45 / 115
「隼人の過去」
しおりを挟む
夕暮れの公園。十歳の松阪隼人は街を一望できる丘に座り込んで夕日を眺めていた。
「はあ」
彼はいつも一人だった。原因は本人が口下手である事と父親似の鋭い目つきが災いしていた。
そんな彼が唯一やることは下校してここから自分の住む街を眺める。
初めて見つけた時は見晴らしの良さに心を奪われたが、何度も来るうちに慣れてしまい、夕食時までただの暇つぶしになってしまった。
「帰ろ」
夕食どきまで時間があったが早めに帰ろうとした時、後ろの茂みが揺れた音が聞こえた。
振り返って警戒態勢に入った。猪。鹿。色々な憶測が飛び交っていたが、それは杞憂に終わった。
白い髪をした色白の少年だった。甚平と草履という変わった格好をしていたので、隼人は妖怪か何かの類かと一瞬疑った。
「こんにちは」
「ああ、うん」
「君はこの街の人?」
「おう。アンタは違うのか?」
「僕はもっと向こうから来たんだ」
少年がそう言って茂みの方を指差した。隣の地区だろうか。そんな事を考えていると少年がゆっくりと隼人の隣に来た。
「綺麗だ」
少年が目を輝かせながら、夕焼けに目を向けた。それだけではない。街並みやそこらの木々にも目を向けているのだ。
「凄いよな。俺のお気に入りの場所だ」
隼人はどこか誇らしげに胸を張った。少年は目の前に広がる茜色の景色に魅了されている。
「なあ、アンタが良かったら明日もここにこいよ。そしたら色々なもの見せてやるよ」
隼人は照れ臭さを誤魔化すように頰を掻いた。少年が目を見開いて、少し固まった後、ゆっくりと口角を上げた。
「うん。お願い! あっ、名前言うの忘れていたね。僕は 鳳鷹
「松阪隼人。よろしくな。鷹」
それから彼は鷹と毎日、丘で出会うようになった。
退屈に感じていた日々が徐々に彩られていく。その実感を感じつつ毎日を過ごしていた。
ザリガニ釣り。サッカー。森を使った鬼ごっこやかくれんぼ。一人で遊んでいた時よりも楽しく充実感を覚えた。
「この世界って僕が思っている何十倍も広いんだよな」
「おう。俺達も色々な場所行けたらいいな」
「うん」
鷹が少し、遅れて穏やかな笑みを浮かべた。
ある日、いつものように夕陽が突き刺す森の中、十歳の隼人は銀髪を揺らしながら走っていた。
「待てよー!」
「鬼ごっこで止まるやつはいないよ!」
前方では友人である鷹が白髪を靡かせながら、無邪気な笑い声を上げて隼人から逃げていた。
「はあ、はあ」
隼人は疲労のあまり、その場で尻餅をついた。
「僕の勝ちだね」
鷹が勝ち誇ったような表情で低い態勢の隼人を見下ろしている。
「ふざけんなよ。お前、速すぎるんだよ」
「えっ? 隼人が遅すぎるだけじゃない?」
「お前なあ」
鷹が口元を押さえながら、堪えるように笑い始めた。隼人も彼の反応に釣られて笑った。
すると森の奥が急に騒がしくなってきた。辺りから一斉に鴉が羽ばたく音が聞こえた。夕日が落ちてきたせいか、周囲は暗闇が侵食して不気味さが漂っている。
茂みが大きく揺れ動くたびに、鴉が飛び立ち、鳴き声を上げる。
「なっ、なんだ」
森の茂みから音の正体が現れた。隼人は戦慄した。見たこともないような巨大な化け物が出てきたのだ。
見え隠れする黄ばんだ牙と血走った目。唸り声を上げながら、隼人達を見ていた。
「忌獣だ」
目が合った瞬間、頭頂部からつま先に至るまで危険信号が流れた。こいつは危険だ。
「逃げるぞ!」
隼人は本能的に察した瞬間、右手で鷹の手を取って必死に走り出した。
「グオオ!」
忌獣が断末魔のような雄叫びを上げながら、凄まじい勢いで迫ってきている。
十歳の子供の身体能力では忌獣には到底、叶わない。追いつかれたら二人とも速攻で胃袋に送られる。
「クソッ! クソッ!」
危機感とともに全身から汗が出て、走る速度を早くなっていく。
「隼人! 僕はいい! 君だけで逃げてくれ」
「馬鹿言うな! お前を置いて逃げられるか!」
隼人は諦念を吐いた友人を咎めた。なんとか助かろうと全力で走るが怪物の足音がどんどん近づいてきている。
この現状をどうやって打破しようか、思考を巡らせていると右手にあった感覚がなくなっている事に気付いた。
恐る恐る後ろを振り返ると、遥か後ろに鷹が立っていた。
「鷹! 何やってんだよ!」
焦燥感が冷や汗とともに滲み出る。踵を返して隼人の元に駆け出した。
「隼人。またね」
隼人は駆け寄ろうとした瞬間、鷹が死に際と思えないほど、穏やかな笑みを浮かべたまま、怪物の口に消えた。
親友を呑んだ怪物はそのまま、隼人を襲う事なく踵を返して去っていった。
「ああああああああああああああ!」
隼人は言葉にできない程の悲しみの叫びを上げた。
隼人は自身の過去を打ち明けた後、予想以上の内容だったのか、結巳が目を伏せていた。
「じゃあ松阪君が戦闘員を目指す理由ってその友達の敵討ちをするためなの?」
「そう、ありふれた理由だろ?」
隼人はぎこちない笑みを浮かべた。何かを感じたのか、結巳が視線をゆっくりとそらした。
彼は決して一人が好きなわけでも、他者が嫌いなわけでもない。
ただ、失うのが怖いのだ。
結巳は隼人の心に巣食う深い闇に触れた。ここ最近、彼は同級生達との交流が増えていった。
それとともに笑みを浮かべる事も増えた。しかし時折、虚無を帯びた底のない瞳を作っている時があった。
彼女はその理由がようやく分かった。きっとその時の彼の目に映っているのはおそらく、親友と過ごした幼い日々の記憶である。
彼の中の時間は今も親友を失った瞬間で止まっているのだ。
今まで単独行動を行なっていたのも、大事な人達をこれ以上作らない為だ。交流を断てば、失う怖さを知らずに済むからである。
彼は優しい人だ。そうでなければ六年間も親友のために過酷な修行に耐えられるはずがない。
挫けそうな時もきっとかつての友の事を思って何度も立ち上がる事が出来たのだ。
「あっ、あの良かったら私、相談相手になるわ! 私、貴方に与えてもらってばかりだから。今度は私が貴方に何かしてあげたいの!」
彼が少し、驚いたような表情を浮かべた後、優しく微笑んだ。
「そうか、ありがとうな」
その目から寂しさは感じられなかった。
祖父に別れを告げて、隼人は結巳とともに薄暗い山を降りていく。初めて家族以外に戦闘員になったきっかけを話した。
心なしか胸が軽くなった気がする。そんな感覚が抱いていると近くに明るい光が集中しているのが見えた。
隼人は気になり、結巳とともにその場所に向かった。人混みが目に映った。色取り取りの浴衣を着た人と様々な屋台。夏祭りだった。
「はあ」
彼はいつも一人だった。原因は本人が口下手である事と父親似の鋭い目つきが災いしていた。
そんな彼が唯一やることは下校してここから自分の住む街を眺める。
初めて見つけた時は見晴らしの良さに心を奪われたが、何度も来るうちに慣れてしまい、夕食時までただの暇つぶしになってしまった。
「帰ろ」
夕食どきまで時間があったが早めに帰ろうとした時、後ろの茂みが揺れた音が聞こえた。
振り返って警戒態勢に入った。猪。鹿。色々な憶測が飛び交っていたが、それは杞憂に終わった。
白い髪をした色白の少年だった。甚平と草履という変わった格好をしていたので、隼人は妖怪か何かの類かと一瞬疑った。
「こんにちは」
「ああ、うん」
「君はこの街の人?」
「おう。アンタは違うのか?」
「僕はもっと向こうから来たんだ」
少年がそう言って茂みの方を指差した。隣の地区だろうか。そんな事を考えていると少年がゆっくりと隼人の隣に来た。
「綺麗だ」
少年が目を輝かせながら、夕焼けに目を向けた。それだけではない。街並みやそこらの木々にも目を向けているのだ。
「凄いよな。俺のお気に入りの場所だ」
隼人はどこか誇らしげに胸を張った。少年は目の前に広がる茜色の景色に魅了されている。
「なあ、アンタが良かったら明日もここにこいよ。そしたら色々なもの見せてやるよ」
隼人は照れ臭さを誤魔化すように頰を掻いた。少年が目を見開いて、少し固まった後、ゆっくりと口角を上げた。
「うん。お願い! あっ、名前言うの忘れていたね。僕は 鳳鷹
「松阪隼人。よろしくな。鷹」
それから彼は鷹と毎日、丘で出会うようになった。
退屈に感じていた日々が徐々に彩られていく。その実感を感じつつ毎日を過ごしていた。
ザリガニ釣り。サッカー。森を使った鬼ごっこやかくれんぼ。一人で遊んでいた時よりも楽しく充実感を覚えた。
「この世界って僕が思っている何十倍も広いんだよな」
「おう。俺達も色々な場所行けたらいいな」
「うん」
鷹が少し、遅れて穏やかな笑みを浮かべた。
ある日、いつものように夕陽が突き刺す森の中、十歳の隼人は銀髪を揺らしながら走っていた。
「待てよー!」
「鬼ごっこで止まるやつはいないよ!」
前方では友人である鷹が白髪を靡かせながら、無邪気な笑い声を上げて隼人から逃げていた。
「はあ、はあ」
隼人は疲労のあまり、その場で尻餅をついた。
「僕の勝ちだね」
鷹が勝ち誇ったような表情で低い態勢の隼人を見下ろしている。
「ふざけんなよ。お前、速すぎるんだよ」
「えっ? 隼人が遅すぎるだけじゃない?」
「お前なあ」
鷹が口元を押さえながら、堪えるように笑い始めた。隼人も彼の反応に釣られて笑った。
すると森の奥が急に騒がしくなってきた。辺りから一斉に鴉が羽ばたく音が聞こえた。夕日が落ちてきたせいか、周囲は暗闇が侵食して不気味さが漂っている。
茂みが大きく揺れ動くたびに、鴉が飛び立ち、鳴き声を上げる。
「なっ、なんだ」
森の茂みから音の正体が現れた。隼人は戦慄した。見たこともないような巨大な化け物が出てきたのだ。
見え隠れする黄ばんだ牙と血走った目。唸り声を上げながら、隼人達を見ていた。
「忌獣だ」
目が合った瞬間、頭頂部からつま先に至るまで危険信号が流れた。こいつは危険だ。
「逃げるぞ!」
隼人は本能的に察した瞬間、右手で鷹の手を取って必死に走り出した。
「グオオ!」
忌獣が断末魔のような雄叫びを上げながら、凄まじい勢いで迫ってきている。
十歳の子供の身体能力では忌獣には到底、叶わない。追いつかれたら二人とも速攻で胃袋に送られる。
「クソッ! クソッ!」
危機感とともに全身から汗が出て、走る速度を早くなっていく。
「隼人! 僕はいい! 君だけで逃げてくれ」
「馬鹿言うな! お前を置いて逃げられるか!」
隼人は諦念を吐いた友人を咎めた。なんとか助かろうと全力で走るが怪物の足音がどんどん近づいてきている。
この現状をどうやって打破しようか、思考を巡らせていると右手にあった感覚がなくなっている事に気付いた。
恐る恐る後ろを振り返ると、遥か後ろに鷹が立っていた。
「鷹! 何やってんだよ!」
焦燥感が冷や汗とともに滲み出る。踵を返して隼人の元に駆け出した。
「隼人。またね」
隼人は駆け寄ろうとした瞬間、鷹が死に際と思えないほど、穏やかな笑みを浮かべたまま、怪物の口に消えた。
親友を呑んだ怪物はそのまま、隼人を襲う事なく踵を返して去っていった。
「ああああああああああああああ!」
隼人は言葉にできない程の悲しみの叫びを上げた。
隼人は自身の過去を打ち明けた後、予想以上の内容だったのか、結巳が目を伏せていた。
「じゃあ松阪君が戦闘員を目指す理由ってその友達の敵討ちをするためなの?」
「そう、ありふれた理由だろ?」
隼人はぎこちない笑みを浮かべた。何かを感じたのか、結巳が視線をゆっくりとそらした。
彼は決して一人が好きなわけでも、他者が嫌いなわけでもない。
ただ、失うのが怖いのだ。
結巳は隼人の心に巣食う深い闇に触れた。ここ最近、彼は同級生達との交流が増えていった。
それとともに笑みを浮かべる事も増えた。しかし時折、虚無を帯びた底のない瞳を作っている時があった。
彼女はその理由がようやく分かった。きっとその時の彼の目に映っているのはおそらく、親友と過ごした幼い日々の記憶である。
彼の中の時間は今も親友を失った瞬間で止まっているのだ。
今まで単独行動を行なっていたのも、大事な人達をこれ以上作らない為だ。交流を断てば、失う怖さを知らずに済むからである。
彼は優しい人だ。そうでなければ六年間も親友のために過酷な修行に耐えられるはずがない。
挫けそうな時もきっとかつての友の事を思って何度も立ち上がる事が出来たのだ。
「あっ、あの良かったら私、相談相手になるわ! 私、貴方に与えてもらってばかりだから。今度は私が貴方に何かしてあげたいの!」
彼が少し、驚いたような表情を浮かべた後、優しく微笑んだ。
「そうか、ありがとうな」
その目から寂しさは感じられなかった。
祖父に別れを告げて、隼人は結巳とともに薄暗い山を降りていく。初めて家族以外に戦闘員になったきっかけを話した。
心なしか胸が軽くなった気がする。そんな感覚が抱いていると近くに明るい光が集中しているのが見えた。
隼人は気になり、結巳とともにその場所に向かった。人混みが目に映った。色取り取りの浴衣を着た人と様々な屋台。夏祭りだった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる