レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第三章 魔王の真実

第124話 アルカトル防衛戦10

S級冒険者3人をはじめとする主戦力メンバーは本陣に戻り、状況確認をし、現状に適した作戦を立て直すことにした。

総指揮を執るギルマスが会議を主導して進める。

「時間がないから、手短にいくぞ。
 【神の恩寵】を使えるリッチェルを中心にアッサールとグリゴリーチームは戦ってもらう。
 戦闘しながらMPを回復できるリッチェルの存在は貴重だ。
 その貴重な恩恵を、最大戦力であるSランクの2人のチームが受けられるようにする。
 ただ、今からアッサールのチームを編成する暇はない。
 アッサールとリッチェルはコンビで動いてくれ。」

「…わかった。」

異論のある者はおらず、ギルマスは続ける。

「ロックのパーティには重要な役目を頼みたい。」

「なんでしょう?」

「今回の戦い、大きな違和感がある。
 それはモンスターたちの動きがあまりに統率が取れ過ぎていることだ。
 モンスターだけでこんな戦術的な動きが取れるとは考えづらい。」

「魔族が指示を出してるんでしょうか?」

「そうとしか考えられない。
 今までは冒険者側が疲弊しきった最後にしか姿を見かけていない。
 最後に飛龍でやってくるが、目立たないように戦闘はせず、瀕死になった冒険者をただ連れ帰っていたんだ。
 遠く離れたところで、タイミングを測ったような指示を出せるとは思えん。
 どこか近くにいるはずだ。」

「では、僕らの役目は…。」

「ああ。
 その魔族を見つけて倒して欲しい。
 もしかすると、それでモンスターが引き上げる可能性もある。」

「わかりました。
 ではA級モンスターのスキルを奪いつつ、魔族を探します。」

「頼んだぞ。」



ギルマスは指揮のため本陣に残り、他のメンバーは再び戦場へと向かった。


【全能力50%UP】を得たアッサールは早速発動。

リッチェルが取り残されそうな勢いでモンスターの群れへ飛び込んでいった。


飛び込んだ先にはモンスターに対し明らかに劣勢な冒険者たちがいた。


「おおおお!!」

冒険者たちを取り囲むモンスターを一掃するアッサール。

「ア、アッサールさん!
 ありがとうございます!!
 あ、あの…」

「…【バーサーカー】は使っておらんから大丈夫だ。
 MPを回復して、体制を立て直せ。」

助けてもらった感謝とアッサールに対しての動揺があった冒険者の言いたいことを汲み取って伝えるアッサール。

冒険者たちに安堵の色が見える。

遅れてリッチェルもやってきた。

「張り切りすぎだよ、アッサール!
 みんな大丈夫かい?
 回復したら、一度本陣に戻ってギルマスの指示を聞いてくれ。」

回復する時間を稼ぐため、2人は冒険者たちを庇いながらモンスターを倒していく。

自分の意思で効率良く戦えるようになったのと、リッチェルのおかげで[武技]をふんだんに使えるようになったことで、アッサールの殲滅力が今まで以上にすごい。


少し離れてグリゴリーたちもモンスターを殲滅している。

リッチェルはどちらにも【神の恩寵】を受けられるように位置を調整した。

グリゴリーたちも戦いながらMPを回復できるため、殲滅スピードが上がっている。


このSランク3人のいる付近のモンスターがものすごい勢いで減っていくため、他の冒険者たちの負担も軽くなってきた。

押し込まれていた本陣付近も、徐々に押し返してきた。


一方ロックたちは分裂体3体を引き連れて、魔族を探していた。

A級モンスターのスキルを奪いながら、また、優先的に倒しながら進んでいく。

多くのA級モンスターは本陣付近に集まっていたようで、ある程度進むとほとんどがB級モンスターになってきた。

空を駆けるグリフォンもその多くがMPが切れたのか、降下してくることがなくなってきた。

ロックの【スキルスナッチ】により無効化されたグリフォンも何体かいるので、空の戦力はほぼなくなったと見ていいだろう。

その空を指差して、【気配察知】で魔族を探していたミラが言葉を発した。


「やっぱり、気配が1つ多い!
 誰かグリフォンに乗ってるよ!」

「グリフォンに乗ってたのか…。
 でも、あの高さにいるグリフォンに攻撃しても躱されてしまう。
 どうしたらいいかな…。」

「あ、グリフォンが1体離れていくわよ!」

「…離れていく気配は2体…。
 多分、あのグリフォンに魔族が乗ってる!」

「よし、行こう。」

ロックたちはグリフォンのあとを追った。
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