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火攻篇 第十二
火攻篇2・王様は激おこぷんぷん丸になっちゃいけないっす。
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実際の話、火を戦争の補助として使うのは、頭の良いチームのやり口なんです。
んで、火の反対の力である、水の力を戦力にできるのは、強くて大きいチームのやり方です。
ほら、水攻めって言うのは、水で囲んで、さらにこっちチームの人員で囲んじゃって、敵さんチームが「打って出られない&逃げられない」って状態にしちゃう作戦でしょ?
基本的には相手の進路とか補給路とか、それとかやる気とかを分断したり封じ込めちゃったりするための戦略ってことになりますよね。
つまり、目的は物資や相手チームの兵隊さんをその場から動けなくすることで、それを相手から奪い取っちゃうことを目指した作戦じゃない……でしょ?
大体、水攻めを実行するためには、でっかい堤防とか作っちゃって、川筋とか変えちゃわないとイケなくないですか? それやるためには、大土木工事のための作業員さんとか資材とか機材とかが、そりゃもの凄い数必要になっちゃう。
その準備だけで、まずお金が掛かっちゃって大変だってのが、判っちゃいますよね?
んで、工事が終っても作戦終了にならないでしょ?
工事が終って、水を引き込んで、それから水浸しになったお城とか陣地とかをぐるっと取り囲んで、ちょいちょい軽めに攻撃したり、言葉合戦したりする。
そうやってゆるゆる攻撃しながら、相手がゴメンナサイしてくるまで、気長に腰を据えて待たなきゃいけない。
長陣を維持するのって、やっぱりお金が掛かっちゃって大変じゃないですか。
つまり水攻めってのは、こっちチームが大所帯、且つ、物資も兵糧もたっぷり持ってるからこそ成り立つ作戦ってことになります。おわかり頂けますよね?
だから、火攻めにするか水攻めにするか、はたまた別の作戦にしちゃうのかってのは、こっちの陣営の人数とか、地形とか、戦争の期間をどれくらいの長さで見積もってるかとか、そういうことをしっかり考えて、ヨリお得な方法を選んでください、ってことで。
よりよいな選択が現場の将軍さんの任務ですからね。
あ、そうそう。
取りあえず、一つの【戦闘】で気持ちよく勝っちゃって、お城とか敵さんチームの資材とかはたまたもの凄くビッグな捕虜さんだとか、そういうお得物件をゲットできた、としましょうか。
ところが、そこで勝っただけでは、全体の戦争目標とか目的みたいなのが全然達成出来てなかった、なんてことあるじゃないですか。それとか、勝ったことを自分チームの今後に生かせてなかったり。あと、白星一つじゃ足りないー、もっとドンドン戦っちゃお-、なんてこと、したくなっちゃったりしちゃうとか?
でもそれやっちゃったら、せっかくそこで勝ってても、全体的に見たらバッドエンドなんですよねー。全然ダメなヤツですよ。
そういうのって専門用語で「費留」ってんです。
ちな、命名者・オレ、みたいな。てへぺろ。
そもそも、軍隊なんて言うのは、戦争の無いときは解散させなきゃいけないもんなんですよ。
いや、軍縮するってっていっても、いきなり全廃しちゃえって事じゃ無くてですね。
常時「必要最低限の兵力」は保持しておくんですよ。それ以外は予備役ってことにしとくんです。大遠征に出るときには呼ぶけど、そうじゃないときはそれぞれ故郷にお帰り頂いちゃうの。
んで、予備役のみなさんには、田んぼとか畑とか商売とかの方をドンドン頑張って貰っちゃう。そうすると、国力が充実するじゃないですか。
軍隊って色々消費するけど、生産能力はほとんどないですからね。長い間、意味も無く最大火力で保持してると、国家の財産がドンドン削られてっちゃう。
あと、最初から職業として軍人さんをやってる人達ならまだしも、普段は別のお仕事をしてる人達を徴兵しちゃえば、単純に引き算しただけでも、生産者サイドの人数が減るってのが解っちゃうでしょ? その上、その人達の分も人件費が掛かる訳だし。
それって、ぶっちゃけ「無駄遣い」だと思いません? ね、思うでしょ?
あ、人件費削減しようってことで、捕虜だとか奴隷だとか囚人だとかの「お給料払わなくてすむ人達」って言うか、ヤな言い方だけど「国民じゃない、員数外の連中」を兵隊にしちゃうって作戦も、無い訳じゃないですけどね……これもあまりお得じゃないですよ。
だって、そういう人達って、
「王様のために命かけちゃおう」
とか
「国のために戦おう」
みたいなコトは考えてくれないですから。
殷の紂王さんが大負けした時も、捕囚の人達を先頭に立たせてたっそうですよ。
その人達、周軍とぶつかったトタンに、
「戈を倒にして後ろを攻めた」
ってんですよ。いくら人件費無料でも、反転して自軍に殴りかかってくるんじゃ、削った以上にコストが掛かることになるでしょうよ。
だから賢い王様は、今戦争することが「国力の無駄遣い」にならないかをじっくり考えて、実際にヤるか止めるかを決めるんです。
偉い将軍さんも、その作戦で兵力が無駄遣いにならないかをちゃぁんと計算して、その現場にあった作戦を実行するんですよ。
いいっすか?
そもそも、自分達がお得にならないんだったら大部隊を動かしちゃいけないんです。
絶対勝てるって計算ができないなら武力行使なんかやっちゃダメです。
戦わなきゃ自分達が危ないっていう緊急事態じゃないんなら、戦争するなんてもっての他なんですよ。
マジガチで言いますよ?
王様たるものは、怒りなんていう「感情」で戦争を始めちゃぁいけないんです。
耳穴かっぽじって聞いて下さい。
将軍さんは、ついカッとなってなんて「気分」で喧嘩ふっかけちゃだめなんです。
大人なんだから、理性を持って当たりましょうよ。
いいっすか?
偉い人は「国のみんな」がハッピーになるために行動しなきゃいけないンですからね。
みんながアンハッピーになるようなことはやっちゃダメなンす。
国のためにならないことは、すぐに止めてください。
もしも、王様がちょっとしたことで怒って、
「戦争する!」
なんて言い出したとしましょうよ。
でも実際、いつまでも激おこしてるってワケじゃないでしょ? 感情は一定じゃ無いですもん。
そのうちに、ついさっきまでハラワタ煮やして怒ってたことなんかころっと忘れて、ニコニコ笑っちゃったりするンだから。
将軍さんってそうっすよ。
カッとなって
「アイツぶっ殺す!」
って騒ぎになったとしますよね?
でも延々ムカついてるなんてこたぁないんですもん。気分は変わるもんです。
しばらくしたら、むかっ腹なんか収まって、案外ルンルン気分になってたりしちゃうんですよ。人間だもの。
怒りはもってまた喜ぶべく、慍りはもってまた悦ぶべきも、亡国はもってまた存すべからず、死者はもってまた生くべからず。
これ、覚えといて下さいよ、絶対に。
感情や気分なんてものは、プンプンからニコニコに、ムカムカからルンルンに、その場その場でコロコロ変わっちゃうんです。
でも国が滅びちゃったら、これ元通りに復活すンの難しい。今以上に発展させるのなんてほぼ無理。
それに、戦って死んじゃった人達は、絶対生き返ったりしないんですからね。
解ってくれますよね?
だから、クレバーな王様は自分の感情だけで戦争を起こしたりしないように、冷静にしっかり慎重に考えます。
ジェントルな将軍さんは自分の気分に任せて攻撃しちゃったりしないように、落ち着いてちゃんと自重しちゃうんです。
っていうか、そうして貰わないとマジで困っちゃうンですよ。
とにかく、まずは落ち着きましょうね。冷静にいきましょう、冷静に。
んで、火の反対の力である、水の力を戦力にできるのは、強くて大きいチームのやり方です。
ほら、水攻めって言うのは、水で囲んで、さらにこっちチームの人員で囲んじゃって、敵さんチームが「打って出られない&逃げられない」って状態にしちゃう作戦でしょ?
基本的には相手の進路とか補給路とか、それとかやる気とかを分断したり封じ込めちゃったりするための戦略ってことになりますよね。
つまり、目的は物資や相手チームの兵隊さんをその場から動けなくすることで、それを相手から奪い取っちゃうことを目指した作戦じゃない……でしょ?
大体、水攻めを実行するためには、でっかい堤防とか作っちゃって、川筋とか変えちゃわないとイケなくないですか? それやるためには、大土木工事のための作業員さんとか資材とか機材とかが、そりゃもの凄い数必要になっちゃう。
その準備だけで、まずお金が掛かっちゃって大変だってのが、判っちゃいますよね?
んで、工事が終っても作戦終了にならないでしょ?
工事が終って、水を引き込んで、それから水浸しになったお城とか陣地とかをぐるっと取り囲んで、ちょいちょい軽めに攻撃したり、言葉合戦したりする。
そうやってゆるゆる攻撃しながら、相手がゴメンナサイしてくるまで、気長に腰を据えて待たなきゃいけない。
長陣を維持するのって、やっぱりお金が掛かっちゃって大変じゃないですか。
つまり水攻めってのは、こっちチームが大所帯、且つ、物資も兵糧もたっぷり持ってるからこそ成り立つ作戦ってことになります。おわかり頂けますよね?
だから、火攻めにするか水攻めにするか、はたまた別の作戦にしちゃうのかってのは、こっちの陣営の人数とか、地形とか、戦争の期間をどれくらいの長さで見積もってるかとか、そういうことをしっかり考えて、ヨリお得な方法を選んでください、ってことで。
よりよいな選択が現場の将軍さんの任務ですからね。
あ、そうそう。
取りあえず、一つの【戦闘】で気持ちよく勝っちゃって、お城とか敵さんチームの資材とかはたまたもの凄くビッグな捕虜さんだとか、そういうお得物件をゲットできた、としましょうか。
ところが、そこで勝っただけでは、全体の戦争目標とか目的みたいなのが全然達成出来てなかった、なんてことあるじゃないですか。それとか、勝ったことを自分チームの今後に生かせてなかったり。あと、白星一つじゃ足りないー、もっとドンドン戦っちゃお-、なんてこと、したくなっちゃったりしちゃうとか?
でもそれやっちゃったら、せっかくそこで勝ってても、全体的に見たらバッドエンドなんですよねー。全然ダメなヤツですよ。
そういうのって専門用語で「費留」ってんです。
ちな、命名者・オレ、みたいな。てへぺろ。
そもそも、軍隊なんて言うのは、戦争の無いときは解散させなきゃいけないもんなんですよ。
いや、軍縮するってっていっても、いきなり全廃しちゃえって事じゃ無くてですね。
常時「必要最低限の兵力」は保持しておくんですよ。それ以外は予備役ってことにしとくんです。大遠征に出るときには呼ぶけど、そうじゃないときはそれぞれ故郷にお帰り頂いちゃうの。
んで、予備役のみなさんには、田んぼとか畑とか商売とかの方をドンドン頑張って貰っちゃう。そうすると、国力が充実するじゃないですか。
軍隊って色々消費するけど、生産能力はほとんどないですからね。長い間、意味も無く最大火力で保持してると、国家の財産がドンドン削られてっちゃう。
あと、最初から職業として軍人さんをやってる人達ならまだしも、普段は別のお仕事をしてる人達を徴兵しちゃえば、単純に引き算しただけでも、生産者サイドの人数が減るってのが解っちゃうでしょ? その上、その人達の分も人件費が掛かる訳だし。
それって、ぶっちゃけ「無駄遣い」だと思いません? ね、思うでしょ?
あ、人件費削減しようってことで、捕虜だとか奴隷だとか囚人だとかの「お給料払わなくてすむ人達」って言うか、ヤな言い方だけど「国民じゃない、員数外の連中」を兵隊にしちゃうって作戦も、無い訳じゃないですけどね……これもあまりお得じゃないですよ。
だって、そういう人達って、
「王様のために命かけちゃおう」
とか
「国のために戦おう」
みたいなコトは考えてくれないですから。
殷の紂王さんが大負けした時も、捕囚の人達を先頭に立たせてたっそうですよ。
その人達、周軍とぶつかったトタンに、
「戈を倒にして後ろを攻めた」
ってんですよ。いくら人件費無料でも、反転して自軍に殴りかかってくるんじゃ、削った以上にコストが掛かることになるでしょうよ。
だから賢い王様は、今戦争することが「国力の無駄遣い」にならないかをじっくり考えて、実際にヤるか止めるかを決めるんです。
偉い将軍さんも、その作戦で兵力が無駄遣いにならないかをちゃぁんと計算して、その現場にあった作戦を実行するんですよ。
いいっすか?
そもそも、自分達がお得にならないんだったら大部隊を動かしちゃいけないんです。
絶対勝てるって計算ができないなら武力行使なんかやっちゃダメです。
戦わなきゃ自分達が危ないっていう緊急事態じゃないんなら、戦争するなんてもっての他なんですよ。
マジガチで言いますよ?
王様たるものは、怒りなんていう「感情」で戦争を始めちゃぁいけないんです。
耳穴かっぽじって聞いて下さい。
将軍さんは、ついカッとなってなんて「気分」で喧嘩ふっかけちゃだめなんです。
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いいっすか?
偉い人は「国のみんな」がハッピーになるために行動しなきゃいけないンですからね。
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国のためにならないことは、すぐに止めてください。
もしも、王様がちょっとしたことで怒って、
「戦争する!」
なんて言い出したとしましょうよ。
でも実際、いつまでも激おこしてるってワケじゃないでしょ? 感情は一定じゃ無いですもん。
そのうちに、ついさっきまでハラワタ煮やして怒ってたことなんかころっと忘れて、ニコニコ笑っちゃったりするンだから。
将軍さんってそうっすよ。
カッとなって
「アイツぶっ殺す!」
って騒ぎになったとしますよね?
でも延々ムカついてるなんてこたぁないんですもん。気分は変わるもんです。
しばらくしたら、むかっ腹なんか収まって、案外ルンルン気分になってたりしちゃうんですよ。人間だもの。
怒りはもってまた喜ぶべく、慍りはもってまた悦ぶべきも、亡国はもってまた存すべからず、死者はもってまた生くべからず。
これ、覚えといて下さいよ、絶対に。
感情や気分なんてものは、プンプンからニコニコに、ムカムカからルンルンに、その場その場でコロコロ変わっちゃうんです。
でも国が滅びちゃったら、これ元通りに復活すンの難しい。今以上に発展させるのなんてほぼ無理。
それに、戦って死んじゃった人達は、絶対生き返ったりしないんですからね。
解ってくれますよね?
だから、クレバーな王様は自分の感情だけで戦争を起こしたりしないように、冷静にしっかり慎重に考えます。
ジェントルな将軍さんは自分の気分に任せて攻撃しちゃったりしないように、落ち着いてちゃんと自重しちゃうんです。
っていうか、そうして貰わないとマジで困っちゃうンですよ。
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