転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

古代遺跡20

 あれ~?私、眼科行った方がいいのかな?宝花の鑑定結果おかしいよね!?

 もう一度見てみよう。見間違いの可能性もあるもんね。


【宝花】
 今ではこの温室以外で自然での生息地は確認出来ない。
 色によって効果属性が異なる。(例:赤→赤属性、青→青属性……、紫→赤と青属性…等)
 効果は人によりそれぞれだが少なくとも2倍以上の効果が得られる。
 外部からのストレスに弱い。
 使用方法は宝花に認められること。(宝花には意思があり使用者の想いを聞いて判断する)




 ありゃダメだ。さっきと同じに見える。


「ねぇねぇお花さんたち。あなたたちは宝花さんなの?」


 あの~そのお花に話しかけるなんて微笑ましいみたいに見ないでくれるかな?皆んなして和まないで?私、これかなり恥ずかしいんだからね!でも鑑定によると宝花には意思があるみたいだし。確認しなきゃじゃん!?



サワサワ♪フワフワ♪


「本当なんだね…あっ、私ティアって言います。宝花さんたち宜しくお願いします。」



サワサワ♪ペコペコ♪


 わぁ!宝花さんたち可愛い。一生懸命に身体を揺らして反応してくれる。


「なぁバン、一発俺を殴ってくれないか?すげぇ癒される光景なのにティアの話してる相手が小動物とか人じゃなく宝花に見えるんだが。しかもその宝花が全身で受け答えしてないか?」


「奇遇だなエリック。俺もティア嬢と宝花が仲良く会話しているように見えている。俺にも一発必要かもしれん。」


 エリックとバンは後方で互いの頬に一発を入れていた。


「あの2人は何アホな事やっているんだい…」


 そんなオーディ教授、あなたもめっちゃほっぺつまんでますけどね!?それはアホには入らないのだろうか。


「ティアさん、宝花とはお知り合いか何かで?」


 冷静であるニールさんもなんか壊れてない!?お知り合いですかってどんな質問!?


「宝花さんたちとは今知り合った(?)ばかりだよ。」


「そ、そうですか。」


「なぁティア、宝花ってのは生きてるってことか?」


「もちろんだよ。植物だろうが生きとし生けるもの皆命あるものだよ。」


 ねー!って言うと揺れて返事する宝花さんたち。


「いや俺が言いたいのはそーじゃなくてだな。えっと、、、宝花たちよ。あなた方は意思があり言葉が通じると言う事でよろしいだろうか。」


 私に聞くのを諦めてもう直接宝花さんたちに質問し出したよエリック隊長。しかし、宝花さんたちはエリック隊長の声かけに対して無視したの。


シーン


「え、あの~?」


「エリックさん失礼。私はニールと申します。先程のエリックさんの質問に何かしら反応してお応えしていただけませんか?」


シーン


 ニールさんもガン無視。宝花さんたちは私たちはただのお花だよって感じで咲いてるだけ。バンさんやオーディ教授も試すが結果は同じ。


「宝花さんたちはエリック隊長たちとは話したくないの?」


 私がそう聞くと


サワサワ♪ペコペコ♪


「…との事だよ皆んな。」


「「「なんだか切ない…」」」


 これには苦笑いだわ。


「もしかしてになるんだが、ティアは宝花の使用方法とか分かるのか?」


「分かるけど、、、なんで?」


「「「えっ!?」」」


 そんなに驚くことなの?さっき話してた限り文献とかあるんだよね。過去に使用した人たちの前例があるわけだし。


「どこの国もそうだが宝花を管理して保存しているのはな、使用方法が分からないからなんだ。何をどうしたら宝花を使用できるのか文献を読んでも見えてこないんだ。使用前に何をしたのかどんな環境下だったのか何か共通の物でも持っていたのか…調べても調べても迷宮入りなんだとさ。何せどんな条件を満たせばいいのかなんて使用できた本人すら理解出来てないらしいからな!」


 ほほーん。今でも使用されずに残ってるのは使用方法が解明されてなかったからなのか。


「宝花さんたち、エリック隊長たちに教えてもいい?」


プルプル


 いやいやとでも言うかのような動きだ。それとも揺れて考えてる様子なのか?

 
「宝花さんたちが嫌なら言わないよ!!」


プルプル


 え?またプルプルなの?これはどういう意味なんだ。


 宝花たちは一瞬動きをとめる。どうやら宝花たちの中で結論が出たようだ。


サワサワ♪フワフワ♪


「もしかして…教えてもいいってこと?」


サワサワ♪ペコペコ♪


「ありがとう宝花さんたち!!」


「なんか変に緊張するな…」


 何言ってるのエリック隊長!エリック隊長が教えて欲しそうに言ったのが始まりだよ?


「えっと、宝花さんの使用方法はねただ1つ。宝花さんに認められることだよ。宝花さんはね今までの流れでも分かるように意思を持ってるの。使用者が宝花さんに想いを伝えて力を与えるに相応しい理由だと思ったら発動して使用できるらしいよ。」


「「「………」」」


 なんで無言!?


「なぜ今まで一部の者しか使用出来なかったのか分かった気がします。私利私欲ではダメなのですね…」


シーン……プルプル


 あ、宝花さんたちが反応した。えーなになに?ふむふむ。


「私利私欲って言っても内容によるらしいよ。ちゃんとした理由があってそれが最善の道ならば力を与える事だってあるみたい。結局はどれだけ宝花さんの心を鷲掴みに出来るかみたいなもの…だってよ。」


「「「どれだけ宝花の心を得れるか…」」」


 宝花さんたちはうんうんと頷くように揺れている。


「つまり今のティアみたいに宝花に気に入られる必要があるのか。」


「私、気に入られてるの?」


サワサワ♪ペコペコ♪フワフワ♪



「今までで1番の反応だなっ!俺たちには塩対応…いや相手にすらしてなかったのに…俺、この際道端に生えてる雑草とでも友達になろうかな…」


 ガクッと落ち込むエリック隊長。それが面白かったのか一部の宝花は笑って震えている動きを見せる。これは遠からずエリック隊長も気に入られるのでは?


「あの~邪魔するようで悪いけど、どうしても聞きたいんだ。この宝花たちの中には属性色とは別のも混じっているがそれらは何か違うのかい?」


 ウズウズとオーディ教授が聞いてくる。


「あぁそれは、複数属性のやつだよ。紫なら赤と青属性の2つなんだって。」


「「「複数属性!?激レア!?」」」


 激レアだね笑笑。激レアに当たるだろう宝花はどやぁと主張しているのが凄く伝わってくる。かなりどやぁとした態度してるから流石にエリック隊長たちも「今、悦に浸ってんな…」とか呟いてる。同感だね。


「この事は俺たちだけの秘密だな。」


「だな。」


「ですね。」


「そうだね。」


 エリック隊長の言葉に賛同する3人。これにはビックリだよ。


「欲しいとか、持って行こうとか、もっと調べたいとか思わないの???」


 使用方法とか聞くから、てっきり宝花から力を得たいとか言い出しそうと思ってたのに。宝花さんたちもピクッと反応して戸惑ってるみたい。


「そりゃあ全く思わないって事はないがな。宝花は生きてるんだろ。もし宝花が俺らを気に入り、力を与えたとする。そうしたらその宝花は消えてなくなるんだよな。力を得るために宝花が死ぬってのは後味悪いじゃないか。そんなの俺は嫌だ。それに今は別に力が必要ってわけでもないしな!」


「エリックの言う通りだティア嬢。宝花の力を借りずとも自らの手で力をつける事はできる。」


「ティアさん、私たちは強い方なのですよ?なにせ、私は元魔法師長ですし、エリックさんやバンさんは現騎士団隊長ですよ。宝花を使ってまで急速に強くなる理由などどこにも無いのです。」


「私だってそれなりに強い方だからね!?君たちみたいに何とか長とかじゃないけど、弱いわけじゃない。私は職業上、遺物は調べたいけど宝花は遺物ではないからね。意思のある生きている彼らを調べ尽くすほど非道ではない!!」


 皆んな…私が思っていた以上に彼らは信用出来る人たちだった。


「まぁ、いつか本当に必要になった時は考えるかもだがな笑笑」


 私の感動返してエリック隊長!!でもその言葉に宝花たちは何か思ったみたい。今までは私以外に反応しなかったのに反応したの。


サワサワ♪ペコペコ♪


「おっ?反応したな!俺らも気に入られたって事か。」


ペコペコ♪ペコペコ♪


 なぜ急に宝花たちがエリック隊長たちを気に入り出したのか謎だ。ニールさんやバンさん、オーディ教授も各自宝花に話しかけては反応が返ってきてはしゃぎ出した。


 もう皆んな夢中で話してるし!!私はちょっくら他の植物たちでも見てこようっと!

















 

「なぁ、なんでお前ら宝花はここにいるんだ?普通はありえないだろ。例え偶然だとしてもここまでの数は異常だ。設備は完璧だし、まるでいつか必要とされる日がくると暗示しているようだ。そのいつかを待っているのか?」


サワサワ


 エリックの声に肯定する動きをする宝花たち。


「それは…本当なのですか?宝花を必要とする日がやってくるとは一体…」


 いつの間にかエリックの側にやって来ていたニール。


「間違いであって欲しいと願うのは俺だけか?その必要とするだろう出来事にティアが関わる…これは俺の思い違いだよな。」


 否定しない宝花たち。言葉に詰まる2人。


「ティアを守る為にならお前たち宝花は力を与える…だから必要となったときは使えって事か?」


ペコペコ






















 そんなやりとりをエリックたちがしているとは知らず、ティアは1人温室を見て歩いていたのだった。






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