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カンナ王朝編
第136話 どーも、前の世界2です
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前書き
前回のあらすじ
日本の話をする主人公
本文
前の世界を羨ましく思うヨリさん。ヨリさんとユリさん、どちらも顔だけは良いから日本では、女優やらモデルで稼ぎそう。俺とは会うことがない世界。人生何が起こるか分からないな...
「ヨリ、妄想はほどほどにしなさいよ。」
「イギャっ!」
ヨリさんが盛大にコケる。ドMで変態でドジっ子属性も持っているのかよ。いや、たまたまだろ。たぶん。
「はぁ。言わんこっちゃない。貴女、ボロが出すぎてケンさんに愛想を尽かされるのでは?ふふっ。そしたら私が独占出来るからいいのだけど。」
「ヨリさん、大丈夫?ほら、立って。あと、ユリさん煽らないで。」
俺が差し出した手を握り立ち上がるヨリさん。ユリさんは眉を上げ目を細め、ヨリさんを睨めつける。
「ケンさん、ヨリに甘いわ。私、嫉妬してここでこの女殺したくなる。」
「ふふっ。ユリ。ケンさんは私の旦那様です。」
「あ、はーい。ストップ、ストップ。2人が暴れたら面倒。こんなところで無駄な体力を使わないでくれ。」
渋々ではあるが両者とも殴り合いの構えを解き、俺の両隣りにひっつく。
(普通1人の女性をめぐって喧嘩するものでは?)
「ほら、次の質問ないの?」
「そうねぇ...ケンさんがいた国、日本はどんな料理があるのかしら?ケンさんが作る料理のレシピは日本なんでしょ?」
「そうだなぁ...何気に1番難しい質問かも。えーと、なんでもあるよ?日本にいる頃は、レシピと食糧さえあれば世界の名物料理も再現出来たし。俺なんてまだまだ。あっ、今度どんぶり作るよ!絶対、美味しい!」
「ふふっ、ケンさんが美味しいって言うなら、それは絶対に決まっているわ。どんぶり、どんぶりってどんな料理なの?」
どんぶり料理を説明しているとヨリさんのお腹が鳴り、そろそろ昼ご飯の時間だと気付く。お腹を鳴らしたヨリさんは顔を真っ赤にしているが、気にしない。
「ぅう、うう。恥ずかしい...です。」
「気にしない、気にしない。料理の話しをしていたら簡単で激うまご飯を思い出したから、今から作るよ。」
俺たちは、公国の人間たちから離れた場所にテントを設置して調理に取りかかる。今の今まですっかり忘れていたあの料理を作る。ご飯を炊いて、それから...
調理すること1時間、手をお腹にあてた2人が皿に盛り付けられている料理を見つめる。
「な、なにこれ。すっごく、美味しそうな匂いがするのだけれど!?」
「ええ、ええ!は、早く食べましょ!」
スプーンを手に取り料理をすくい口の中にいるユリさんとヨリさん。2人の目がカッと見開き、感嘆な声を上げる。
「し、幸せだわ!」
「お、美味しすぎるです!」
「ふっ。俺がレシピを見ずに作れる自信作の料理の1つ。炒飯だ!それと、卵スープ。どうだ、美味いだろ?」
うんうん。(コクコク)
何度も頷きながら炒飯を掬うスプーンが止まらない。この世界にも中華鍋らしきものがあって良かった。火力も申し分なくパラパラの炒飯が出来上がり、俺は大満足。
俺が調理している間、見張りをお願いしていたのだが、炒める音と匂いに釣られてテントの中に入ってきた時は、少し焦ったけど、2人の満足した顔を見たら外のことなんてどうでも良くなった。
「腹八分目にしとけよー。化け物と戦闘になるかもしれないんだから。」
コイツら聞いちゃいねぇ。夕飯分の炒飯も平らげやがった。そして、食べ終わった2人から批難される。
「どうして、どうしてもっと早く作らなかったのよ!?」
「そうですよ!こんな美味しい料理、もっと早く思い出して下さい!まだ何かあるのではないですか?」
「えぇー...あるにはあるけど、この世界では作れないかも。日本だと簡単に手に入る食材がこっちの世界だと入手先が分からない。だから、入手出来た際にはちゃんと作るから、落ち着いて2人とも。ね?」
(本当、こういう時だけ息ピッタリ。はぁ。普段からこれくらい仲良ければいいのに。)
「分かったわ。私たちにとって、この炒飯は異世界飯ってことね。カンナ王朝の後は、食材探しの旅にしましょ?」
「いいですねー!未知の料理の為に旅をする。最高の冒険になりますね!」
これは...料理名を言ったら作れと言い出すに決まっている。料理の話しは今後控えよ...
「さて、食後休みに日本の話しの続きをしますか。日本はね...」
食事後、日本の法律や学問について話しをした。なぜその話をしたのかというと、俺の常識とこの世界の常識に違いが生じているから。例えば、1日の食事の回数。この世界の1日の食事の回数は2回らしい。朝と夕。日本では朝、昼、夕(夜)の3回。あと、手を洗う習慣がこの世界はない。衛生面大丈夫か?と思ったが生活魔法であるクリーンを食事前にかけるのが一般的らしい。
「常識のズレ。少し慣れてきたけど、今後また出てきそうだな。仕方ない、俺も2人に見習って習慣化出来るやつからはじめていくよ。」
長い食休みの間の話しが終わり、テントから出て再び歩き出す。今日、このまま何も起きませんよーに!
後書き
次回 夜襲
前回のあらすじ
日本の話をする主人公
本文
前の世界を羨ましく思うヨリさん。ヨリさんとユリさん、どちらも顔だけは良いから日本では、女優やらモデルで稼ぎそう。俺とは会うことがない世界。人生何が起こるか分からないな...
「ヨリ、妄想はほどほどにしなさいよ。」
「イギャっ!」
ヨリさんが盛大にコケる。ドMで変態でドジっ子属性も持っているのかよ。いや、たまたまだろ。たぶん。
「はぁ。言わんこっちゃない。貴女、ボロが出すぎてケンさんに愛想を尽かされるのでは?ふふっ。そしたら私が独占出来るからいいのだけど。」
「ヨリさん、大丈夫?ほら、立って。あと、ユリさん煽らないで。」
俺が差し出した手を握り立ち上がるヨリさん。ユリさんは眉を上げ目を細め、ヨリさんを睨めつける。
「ケンさん、ヨリに甘いわ。私、嫉妬してここでこの女殺したくなる。」
「ふふっ。ユリ。ケンさんは私の旦那様です。」
「あ、はーい。ストップ、ストップ。2人が暴れたら面倒。こんなところで無駄な体力を使わないでくれ。」
渋々ではあるが両者とも殴り合いの構えを解き、俺の両隣りにひっつく。
(普通1人の女性をめぐって喧嘩するものでは?)
「ほら、次の質問ないの?」
「そうねぇ...ケンさんがいた国、日本はどんな料理があるのかしら?ケンさんが作る料理のレシピは日本なんでしょ?」
「そうだなぁ...何気に1番難しい質問かも。えーと、なんでもあるよ?日本にいる頃は、レシピと食糧さえあれば世界の名物料理も再現出来たし。俺なんてまだまだ。あっ、今度どんぶり作るよ!絶対、美味しい!」
「ふふっ、ケンさんが美味しいって言うなら、それは絶対に決まっているわ。どんぶり、どんぶりってどんな料理なの?」
どんぶり料理を説明しているとヨリさんのお腹が鳴り、そろそろ昼ご飯の時間だと気付く。お腹を鳴らしたヨリさんは顔を真っ赤にしているが、気にしない。
「ぅう、うう。恥ずかしい...です。」
「気にしない、気にしない。料理の話しをしていたら簡単で激うまご飯を思い出したから、今から作るよ。」
俺たちは、公国の人間たちから離れた場所にテントを設置して調理に取りかかる。今の今まですっかり忘れていたあの料理を作る。ご飯を炊いて、それから...
調理すること1時間、手をお腹にあてた2人が皿に盛り付けられている料理を見つめる。
「な、なにこれ。すっごく、美味しそうな匂いがするのだけれど!?」
「ええ、ええ!は、早く食べましょ!」
スプーンを手に取り料理をすくい口の中にいるユリさんとヨリさん。2人の目がカッと見開き、感嘆な声を上げる。
「し、幸せだわ!」
「お、美味しすぎるです!」
「ふっ。俺がレシピを見ずに作れる自信作の料理の1つ。炒飯だ!それと、卵スープ。どうだ、美味いだろ?」
うんうん。(コクコク)
何度も頷きながら炒飯を掬うスプーンが止まらない。この世界にも中華鍋らしきものがあって良かった。火力も申し分なくパラパラの炒飯が出来上がり、俺は大満足。
俺が調理している間、見張りをお願いしていたのだが、炒める音と匂いに釣られてテントの中に入ってきた時は、少し焦ったけど、2人の満足した顔を見たら外のことなんてどうでも良くなった。
「腹八分目にしとけよー。化け物と戦闘になるかもしれないんだから。」
コイツら聞いちゃいねぇ。夕飯分の炒飯も平らげやがった。そして、食べ終わった2人から批難される。
「どうして、どうしてもっと早く作らなかったのよ!?」
「そうですよ!こんな美味しい料理、もっと早く思い出して下さい!まだ何かあるのではないですか?」
「えぇー...あるにはあるけど、この世界では作れないかも。日本だと簡単に手に入る食材がこっちの世界だと入手先が分からない。だから、入手出来た際にはちゃんと作るから、落ち着いて2人とも。ね?」
(本当、こういう時だけ息ピッタリ。はぁ。普段からこれくらい仲良ければいいのに。)
「分かったわ。私たちにとって、この炒飯は異世界飯ってことね。カンナ王朝の後は、食材探しの旅にしましょ?」
「いいですねー!未知の料理の為に旅をする。最高の冒険になりますね!」
これは...料理名を言ったら作れと言い出すに決まっている。料理の話しは今後控えよ...
「さて、食後休みに日本の話しの続きをしますか。日本はね...」
食事後、日本の法律や学問について話しをした。なぜその話をしたのかというと、俺の常識とこの世界の常識に違いが生じているから。例えば、1日の食事の回数。この世界の1日の食事の回数は2回らしい。朝と夕。日本では朝、昼、夕(夜)の3回。あと、手を洗う習慣がこの世界はない。衛生面大丈夫か?と思ったが生活魔法であるクリーンを食事前にかけるのが一般的らしい。
「常識のズレ。少し慣れてきたけど、今後また出てきそうだな。仕方ない、俺も2人に見習って習慣化出来るやつからはじめていくよ。」
長い食休みの間の話しが終わり、テントから出て再び歩き出す。今日、このまま何も起きませんよーに!
後書き
次回 夜襲
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