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第2章 人の人生を変えるなら、人に人生変えられるかくご位してやがれ
coffee & Tequila<144>
しおりを挟むフルーツを切る。
用意されたのは、リンゴとオレンジとパイナップル。
キウイにレッドとグリーンのメロン。
それと缶詰のチェリー。
プリンは12個、蒸している。
アイスクリームメーカーで作ったバニラビーンズたっぷりのアイス。
カスピ海ヨーグルトにピーチとグレープフレーバーのカルピス。
くるみ。
「ところで、フルーツの仕入値教えていただけますか?」
「2500円」
「やっぱ、フルーツってコストかかりますよね。おいくらにするつもりですか?」
「他の材料費で2000円いくから、ノーマルのコーヒーか紅茶とセットで税込800円が理想、勿論アイスへの変更は
上乗せ…理想は100円増」
「冬野さんの構想するプリンアラモードの相場は安くて単品で千円ですよ。今、消費税10%ですよ」
「だよね」
私は、冬野さんが土曜限定で14時からbarの開店時間までコーヒータイムの営業を画策しているフードメニューの目玉を一緒に試作していた。
「サンドウィッチもだすんですよね?」
「何か、アドバイスある」
「ハムサンドみたいに生野菜使う食材は食中毒がこわいです。特に夏場は」
「うっ」
「料理の素人が手を出すのは、危険です」
「……自重しようかな」
「最初は、チョコレートみたいに、取り扱いしやすい安全かつ日持ちするお菓子を出して、まず固定客を付けて完全に客足を安定させてからが良いと思います」
「じゃあ、プリンアラモードは……」
「それは賛成です。同じ生物でも、フルーツは糖分が含まれる分、他の野菜より扱いやすいし、お店の看板メニューとして申し分ないと思います。残っても、夜の営業でサービスで振る舞えば無駄になりません」
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