになるので更に難易度が上がるため却下。

保護対象の2人には強くなるまでは鍛錬に集中してもらうしかない。

鍛えることについてはラッセル達のこともあるので一緒にダンジョンに連れていけば良い。
だが、レベルの上がり方がギルレイの言っていた感じだと時間がかかりそうだ。
その間どうやって稼ぐのか。

鍛錬にも付き合って、新たな依頼も受けて、となると今までほどのんびりしていられない。
最悪リミルの所持金を食い潰す形になるだろう。


そこまでしなければいけないのか。


食事や装備などの素材に使う以外全て貯金してきた。
旅で必要になるだろうと思って貯めてきた金だ。
自分の楽しみにしていた旅が出来るのはいつになるのだろう。
連絡手段も作ったのだから直ぐに出ても問題ないはずだ。


自分の貯金を崩す以外に彼らを養う方法を思いつかなくてどうしたらいいのか分からなくなっていた。
そこにギルレイが追い打ちをかける。
本人はそんな気は無いかもしれないが。

『当分は俺が面倒見るぞ?』

「それはダメだろ?」

『何故だ?親が子の面倒を見るのは当然だろ?』

「………当然…か…。ギルレイは何故そんなことが出来るんだ…俺には…無理だ」

とうとうリミルは頭を抱え込んでしまった。
リミルは自分とギルレイの器の大きさを比べて愕然とする。
どうして自分はギルレイのように"貯金なんて良いよ、また貯めるし"と思えないのか。

ギルレイが自分にしてくれるように保護対象の2人にしてやれと言われているようで…。
今のリミルにはお金にも心にも余裕がなかった。



お昼ご飯の時、3人が稼げるようになるまでジャックと分担することになった。
しかしジャックにいきなり二人分もの食費の負担を強いることにも罪悪感がある。
自分の従魔であるから尚更だ。

しかし自分の都合で増えた3人の食費として出してもらうのはもっと気が引ける。



クライの食費の半分を担って貰うとして、リミルは自分の分の他に4人分。
今までから二人分増えることになる。


受ける依頼を増やさなくてはならない。

自身の鍛錬の時間が減る。

人の鍛錬に付き合わなくてはならない。


比較的自由に生きてきたリミルにこの環境の変化はキツいものがあった。
更にここ最近の窮屈さ。

本当なら依頼をこなしてノフテスから一気に帰ってきて日常に戻るはずだった。
旅の許しが出るまで今まで通りその日その日でやりたい事をして生きる。

そのはずだった。

危険がないか分からない相手と行動を共にするように言われ、会ってみたら歳が近くて話も楽しくて、新たな職業クラスを手に入れて、旅へ1歩近づいて。
そこにいた村娘も同行することになって2人の保護者にされて、わいわいと移動して一緒にカリィ食べて奢って。
ギルレイにもルシノにも増築してもらって、ルシノに勘違いされたと思って悲しくなって好きだと自覚して、もう2人同行者が増えてルシノにお昼ご飯を奢ってもらって。


嬉しいこともあったけど今までと違いすぎてこれからのことが不安だった。


ずっと人と一緒にい続けることなどなかった。
人と過ごしたのはアンリとの言葉の勉強の間と誰かと話す時、依頼、ギルレイの家での数日間とルシノに出会ったときしか経験がなかった。

クライとだってたまに別行動することもあった。

クロトと出会ってから人と接する時間が急に増えすぎて心にストレスがかかっていた。
クロトが悪いとかではない。
クロトは良い奴だ。
ただ、慣れていないだけだった。


リミルは誰かが何かを言う前に、逃げた。

「少し出てくる。《転移テレポート》」


視界は一気に暗く、キラキラとした光景に変わる。
いくつかの花が綺麗に光っている。

そこは夜の庭園だった──。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
アルファポリス様より書籍化! 転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。 どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。 - カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました! - アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました! - この話はフィクションです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

処理中です...