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「こずえと浩二の出、会い、義父の自己破産」
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稀有な出生、特異な家庭環境、戦後間もない時代を生き、人生半ばから
再び波乱の人生へと落ちながら、天性の気の強さと、つちかわれた正義感で
周囲の人々に慕われ、力強くよく生きる一人の女性のドキュメント小説。
浩二の父が勤めていた大手鉄鋼会社を自己退職し、自分で商売を
始めた頃、浩二は高校生だった。
まだ、自分のことしか頭になく、毎日毎日クラブ活動や
音楽に夢中だった。今、我が家で何が起こっているのか
浩二には、どうでもいいことだった。
しかし、今振り返ると、その頃から父の破産への道が始まっていたのだった。
商売を始めてわずか一年余りで自宅を手放すことになり
浩二も高校卒業を待たずに、大阪へ出て行き
残された、母と二人の妹を抱え、父一人では生計を維持できないのは
今思えば当然だった。
浩二は、大阪でアルバイトをしながら、家に多少の仕送りをし、
自分は、果たせなかった大学受験の夢を捨てきれず、
勉学に励んだ。
だが、血のつながり、親子の縁は捨てがたく、志半ばにして、
再び、故郷に帰って、親を助ける運命となった。
地元の化学工場の事務員を半年務めた後、アルバイトで、証券会社と
そのころ、成長産業であった某持ち帰り寿司チェーン店のアルバイトを
掛け持ちでこなした。
そのうち、持ち帰り寿司チェーンのほうに魅力を感じ
社員として、雇われることになり、その後、こずえと
知り合うことになった。
浩二の父親は、鉄鋼大手を退職して4年余りになっていて、その間
借金の額は鼠算式に増え、一千万を超えるほどになっていた。
浩二は、もはや、自分の力ではどうしようもないと感じていたが、
さりとて名案があるわけもなし、父親に頼まれては何とか工面をし、
取立てを切り抜ける、その日暮らしに落ちていった。
そして、ある日突然父親蒸発してしまったのだ。
当然矢のような取立てが襲ってきた。職場といわず、家といわず、
電話がじゃんじゃん鳴り督促の脅しが続いた。
もちろん、取立てに職場へ直接やって来るようにもなり、
恥ずかしさ、怖さ、腹立たしさが入りまじり、情けない
日々が続いた。
父親は、市役所で浩二の印鑑証明を、何通も勝手に交付を受け、
たちの悪いサラ金の連帯保証人に仕立てていたのだ。
その数は十数件にものぼり、法律的には正当性がない借用書
ではあるが、半分やくざ相手にそんな理屈が通るわけもない。
結局、2,3の肩代わりをさせられた後、父親を自己破産させる
以外方法はなく裁判所に申し立てたのだった。
自己破産といっても、全く費用がかからないわけではなく、
その当時でも弁護士に100万円近く支払った。
しかし、その後も、取立ては続きその後十数年にわたって
浩二は、父親の借金に悩まされることになる。
あれから二十年余りたった今でも、電話の音に心臓がピクリと
反応するのはその頃のいやな思いが脳裏に焼きついているからだ。。
つづく
■■■■
再び波乱の人生へと落ちながら、天性の気の強さと、つちかわれた正義感で
周囲の人々に慕われ、力強くよく生きる一人の女性のドキュメント小説。
浩二の父が勤めていた大手鉄鋼会社を自己退職し、自分で商売を
始めた頃、浩二は高校生だった。
まだ、自分のことしか頭になく、毎日毎日クラブ活動や
音楽に夢中だった。今、我が家で何が起こっているのか
浩二には、どうでもいいことだった。
しかし、今振り返ると、その頃から父の破産への道が始まっていたのだった。
商売を始めてわずか一年余りで自宅を手放すことになり
浩二も高校卒業を待たずに、大阪へ出て行き
残された、母と二人の妹を抱え、父一人では生計を維持できないのは
今思えば当然だった。
浩二は、大阪でアルバイトをしながら、家に多少の仕送りをし、
自分は、果たせなかった大学受験の夢を捨てきれず、
勉学に励んだ。
だが、血のつながり、親子の縁は捨てがたく、志半ばにして、
再び、故郷に帰って、親を助ける運命となった。
地元の化学工場の事務員を半年務めた後、アルバイトで、証券会社と
そのころ、成長産業であった某持ち帰り寿司チェーン店のアルバイトを
掛け持ちでこなした。
そのうち、持ち帰り寿司チェーンのほうに魅力を感じ
社員として、雇われることになり、その後、こずえと
知り合うことになった。
浩二の父親は、鉄鋼大手を退職して4年余りになっていて、その間
借金の額は鼠算式に増え、一千万を超えるほどになっていた。
浩二は、もはや、自分の力ではどうしようもないと感じていたが、
さりとて名案があるわけもなし、父親に頼まれては何とか工面をし、
取立てを切り抜ける、その日暮らしに落ちていった。
そして、ある日突然父親蒸発してしまったのだ。
当然矢のような取立てが襲ってきた。職場といわず、家といわず、
電話がじゃんじゃん鳴り督促の脅しが続いた。
もちろん、取立てに職場へ直接やって来るようにもなり、
恥ずかしさ、怖さ、腹立たしさが入りまじり、情けない
日々が続いた。
父親は、市役所で浩二の印鑑証明を、何通も勝手に交付を受け、
たちの悪いサラ金の連帯保証人に仕立てていたのだ。
その数は十数件にものぼり、法律的には正当性がない借用書
ではあるが、半分やくざ相手にそんな理屈が通るわけもない。
結局、2,3の肩代わりをさせられた後、父親を自己破産させる
以外方法はなく裁判所に申し立てたのだった。
自己破産といっても、全く費用がかからないわけではなく、
その当時でも弁護士に100万円近く支払った。
しかし、その後も、取立ては続きその後十数年にわたって
浩二は、父親の借金に悩まされることになる。
あれから二十年余りたった今でも、電話の音に心臓がピクリと
反応するのはその頃のいやな思いが脳裏に焼きついているからだ。。
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