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【三好政権】
しおりを挟む畿内(当時の日本の中枢)では今や室町幕府に成り代わり三好政権が実権を握っている。
室町幕府将軍 足利義輝はこの状況を打開する為に、大名同士の抗争の調停を頻繁にこなした… これは日本を仕切るのが幕府だと印象付けるためで他にも幕府の役職などを大名に授けるなどして三好政権によって衰弱した幕府権威の復活を目指した。
足利義輝のあからさまな動きは、三好政権に危機感を持たせ対立する事になる。
将軍 足利義輝の行動を危惧した三好長逸は三好政権の中枢である松永久秀 三好宗渭 岩成友通を集め将軍足利義輝討伐の話を切り出した。
「ここ最近の将軍の動きは明らかに三好政権への謀反…よって我ら三好家は将軍足利義輝を討伐する」
松永久秀以外は将軍足利義輝の討伐に賛同したが、松永久秀は三好長逸に反論する。
「討伐までしなくても訴状ですむはず…将軍を丸め込み幕府の権威を三好のために使って貰う…それが最善」
三好長逸はこの訴状の話に反論はせず三好宗渭に意見を求める。
「我ら四人で三好政権…意見をまとめる必要がある久秀殿が言う様に訴状を出すか…」
「三好政権は今や幕府より上の立場、逆らうなら将軍と言えど討伐だが… 訴状で将軍が我らに従うならそれに越したことはない…」
「俺もそれで良いと思うが… 久秀殿、訴状に将軍が従わない場合はどうする?」
岩成友通が松永久秀に問う。
「形は訴状だが三好の意見は命令と同じ…三好家に逆らうなら最後は力に物を言わすまで…」
松永久秀は足利義輝の討伐に反対の意志は無かった…ただ三好長逸にそのまま従うのに抵抗があっただけ… 三好長逸に主導権を取らせたく無い、その為に代案で訴状の話を出しただけだった…
結局は松永久秀も力でねじ伏せるつもりだ。
三好政権の首脳陣は三好長逸 松永久秀 三好宗渭 岩成友通の四人だが外様の松永久秀は三好家で外様の成り上がりと言うイメージが拭いきれない…
実力的には三好長逸と並ぶ三好家のトップだが何かとこの二人は張り合う間柄だ。
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