どーも、反逆のオッサンです

わか

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サツキ公国編

第117話 どーも、銃口です

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前書き

前回のあらすじ

主人公 法国に報復をすると誓う


本文


どーも、天ぷらの無念を晴らすため、神殿勢力ことキサラ法国に武力による報復を決意するオッサンです。
色々な思惑が入り交じっている現状、どうしたらサツキ公国とキサラ法国にダメージを与えることが出来るのか思案中。

「うーん...どうしたらいいのやら。クーデターの首謀者を殺したところで何も変わらないだろうし...はぁ」

「ケンさん、ため息つかないで。今、ケンさんが言った、首謀者を殺しても何も変わらないという根拠は何?」

ユリさんに背中をさすられながら、質問される。

「ユリさん、クーデターが起きた要因はなんだと思う?」

「現状の不満かしら?」

「まぁ、不満と言えばそうだけど。俺が思うに1番の要因は、今までの日常、生活に大きな変化があったことだ」

ユリさんへの返事に付随して、ネイレスさんが発言する。

「なるほど...平和の日常、安心して寝れたり、ご飯を食べれる生活から今日生きられるどうか分からない生活に変わったことによる王家への不満ですか。そして、その状況を利用し扇動したキサラ法国。個人ではなく国家による扇動工作だとすると、首謀者1人殺したところでこのクーデターは止まらないですね」

「その通りだよ、ネイレスさん。ユリさん、俺たちは戦争中であろうが森の中に何も持たずに放り出されても生き残れる自信はある。だけど、それを知らない、考えたこともない人間は...」

「危機感を抱き、視野が狭まり、愚かな選択をする可能性がある。今回は、騎士などを率いるレスト王ではなく、民に近い存在、神官の言葉に耳を貸しクーデターに参加していると。確かに、一個人でどうにか出来る話ではないわね」

「そうなんだよ。クーデターは規模が大きくなっていくと予想出来るし、それを止めようと躍起になるレスト王が兵や騎士を送り込むことも予想出来る。さて、俺たちはどうすればいい?どうすれば、天ぷらの無念を晴らすのとネイレスさんの公国に対する憎意を晴らせばいい?」

ユリさんとネイレスさんは腕を組んで考え込む。
セレネ姫たちが負傷していた事実を考えるに、戦闘力を持った者が神官の中にいるのは間違いない。
最低でもLV50以上あると想定して動くべき。

「あああぁっ!腹減ってイライラする!ダメだ、思考が乱れる。携帯食が干し肉しかねぇや。あと、果物。こんな事なら、もっと事前に調理して保存しておくべきだった。くそっ」

硬い干し肉を齧り、何度も噛んでから飲み込む。一時しのぎとはいえ、空腹を抑える。
ユリさんとネイレスさんも無表情で干し肉とパンを食べ、空腹を紛らわせている。

「ケンさんの手料理が早くも恋しいわ」

「そうですね。暖かい料理に楽しい食卓...公国だけじゃなく法国が憎いです」

「はぁ、レスト王は一体何をしているんだ?クーデターの対応はもちろんだけど、今後どうするのかねぇ?」

俺の言葉に反応し、顔を俯かせるネイレスさん。

「どうせ、自分が良ければ人が何人死のうとどうでもいいと考えていますよ。武力で人を抑えようとするからこうなるのです。ざまぁみろです...ふふふ」

「お、何人かこちらに向かって来るね。さっき殺した神官の様子を見に来たのかな?」

隠れ家がある路地に入ってきた数名の人間。
この下、隠れ家で休んでいるセレネ姫たちの邪魔が入るのはよろしくない。そして、俺たちの精神的にもよろしくない。

「何も思いつかない時は、身体を動かすに限るな。ということで、あの人間たちのお相手をしようじゃないか」

「接近戦?」

「俺は接近戦をする。ユリさんとネイレスさんは?」

「私は、この周囲を警戒しているからネイレスと行って。もし、敵が別方向から来たら対処するわ」

「ユリがケンさんの隣を譲るなんて珍しいですね。何か企んでいますか?」

「何も企んでいないわよ、ネイレス。今回は貴女がリーダー。ただそれだけのこと。エルフの国では、私がケンさんの隣だから、覚えておいて」

「分かりました。それでは、ケンさん、行きましょう?」

ネイレスが俺の手を握り、屋根から飛び降りる。
いきなり、手を掴んで飛ぶから、ビビったわ!
空いている手でスマホを操作し、敵を鑑定する。

「LV10~15?えーと、8人で、神官の姿なし。騒動から逃げてきたのか?」

「話してみないと分かりません。全員、男性のようですね。ケンさん、この銃...試してみてもいいですか?」

「ネイレスさんに渡したままだったね。使わないと慣れないし、いいよ。ところでいつまで手を握っているのかな?」

「ふふふ、手を握ったまま戦います。あの程度であれば余裕でしょう」

まぁ、余裕だと思うけど...身体動かせなくない?
手を繋いだまま、というより腕に絡みついてくるネイレスさん。

「ふふふふふふ。やっと2人きり...この時間を大切にしないと。ケンさん、ヨリと私に囁いて下さい」

「イヤ。そんなことしたら、後でユリさんに自慢するでしょ?」

「当たり前です。ユリにデカい顔が出来ます!」

「絶対、喧嘩になるやつやん!」


パァッン!


「へ?」

俺たちに向かって来る男の1人が銃声とともに倒れた。
俺が漏らした声なのか、向かって来る敵の声なのか分からないが、驚愕の声が上がる。

「お、おい。何か起きた?おい、しっかり...あん?」

また銃声が響き、計8発。敵の額に弾が当たり血を流して倒れるのを見て、俺は唾を飲み込み、発砲したユリさんの方に顔を向ける。

「あ、こりゃあ、アカンやつや。銃口が俺たちの方を向いとる。ネイレスさん離れて!撃たれる!マジで!」

「嫉妬ですね。ケンさん、私が何とかしますから」

そう言ってネイレスさんがユリさんに向かって笑顔で手を振る。その瞬間、銃声が響く。
ネイレスさんが俺に抱きつくのと同時に弾はネイレスさんの横を通って地面に着弾する。

「ええええー?えっ?」

「あの女、躊躇わず私の心臓を狙って撃ちましたね。ふふ。龍眼化スキルを発動している今、避けるなんて造作もありません。あっ!いい事思いつきました!」

嫌な予感がする。

「ケンさん、このまま2人で逃避行しましょう!私がケンさんを抱えてっと。危ないですねぇ。顔を逸らしていなかったら、私の額に弾がめり込んでいましたよ」

「えっ?え?ちょっ、まっ!次は俺かよ!?肩に少しかすったんだけど」

「応戦します!ケンさんは私の前に、そして私は、おんぶされます。ふぎゃ。失礼しました。勢いよく背中に飛び乗ったせいで顔面がケンさんの後頭部に当たりました。えへへへへ」

これは銃撃戦だ。左目に被さっている布を外し神龍眼で察知しないと死ぬ。
こちらは、ネイレスさんが持っているリボルバー。射程距離は、ライフルに比べて短い。
ライフルの特徴として1発の弾丸の装填まで早くて3秒から5秒、それに対してリボルバーは6弾を装填するのに4秒、時間には俺たちに分がある。

「ネイレス、両足で俺にしっかり掴んでいろよ?いいな?振り落とされるなよ?これで両腕に両手がやっと空く」

守護者たちが俺とユリさんとネイレスさんの魔力解放及び最高各の魔法を放ったにもカラクリがあるに違いない。魔力を練る?練るという自体間違っている気がする。

「この状況は、完全にネイレスさんのせいだけど...よっと。ネイレスさん、しっかり俺に掴まって振り落とされるなよ?ほい。はっ。あっ、ライフルから弓に武装を変えやがった。あれは避けるの無理かも」

ライフルから放たれた弾丸を3発、見事に避けたのは良いけど、本来、ユリさんは弓をメインとして攻撃してくる。
何度も命や危機的状況を救ってくれた正確無慈悲な弓による攻撃。避けるのは困難だし、避けた後すぐに次の矢が飛んでくる。詰んだな、これ。

「ネイレスさん、降りて。降参だ。ユリさんが本気で弓を放ったら俺は死ぬ。俺もユリさんに一緒に謝るから降りて。マジで降りて。ねぇ、降りて」

「えへへへへ。え?なんですか?」

「ちょ!魔力付与の動作を始めたぞ。あれはマジでヤバい。早く早く、降りてネイレス、いやヨリ!降りてくれ!」

「はい!ヨリおりまーす!」

ネイレスさんこと、新しい名前ヨリヒメの愛称であるヨリと叫んで背中から降りてもらう。

「ユリさん!こ、降参だ!マジで死んじまうからその矢を別の方へ放って!」

ユリさんから矢が放たれた...



後書き

次回 花園
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