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家を出る
しおりを挟む「ハヤト様がお迎えに参りました。」
「では、私はこれで、、、」
カーテンシーをして、挨拶を終わった。
もうこの家に戻ってくることはないし、
あまりいい思い出もない。
ハヤト様に駆け寄り、
「お待たせしました。」
「荷物はこれだけ?」
「はい。」
こんなに荷物が少ないなんて、、、
「必要なものは買おうか。」
「そうですね。」
「今日は、どちらへ、、、」
「宿屋に泊まり、明日の朝、北の領地に出発しようか。」
「夜な夜な走ってもらって構いませんよ。」
「いや。夜は危ないから、宿泊する。」
「はい。」
馬車でしばらく走っていると、宿屋についた。
とても綺麗な宿屋だった。
部屋に入ると、そこはとても高級な部屋だった。
こんな部屋二つも借りたら、贅沢しすぎ、、、。
「こんな素敵な部屋二つも借りたらもったいないですわ。わたしは、もっと、、」
「もう夫婦になるんだから一緒の部屋だよね?だから、一つだよ。」
「え?ハヤト様は、私を女と思ってくださるのですか?」
「よくわからないけど?婚約したんだよね?まだ、夫婦ではないから何もしないよ。」
「そうですよね。、私なんか醜いですし、クマのぬいぐるみだと思ってください。クマより抱き心地が悪いかもしれません。」
「、、、、、」
「すみません。」
「まだ、お互いを知らないのに何もするつもりはないよ。ただ、一緒の部屋には、いよう。慣れないといけない。夫婦になるんだから」
「ありがとうございます。私なんかのためにお気遣いありがとうございます。」
「サラリ。覚えておいて。君は綺麗なんだよ。メガネを外してごらん。」
「でも、、、」
「ここには、メガネをかけなさいという家族も馬鹿にする家族もいない。」
「見てごらん。」
鏡をもらった。
「ん?誰?この鏡、おかしいですよ。綺麗な人が映ってるの、、????」
「君だよ。」
「私じゃありませんよ。この鏡は、魔法がかかるのではありませんか?素敵な鏡ですね。」
「サラリだよ。魔法もないんだけど、、、」
サラリの心の闇は深いな。ゆっくり溶かしてあげよう。
私もそろそろ痩せよう。服に詰めていたものを全てとった。最後に口の中から、綿を出した。
「え?」
「これが俺の姿だよ。ごめんね。騙して。」
「うそ、、カッコいい。でも私は、前のが好きです。」
「え?」
普通は、そんなこと言わない。太ってる方がいい?ありえないけど、本当の姿は、こっちなんだけどだましたことになるかな、、、
「だって、お腹を触りたかっだもの、ぷよぷよしてそうでよかったもん。」
「そう?今の体ではダメ?」
「緊張します。」
緊張って、、、、慣れてもらわないと、流石にあの姿過ごしにくい、、、
「慣れてね。」
「、、、」
「慣れてね」
「はい。」俯きながら答えるなんて、、どれだけ初心なわけ?
絶対幸せにしたいな。
「結婚式はしたいと思う。」
「え?」
「教会で二人だけで、、、」
「私なんかとやめた方がいいわ。」
「初めに言ったよね?君の瞳が綺麗って」
「あれ仕方なく、、、」
「君はいつもそうなの?」
「?」
「まぁいいや。君の心の闇を溶かしてあげるよ。ゆっくりと、」
「どうゆう?」
「惚れさせるよ。夫婦だからね。逃げれないし、君が俺を欲しくなるように仕向ける。俺は今でもサラリを欲しいから。」
「ほしい?私の何を???」
「純粋すぎないか?なあ。子供はコウノトリが持ってきてくれる思ってる?」
「そうですね。コウノトリさんが来てくれるといいですね。」真っ赤になりながら答えた。
「一応しってるんだね。まぁ。遠慮しないから、、、とりあえず今日は疲れたから寝よう。隣で寝てね。」
ハヤトは、すぐにすやすやしていった、、、
「おやすみなさい。」
サラリも安心して眠った。もちろんハヤトは寝たふりをしていたからだと思うけど、
「やべえな。可愛すぎる。純粋だし、何も知らない、これで勉学は優秀だし、
あとは仕事をどこまでやるかだな。
これでテキパキ動いたらやばいな。俺の理想の女だわ。
こちらに寄ってきた、、、寝相が少し悪いようだ、、、
少しはだけて、谷間が見えた。
「マジか、、、スタイルもいいんだね。普段は隠してるからわかんないけど、、」
すやすや寝てる姿を見るとムカつくな。
こっちがどれだけ我慢しているか、、、、
惚れた弱みか、、、
悔しくて、
胸の谷間にキスマークをつけた。
翌朝。
サラリが起きた。
隣にハヤトがいた。温かった。
「おはよう」
「おはようございます。ごめんなさい。」
「?」
「わたし寝相が悪くて、、、」
「全然。あったかくて良かったよ。さぁ。朝ごはんを食べて出発だあ。」
馬車に乗り込み、また、、ゆっくりと動き出した。
その間に二人は、商会を立ち上げる計画を話していた。
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