【完結】14★愛する人と一緒に居たい令嬢は愛人のいる王太子に嫁ぐ。

華蓮

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カデン派クビ

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「王妃様も、あまり職務をされていません。王妃になってるではありませんか?」

「国王は、外交もほとんど行っていない。確かに王妃は、一緒にいる。それは、国王が望んでいるからだろ?

私は、外交を重視したい。
外交に行く時、カデンは連れて行くことができない。
失敗したら困るからな。
マナーも言語も安心できない。
せめてマナーぐらいきちんとしていたらよかったが、伯爵令嬢の教育もあまりしていない。

その点、シリアルは、全てが完璧と言っていいほど、外交は安心して連れて行ける。いや。私が助けてもらってるほどだ。

幼なじみとして、かわいそうだから、側妃にはした。
でも、深い関係ではない。」  

「ずっと仲良くしてましたよね?」

「わたしは、もっと公務をしたかった。国をより良くするために、でもカデンが、私にまとわりついてきた。」
ため息をついた。

「そんな。一緒に居ましたよね?」

「そんなに一緒にいたか?
俺もそれなりに職務をしていたと思うがな。
それに嘘泣きされるのも、めんどくさいからな。」

「え?」

「メイド長は、知らなかったのか?
カデンは、私が勉強をしてくれと言い出したのが嫌で、一度泣いたことがあるんだ。その時、私は、オロオロしてたら、味を占めたのか、いつも泣くようになったよ。涙を流さずにね。」

「嘘、、、」

そこへカデンとファインが、そっとはいってきた。いや連れられてきた。



「正妃を娶ることになり、私は、優秀と聞いていた。
シリアルに学びたいと思った。
語学は、私は苦手だったから、
でも、シリアルと話す機会がなかった。

急に決まった話だったし、公務をまずやってほしかったから、シリアルは戸惑っていて、私を避けているのだと思っていた。
違ったよな?全てカデンの策略だったんだな。」

「何もしていません。」

ここで、カデンが初めて反応したから、みんなが見たけど、
青ざめた。
カデン様が捕らえられていたから、、


「シリアルと何度も話をしたいから、空いた時間を作ろうとしたら、いつもカデンがやってきたし、贈り物に対してもシリアルから何も言われなかった。」


「、、、、」


「外交に行く前に、私に媚薬を盛った。
それは王太子に対してすべきことではないよな?
毒を盛ったのと一緒だそ?」


「そんな、、、シンスは、私を触ってくれなかったから、私は、毒を盛ったわけじゃないわ。」

「本当にお前を愛していると思ったのか?信頼関係ができていたか?」

「ドレスや宝石も買ってくれましたし、わたしの言うことは聞いてくれたわ。」

「さっきも言ったけど、泣かれるのがめんどくさかった。
宝石やドレスを与えれば、機嫌が良かったからラクだったよ。
職務は何度もやってほしいことを言ったし、勉学もしてほしいと言ったけどしなかったよな。
だから、俺は、諦めていた。
そこへシリアルがやってきた。
シリアルは、公務だけをするためにやってきたとは聞いていない。」

「「え?」」

「確かに国王に、公務をしてくれる妃が、来るから正妃として娶れという言葉あったが、公務をするだけとは、私は聞いていないし、私の妃となるのに、公務だけというのは、意味がわからない。
他の国では、愛する人に公務をさせたくないから側妃にした。と聞くが、私は、自分の妻と公務をしたい。
外交をするのが夢だったよ。
前国王と前王妃のように」

「「「そんな。」」」
カデン側のものは、ざわざわし、顔色が変わっていた。。
先ほどまでは、自分達が有利だと思っていたから余計に、、、


「シリアルへの嫌がらせは、カデンの指示だから、カデンの紹介のものは、全て解雇だ。」


「そんな、、、」

「ここから去れ。」

「待ってください。」




「カデンの関係者が多すぎる。半分もいるだろう?しかも役職がついているものも多い。全員クビだ。」

「「「「え?私たち路頭に迷う」」」」

「伯爵に雇ってもらうなりしたらどうだ?とにかく、即刻出ていってもらう!」
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