【完結】24十字架の傷がくれたもの

夜会

久しぶりに夫婦揃って夜会に出る。
「アリサ。今日も素敵だね。」
と奥様の機嫌良くしておく。
そこは単純だから。

「ありがとう。嬉しいわ。久しぶりに　夫婦で出かけるのね。」

「すまないね。最近、忙しかったから、今日は、夜会を楽しもう。」

今日の夜会に彼女も来るが絶対に、関係を悟られないように2人で約束した。
アリサに見つかるとめんどくさいことになる。
カリアサへの嫌がらせは酷い物だった。
それに使用人に対しても酷い。

「カルキニー。カリアサは来るのかしら？」

「今日の夜会は、筆頭公爵のアイザー様だから、みんなくるだろうな。
父上とは仲が良かったから、アンドレ達は来るとは思う。
父上も母上も来るんじゃないかな。」

「そう。」
機嫌がいい。
何かするつもりだろうか。
「アリサ。アイザー様に、挨拶をして、ダンスを踊ったら、友達と話をしたりしよう。楽しもうな。」

「はい。」

会場に着き、アリサをエスコートした。

奥のひな壇の方に、行くと、アイザー様と国王様が話していた。

今日国王様もみえるわけ？今日の夜会は、きちんとしないといけない。

「アリサ。国王様が見えてる夜会だ。いつも以上に気をつけてね。王妃様に目をつけられるとやばいよ。」

「そうなんですか。王妃様に挨拶行きましょう」

逆にやる気が出た？やばくない？
挨拶の順番もわかってない。


「待て、まずアイザー公爵夫妻に挨拶だ」



「アイザー公爵、今日はお招きありがとうございます。」

「久しぶりだな。カルキニー。当主になったそうだな。おめでとう」

「ありがとうございます。妻のアリサです。」

「アリサと申します。」



「ユウジンは元気か。まだまだ若いのに、家督を譲ったんだってな。頑張りなさい。」

「ありがとうございます」

「王妃様、アリサと申します。よろしくお願いします。」


「よろしくね。あなたのドレスは、素敵ね。若いからとてもピンクが似合うわよ。とても目立っているわ。」


「ありがとうございます。」

「また、後で、みなさんとお話をしましょう。」


その後他の貴族も挨拶した

「父上。母上」

「久しぶりだな。元気か？」

「元気そうね。良かったわ。」


「アルデンは？」

「今日は少し遅れてくるよ。」

「こんな時に遅れてくるんですか？カリアサと会うのを楽しみにしていたのに。」

「アリサ。カリアサとは、もう姉妹ではないからね。そこを注意してね。」

「血の繋がる姉妹ですわ。なのに、カリアサは、縁を切ったのよ、、、」


「そうそう。ご両親は？」

「来てると思います。」

そこへ両親がきた。

「カリアサ。」

「お久しぶりですわ。」　　



お元気でしたか？と挨拶をした。
服装をみると、よく似ていた。
やはり親子だった。

この歳になっても、可愛いものを着る。
娘のようにピンクは着れないけど、薄いむらさき。


「カリアサは？」

「まだのようですよ。お母様」
この親もまだカリアサを探すのか？

2人は、クスクス笑っていた。

ああ、、また虐めようとしてるのか。