異世界に転生したがそこは性的なことに寛容な世界だった!

羊ひつじ

文字の大きさ
40 / 57
1章

1-38

しおりを挟む
アキラ視点




「おはようエド。…なんか顔色悪いけど大丈夫?」

「ちょっと昨日飲みすぎてね…二日酔い…」

翌朝部屋から出てきたエドは青い顔をして頭を押さえていた。

一瞬ルディに何かされたのかと思ったが、エドならルディに力づくで何かされても弾き返せるだろう。

「昨日のこいつマジ可愛かったぜ。ルディ~❤︎って甘えてきてさ」

「そんなことはしていない!」

茶化すルディのお腹にエドの渾身の一撃が入る。ルディはゔっ、と呻いたかと思うとしばらくその場でうずくまっていた。

「あの2人仲いいね」

「ニル…」

あの2人をどこをどう見たら仲がいいと捉えられるのだろうか。

ちなみに昨日の自室での会話で俺はニルーヴァのことをニルと呼ぶ間柄になっていた。

ニルは昨日一日ゆっくり休んですっかり熱は引いたようだ。

彼が患っていたのは魔熱と呼ばれる体内に魔力を多く宿す生き物特有の病で、まだ体内の魔力の循環が上手くない若いエルフに多い病らしい。




旅支度を整え、デリジャンの町を出る。
みんなでお金を出し合って馬車をレンタルしたので初めての馬車の旅だ。

わくわくしていたのもつかの間、馬車の乗り心地は想像していたのと違い、ガタンガタンと大きく揺れるし尻は痛いし最悪だった。

ルディが馬を扱えるとのことでルディに馬は任せて、俺は未だに二日酔いが抜けないエドと肩を合わせて2人で青い顔をしてぐったりとしていた。

何でもできそうなエドは意外にも馬の扱いには秀でていないらしく、普段のソロの旅も徒歩かお金を払って馬車に乗せてもらっていたそうだ。

道中出てきた魔物はニルとルディが倒してくれ、3日が経った頃予定より早く王都が見えてきた。

王都は石造りの巨大な壁に町全体が囲まれていて、大きな門の前にはたくさんの人や馬車が並んでいた。

「ん?ルディじゃないか、久しぶりだな」

「おー、アドルフ」

馬車を列に並ばせると、ルディに誰かが話しかけてくる。
どうやら知り合いのようだ。

「お前があの娼館から離れるなんて珍しいな」

「だろ?良い相手見つけたんだよ」

「そりゃあご紹介に預かりたいものだな」

「おーいエド!」

「今の話の流れで何で俺が呼ばれるんだい」

そう言いつつもきっちり挨拶を交わすエドを見て感心する。

興味本位でニルと一緒に顔を覗かせると、アドルフと呼ばれた男はひゅう、と口笛を鳴らした。

「美人に美少年に可愛いエルフときたもんだ。よりどりみどりじゃねぇか」

「羨ましいだろ?」

「おこぼれにあやかりたいもんだ」

「そりゃあいけねぇな。うちの子たちは純情な子たちばっかなのさ」

俺たちを舐め回すように見つめるアドルフを軽くいなすルディ。

アドルフが離れていくと、エドが苦々しく口を開いた。

「アンタの友人はああいうのしかいないのか?」

「まぁ概ねそうだな。褒められて悪い気はしないだろ?」

「最初から性的な目で見られるのは良い気分はしないね」

そんな会話をしながらギルドカードを全員分見せて王都へ入り、馬車をレンタル小屋に返した。

てきとうに宿を見繕って一息つく。
ルディは最初は王都まで一緒に、ということだったが王都に着いても一緒に行動する気満々だった。

「で、王都に何しに来たんだっけ?」

ルディの言葉にハッとする。
そういえば今俺は記憶喪失設定でその手がかりを探すために王都へ来たのだった。すっかり忘れていた。

「アキラ君の手がかりを探しに来たんだよ。で、その件なんだけど…友人に協力を頼もうと思ってるんだ」

何故だかそう言うエドの表情は少し暗く、落ち着きがないように見える。

よっぽどその友人に会いたくないのだろうか?無理しなくていいのに。

「この前言ってた王都の友人って奴か?」

「うん…そうなんだけどね。ちょっと…性格に難ありっていうか。まぁ見れば分かるよ」

エドにそこまで言わせる友人とは何者なのだろうか?

不安半分、少し興味本位で楽しみ半分でその友人がいるという職場へみんなで赴いた。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000の勇者が攻めてきた!

モト
BL
異世界転生したら弱い悪魔になっていました。でも、異世界転生あるあるのスキル表を見る事が出来た俺は、自分にはとんでもない天性資質が備わっている事を知る。 その天性資質を使って、エルフちゃんと結婚したい。その為に旅に出て、強い魔物を退治していくうちに何故か魔王になってしまった。 魔王城で仕方なく引きこもり生活を送っていると、ある日勇者が攻めてきた。 その勇者のスキルは……え!? 性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000、愛情Max~~!?!?!?!?!?! ムーンライトノベルズにも投稿しておりすがアルファ版のほうが長編になります。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

魔王に転生したら、イケメンたちから溺愛されてます

トモモト ヨシユキ
BL
気がつくと、なぜか、魔王になっていた俺。 魔王の手下たちと、俺の本体に入っている魔王を取り戻すべく旅立つが・・ なんで、俺の体に入った魔王様が、俺の幼馴染みの勇者とできちゃってるの⁉️ エブリスタにも、掲載しています。

処理中です...