どーも、反逆のオッサンです

わか

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サツキ公国編

第107話 どーも、提案です

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前書き

前回のあらすじ

主人公 情報収集に出かける


本文


どーも、街での情報収集をしていたオッサンです。
はぁ、どう考えても公国終わったな。
とりあえず近寄ってくる騎士と話して、その後の事を考えればいい。目の前の事に集中だ。
俺は、ネイレスさんに隠密スキルを使用させ隠れるよう指示を出す。

「ユリさん、騎士の数は?」

「6人。1人は魔法使いのようね。殺す?」

「相手次第かな。ネイレスさんは、フォローを頼むよ。あと、絶対に顔がバレないよう気をつけて」

隠密スキルで姿が見えないが近くにいるはず。
ユリさんが龍眼化スキルを発動して俺の右隣を見ているから、恐らくいる。

「騎士が5人に、魔法使いが1人。さて、どんな風に絡まれるのかな...」

俺たちは騎士達の方へ歩いていく。
どうせ、あちらも俺たちのことを視認したらこちらに向かってくるだろう。
せっかく、魚介屋のおっちゃんを助けたんだ。易々と殺されては、俺たちが助けた意味が無くなる。

騎士の1人が俺たちに気付き、こちらに指を指して向かってくる。

「そこのお前たち、ここで何をしている?」

警戒しているのか、騎士との少し距離が遠い。
俺は、指を指していた騎士の問いに返事をする。

「食料の調達だけど?何か用ですか?」

「ここには、もう食料なんて無い。それよりも、ふむ。そこの女、私たちと来ないか?食事ぐらいなら私たちが振舞おう」

また、このパターンかよ。
確かにユリさんは美人だから、こういう誘いが多くなるのは仕方ない。
でも、当の本人が嫌がっている。
ううん、もっと別の感情だ。嫌悪感と怒りの感情が混ぜ合わさったような、濁った感じ。

「いいえ。結構です。気持ち悪い...」

「そこの女、今、なんと言った?私の誘いを断っただけでなく侮辱したな!?」

顔を真っ赤にして怒る騎士の1人に、他の騎士達も同調して怒りを顕にしている。
別に我慢することはないし、ここはユリさんに任せたいところだが...今は、おばあちゃんを殺した騎士の情報が欲しい。
ユリさんの腰に後ろから手をやり、抱き寄せる。

「すまない、俺の女に手を出さないで頂きたい。ぐっ。騎士様たちは、ここの近くにあった山菜が美味しい店を知りませんか?」

ユリさんを抱き寄せたのと同時に背中に抱きつかれた。騎士たちに姿が見えないから気づかれていないけど、ネイレスさんの仕業だ。
ユリさんはと言うと、うん。アレだ。俺の胸に手を置き、体重をかけてくる。

「うふふふ。私は、ケンさんの女...ふふふ。ねぇ、ネイレス。聞こえるかしら?私の勝ちね。ふふふ」

煽るな、こら!
あっ...ほら、ネイレスさんが隠密スキルを解除して、俺の反対の腕に身体を絡ませて来たじゃないか!

「お前たちは、私たちの目の前で何をしているんだ?ああん!?それに、もう1人の女が突然出てきて...」

「あーあ。これじゃあ、会話が出来ねーよ。まったく。騎士様たちが怒る理由がよく分からないが、俺の質問に応えろよ。山菜を販売していた店を知らないか?」

「誰がお前に言うか!殺れ、お前たち!!」

「やっぱりこうなるのね。でも、お前何か知っていそうだな?食べ物の恨みを晴らしちゃって、2人とも!」

「もちろんよ!」
「はい!」

俺から離れたユリさんとネイレスさんは、騎士との戦闘に入る。
俺は、魔法使いの背後に身体能力向上スキルと隠密スキルを併用して回り込み、暗器で殺す。瞬殺。
細い杭のようなものを心臓を一突き。万が一外れても、毒が塗ってある。

「2人ともお疲れ様。さて、最後はお前だな」

ユリさんとネイレスさんも一瞬で戦闘を終わらし、俺たちに話しかけてきた最後の騎士の背後に回り込み、いつでも殺せるように武器を構えている。

「ま、ま、待ってくれ!えっ?はっ?我ら騎士が一瞬で...」

「待たない。何も話さないなら、このまま死ね」

俺は、ゴウケツを上段から振り下ろすが...途中で止めて、再度問いかける。

「山菜を販売していた店について教えろ。死にたくないのなら、知っていること全て話せ」

尻もちを着いて、顔面蒼白な騎士が頷く。
そして先程の威勢ある声ではなく、か細い声で話し出す。

「私が、私が知っているのは、この商店街を破壊した所属する軍の名前だけだ...工作部隊としか知らされていない。ほ、本当だ!信じてくれ!」

「あー、信じてやるよ。山に火を放った奴らは何者だ?」

「レスト王の直轄部隊と聞いている。森を燃やし、農作物を作ると仰っていたそうだ。私が知っていることは、この程度だ。これ以上、何も知らない!頼む、命だけは...」

「なぜ、お前がその情報を知っている?」

この程度の騎士が知っていることに疑問を感じる。直轄部隊やら工作部隊やら、秘密で動くのでは?

「じょ、上官から聞いたのだ!間違いない、本当だ!」

「そうか、ありがとう。そして、さよなら」

俺は、騎士の横を通り過ぎ処理を2人に任せる。俺は殺さないとは言っていない。
死にたくないならとは言ったが、必死さが足りない。
死に物狂いで懇願しろよ。死にたくないのなら、なおさらだ。
悲鳴と共に切裂く音が聞こえる。食べ物の恨みは怖いね。痛めつけながら殺すなんて、残酷だな。

「ケンさん、終わったわよ。ふふ、久しぶりに断末魔が聞けてスッキリしたわ」

「そりゃ、良かった。ネイレスさんもお疲れ様」

「はい。ケンさん?私も貴方の女ですよね?ね?ね?」

俺に迫ってくるネイレスさん。顔が近い。

「あら、ネイレス...惨めね」

「くっ!ユリ、ここで雌雄を決する時が来たようですね!」

「おいおい、こんなところで対立するなよ。ネイレスさんも俺の女だから。いつか、ちゃんと気持ちを受け止めるから、2人とも矛を収めて。」

別に2人の気持ちを蔑ろにしない。ちゃんと応えるつもりだけど、まだ普通の生活まで程遠い。
普通の生活が手に入ったら、3人でまったり過ごそう。
あ、これ、ちゃんと伝えといた方がいいかも。

「ユリさん、ネイレスさん。俺の夢...というか希望?が達成したら、3人で幸せに余生を過ごそ?」

「ふふ、最近、ケンさんが優しい。そうね、ここで対立しても仕方ないわ」

「そうですね。せっかくケンさんが魅力的な提案をしてくれたのです。無粋な真似はしません」

「ありがとう、ユリさん、ネイレスさん。次行こう?山に行って、レストの直轄部隊に接触する。銃を持っている奴がいるかもしれないし。山菜の恨みも晴らさないとね」

頷く2人をみて、安堵の息を吐く。
たまに、将来の話をしないと、また喧嘩が起きそう。
でも、喧嘩より将来の話の方が建設的でいいかも。

俺たちは、騎士との戦闘場を後にして山の方へ歩き出す。将来の希望についての話をしながら。



後書き

次回 普通とはなんだ?
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