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第一章 聖剣に転生?
剣霊グレゴリオ
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オルシュタイン家は、首都から随分と離れた北の最果て、ノーザンランドにあった。辺境と言っていいだろう。よく言えば自然豊か、悪く言えばド田舎で何もない。
土曜日、村外れの大木の下にロイとそれを取り囲む子供たちの姿があった。
「ハンッ! それが聖剣だと? ふざけんな!」
ロイは下を向いて立っていた。短剣な俺を持って。
「ふ、ふざけてなんてないよ。本当だもん……」
「ふーん~どーせオマエ、俺らじゃあ本物がどうかわからないとか思ったんだろ?」
「そ、そんなことは……」
「おい、アレを持ってこい!」
アルベルトが裏に居た仲間に声をかけると、仲間たちは何人かがかりで大剣を運んできた。
「ロイ、これがなんだかわかるか?」
「え? ……わ、分からないけど……も、もしかして……」
「そうそう。そうだよ。そのとーりだよ。俺の聖剣だ!」
「ア、アルベルトぉ~、それはお父さんの、領主様の聖剣だろ?」
アルベルトが叫ぶと気の弱そうな痩せ男、トムが泣き言を言った。
「おいトム! オマエも締めるぞ? これは将来パパから引き継ぐ。だから俺のもんって言ってもいいんだよ! わかったか?」
なるほど。この世界で生きていくにはジャイアン的思考の方が有利なのかもしれない。
「あ、ああ……そうだね、そうだよね。でもさ、でもさ、これ、持ち出したのはアルベルトの指示だからね、ぼ、ボクらは、アルベルトの指示に従ってるだけだからね」
「おーいトム、トムトムトム~。それ以上言うと、ロイの次はオマエの番だからな!」
「わ、分かったよ」
「分かったら抜け! 聖剣を抜くんだよ!」
「あ、ああ……」
数人がかりで剣を鞘から抜くとアルベルトが叫んだ。
「レアライズだ! グレゴリオ、やっちまえ!」
――ドサッ
と、鞘から抜かれた聖剣が音をさせて土にめりこむと、光がはじけた。次の瞬間、聖剣の横に男が現れた。男は一度舌を鳴らしたあと、のっそりと聖剣を掴んだ。それこそが聖剣の精霊、剣霊グレゴリオだ。
「う、うわぁぁあああ」
ロイは驚いて腰を抜かしてしまった。ああ、それもそうだろう。俺だって驚いた。腰があれば抜かすほどにな。だって、そうだろ? 聖剣から剣霊が出るところを見るのはこれが初めてのことなんだ。
「オイ、アルベルト! 俺サマを勝手に持ち出すなと、言ったハズだろ? ったく人が心地よく寝ている間に持ち出しやがって! 俺サマはな、オマエのような低級なガキにいいようにされる存在じゃねーんだよ! 聖剣サマなんだよ!」
剣霊グレゴリオは、まさに戦士といった風体で、ぶ厚い胸板、丸太のような手足をしていて半裸姿に甲冑を着ていた。
しかし、俺の印象――聖剣の精霊である剣霊へ抱いていた正義の印象とは真逆の……悪党にしか見えない。
「そ、それは、そうだけど、アイツ聖剣を持ってるって自慢しやがってたから、グレゴリオも言ってたろ? 聖剣を持ってるヤツが現れたら知らせろって」
「ふーん……」
グレゴリオは、怪訝な顔をしてロイの持つ小剣、つまりは俺に顔を近づけた。
「オイ、キサマ、ちょっと出てこい」
グレゴリオは小剣な俺をつまみ上げると勢いよく振り下ろした。
「出てこいって言ってるだろうがぁぁああああ!!!!」
もちろん、俺は外に出る術など知らないし、そもそも出れるかもわからなかったから何も起こらない。すると納得がいかないグレゴリオは顔を真っ赤にして俺を振り続けた。
「なぜ出てこん! キサマが聖剣であることは臭いで分かってる。しらばっくれようったって容赦はせんぞ!」
「いや、あ、あ、あの……出かたが……わから……ないんだが……」
「ん?」
俺の声が聞こえたのか、グレゴリオは俺に耳を近づけた。
「もう一回言ってみろ」
「出たくても、出かたが分からないんだよ!」
「は? はははははははぁ~! マジか? マジなのか? とんだ駄剣じゃないかよ! 具現化できない聖剣がいるとはな!」
「グレゴリオ、そいつ本当に聖剣なのかい?」
アルベルトはそれが聖剣と言われ、ロイ以上に驚いた。低級貴族のロイが聖剣を持っている事実はかなりの衝撃なのだろう。
「ん? あ~、まあ、こいつは聖剣は聖剣でも、出来損ないもいいとこだ。聖剣協会に登録もされちゃいないサ。どうせノラだろ」
「きゃはははは~持ち主も剣もどっちもクソってことだなあ~あはははは。オマエんとこの姉ちゃんもアバズレとかいうヤツらしいぜ~アッバズレ! アッバズレ!」
「ね、姉ちゃんの悪口は言うな!」
ロイのバカは何を血迷ったか、俺=小剣をもって斬りかかった。しかし……
――ガシッ
グレゴリオに簡単に腕を掴まれてしまった。
「オイ小僧。知らんとは言わさんぞ? 聖剣を使った果し合いは、命のやり取り。どうやら命が要らぬようだな。覚悟せよ。駄剣といえども聖剣の端くれ、我が経験の足しとなれ! ノラなら協会に報告もいらんしなあ~」
グレゴリオはロイを片手で投げ倒してしまうと、真上に聖剣を振り上げた。その肉厚な刀身が赤黒く光って見える。
――ウォォオオオオオオ!
グレゴリオの容赦のない雄たけびが響き、もはやこれまで、と覚悟を決めた瞬間。
「聖剣さま、お待ちください!」
リルルがどこからともなく現れ、剣筋の前に飛び出てきた。
「なにおう!」
――ガスっ
突然、方向を狂わせられたグレゴリオの剣は、なんとかリルルを避けると大地を深くえぐった。
「キサマ! 聖剣の決闘を邪魔立てするとは、どーいうつもりだ!」
「ど、どうか、お許しください。ロイはまだ子供ですので……」
「ふんっ! 決闘に子供も大人もないことは知っているだろう?」
「さ、されど、そこをどうか……どうか、お許しください」
「ほほう……よく見ればお主、良い胸をしているな?」
「きゃっ」
な、なにおう! グレゴリオのヤツはリルルの胸を鷲掴みに掴んだ。俺でも、俺でも触ったことないってのに! いや、それどこじゃないか今は。
「で、あれば……だ。オヌシしだいとしよう」
「……と、おっしゃいますと?」
「オヌシもそれなりの年なのだから、わかっているだろう?」
「えっと……その……なんのことでしょう?」
「我が屋敷に来い! さすれば、そこの小僧のことは許してやろう」
「そ、それだけで良いのですか?」
「ちっ、我が屋敷に来て我の言うことを一晩きくのだぞ?」
「は、はい……それくらいでしたら……」
リルルは引きずられるように連れ去られていった。逃げ出そうともせずに。
「リルル! オマエバカか? バカだバカだと思っていたが、本物のバカなのか? ノコノコ行ったら、どんな目に合うのかわかっているのかよ!!!!」
いくら叫んでも、剣のままの俺の声はリルルにもロイにもとどかなかった……
土曜日、村外れの大木の下にロイとそれを取り囲む子供たちの姿があった。
「ハンッ! それが聖剣だと? ふざけんな!」
ロイは下を向いて立っていた。短剣な俺を持って。
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「ふーん~どーせオマエ、俺らじゃあ本物がどうかわからないとか思ったんだろ?」
「そ、そんなことは……」
「おい、アレを持ってこい!」
アルベルトが裏に居た仲間に声をかけると、仲間たちは何人かがかりで大剣を運んできた。
「ロイ、これがなんだかわかるか?」
「え? ……わ、分からないけど……も、もしかして……」
「そうそう。そうだよ。そのとーりだよ。俺の聖剣だ!」
「ア、アルベルトぉ~、それはお父さんの、領主様の聖剣だろ?」
アルベルトが叫ぶと気の弱そうな痩せ男、トムが泣き言を言った。
「おいトム! オマエも締めるぞ? これは将来パパから引き継ぐ。だから俺のもんって言ってもいいんだよ! わかったか?」
なるほど。この世界で生きていくにはジャイアン的思考の方が有利なのかもしれない。
「あ、ああ……そうだね、そうだよね。でもさ、でもさ、これ、持ち出したのはアルベルトの指示だからね、ぼ、ボクらは、アルベルトの指示に従ってるだけだからね」
「おーいトム、トムトムトム~。それ以上言うと、ロイの次はオマエの番だからな!」
「わ、分かったよ」
「分かったら抜け! 聖剣を抜くんだよ!」
「あ、ああ……」
数人がかりで剣を鞘から抜くとアルベルトが叫んだ。
「レアライズだ! グレゴリオ、やっちまえ!」
――ドサッ
と、鞘から抜かれた聖剣が音をさせて土にめりこむと、光がはじけた。次の瞬間、聖剣の横に男が現れた。男は一度舌を鳴らしたあと、のっそりと聖剣を掴んだ。それこそが聖剣の精霊、剣霊グレゴリオだ。
「う、うわぁぁあああ」
ロイは驚いて腰を抜かしてしまった。ああ、それもそうだろう。俺だって驚いた。腰があれば抜かすほどにな。だって、そうだろ? 聖剣から剣霊が出るところを見るのはこれが初めてのことなんだ。
「オイ、アルベルト! 俺サマを勝手に持ち出すなと、言ったハズだろ? ったく人が心地よく寝ている間に持ち出しやがって! 俺サマはな、オマエのような低級なガキにいいようにされる存在じゃねーんだよ! 聖剣サマなんだよ!」
剣霊グレゴリオは、まさに戦士といった風体で、ぶ厚い胸板、丸太のような手足をしていて半裸姿に甲冑を着ていた。
しかし、俺の印象――聖剣の精霊である剣霊へ抱いていた正義の印象とは真逆の……悪党にしか見えない。
「そ、それは、そうだけど、アイツ聖剣を持ってるって自慢しやがってたから、グレゴリオも言ってたろ? 聖剣を持ってるヤツが現れたら知らせろって」
「ふーん……」
グレゴリオは、怪訝な顔をしてロイの持つ小剣、つまりは俺に顔を近づけた。
「オイ、キサマ、ちょっと出てこい」
グレゴリオは小剣な俺をつまみ上げると勢いよく振り下ろした。
「出てこいって言ってるだろうがぁぁああああ!!!!」
もちろん、俺は外に出る術など知らないし、そもそも出れるかもわからなかったから何も起こらない。すると納得がいかないグレゴリオは顔を真っ赤にして俺を振り続けた。
「なぜ出てこん! キサマが聖剣であることは臭いで分かってる。しらばっくれようったって容赦はせんぞ!」
「いや、あ、あ、あの……出かたが……わから……ないんだが……」
「ん?」
俺の声が聞こえたのか、グレゴリオは俺に耳を近づけた。
「もう一回言ってみろ」
「出たくても、出かたが分からないんだよ!」
「は? はははははははぁ~! マジか? マジなのか? とんだ駄剣じゃないかよ! 具現化できない聖剣がいるとはな!」
「グレゴリオ、そいつ本当に聖剣なのかい?」
アルベルトはそれが聖剣と言われ、ロイ以上に驚いた。低級貴族のロイが聖剣を持っている事実はかなりの衝撃なのだろう。
「ん? あ~、まあ、こいつは聖剣は聖剣でも、出来損ないもいいとこだ。聖剣協会に登録もされちゃいないサ。どうせノラだろ」
「きゃはははは~持ち主も剣もどっちもクソってことだなあ~あはははは。オマエんとこの姉ちゃんもアバズレとかいうヤツらしいぜ~アッバズレ! アッバズレ!」
「ね、姉ちゃんの悪口は言うな!」
ロイのバカは何を血迷ったか、俺=小剣をもって斬りかかった。しかし……
――ガシッ
グレゴリオに簡単に腕を掴まれてしまった。
「オイ小僧。知らんとは言わさんぞ? 聖剣を使った果し合いは、命のやり取り。どうやら命が要らぬようだな。覚悟せよ。駄剣といえども聖剣の端くれ、我が経験の足しとなれ! ノラなら協会に報告もいらんしなあ~」
グレゴリオはロイを片手で投げ倒してしまうと、真上に聖剣を振り上げた。その肉厚な刀身が赤黒く光って見える。
――ウォォオオオオオオ!
グレゴリオの容赦のない雄たけびが響き、もはやこれまで、と覚悟を決めた瞬間。
「聖剣さま、お待ちください!」
リルルがどこからともなく現れ、剣筋の前に飛び出てきた。
「なにおう!」
――ガスっ
突然、方向を狂わせられたグレゴリオの剣は、なんとかリルルを避けると大地を深くえぐった。
「キサマ! 聖剣の決闘を邪魔立てするとは、どーいうつもりだ!」
「ど、どうか、お許しください。ロイはまだ子供ですので……」
「ふんっ! 決闘に子供も大人もないことは知っているだろう?」
「さ、されど、そこをどうか……どうか、お許しください」
「ほほう……よく見ればお主、良い胸をしているな?」
「きゃっ」
な、なにおう! グレゴリオのヤツはリルルの胸を鷲掴みに掴んだ。俺でも、俺でも触ったことないってのに! いや、それどこじゃないか今は。
「で、あれば……だ。オヌシしだいとしよう」
「……と、おっしゃいますと?」
「オヌシもそれなりの年なのだから、わかっているだろう?」
「えっと……その……なんのことでしょう?」
「我が屋敷に来い! さすれば、そこの小僧のことは許してやろう」
「そ、それだけで良いのですか?」
「ちっ、我が屋敷に来て我の言うことを一晩きくのだぞ?」
「は、はい……それくらいでしたら……」
リルルは引きずられるように連れ去られていった。逃げ出そうともせずに。
「リルル! オマエバカか? バカだバカだと思っていたが、本物のバカなのか? ノコノコ行ったら、どんな目に合うのかわかっているのかよ!!!!」
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