レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第三章 魔王の真実

第143話 道を阻むS級魔族

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「ォォォオオオオオ!!!」

再び【咆哮】スキルによる叫びが響き渡る。

「!!
 ……?
 あれ?
 今度はなんともない?」

ミラが周りを見渡すと、モンスターたちの動きが止まっている。


「僕だよ!」

【咆哮】スキルを奪ったロックによる叫びだった。

ロックとA級モンスターたちとのステータス差はかなり大きく、効果てきめんだったようで、なかなか動き出す様子がない。


その隙に城の内部へと入ることができた。

入り口を数体の分裂体で守り、A級モンスターを防ぎながら奥へと進む一行。


「…この先にすごい強い気配がある…。」

ミラの視線の先には、上の階へと続く階段が中央に位置する、大きな広間があった。

その大広間に足を踏み入れると、壁際に設置された豪華なソファに寝転ぶ1人の魔族が。

「…あいつよ。
 デルベルトと同じくらい強い気配を感じる。
 この城の中でヤバいのは、あいつとデルベルト、それとおそらくだけど魔王。
 S級の気配は他にもあるけど、この3人は別格だわ…。」

「…ふわぁ~。
 きたか~。」

やる気が感じられない様子で魔族が身を起こし、ソファから降りて近づいてくる。

「あんまりやる気はないんだけど、命令だからな~。」

その態度とは裏腹に、醸し出す雰囲気からかなりの強者であることを感じとるロックたち。

ロックは10体の分裂体を生み出した。

A級モンスターと戦っていた分裂体の何体かは倒され、残りはまだ戦っていたのだが、入り口を守る分裂体以外を一旦解除し、再び生み出した。

「ファルクさん、あの魔族は僕が引き受けます。
 先にイーザさんを助けに行ってください。」

「1人でか!?
 あいつはかなりやべえぞ!?」

「いくら強くてもこれだけの分裂体で攻めれば、なんとかなります。
 できるだけ早く合流しますから、イーザさんの元へ急いでください。」

「…わかった。
 絶対に死ぬなよ。」

「そちらも…、誰も死なないでくださいね。
 絶対に…。」

魔族は登り階段の目の前に陣取り、仁王立ちしている。

「悪いけど、1人も通さないよ~。
 命令なんでね。
 でもなんかスキル奪うらしいな。
 怖い怖い。」

「通らせてもらう!」

ロックの分裂体が一斉に魔族へ向かう。

「うおっ!
 これはヤバいな。」

魔族は四方八方から襲いかかる分裂体の攻撃を捌いていく。

「バフがかかってない分裂体で、バフかけてもらった俺より強いな。
 おかしくないか?」

そう言いながら、魔族は華麗な動きで対応し続け、全く攻撃が当たらない。

「【剣聖】【カウンター】【見切り】それから、何かわからないけどユニークスキル持ってる!
 攻撃が当たらないのはユニークスキルの能力かも!」

【スキルコピー】で魔族のスキル構成を確認したリッチェルの言葉に、戦闘しながら魔族が答える。

「残念ながら、ユニークスキルの能力じゃないぞ~!
 これは【見切り】のおかげだな!」

「【見切り】!?」

同じく【見切り】スキルを持つリッチェルが驚愕する。

自分が使う【見切り】とは別次元ともいえる差を感じたのだ。

「スキルも鍛錬すればどんどん強くなっていくんだ…、よっと!!」

魔族の一撃で分裂体の1体が消滅した。

「一撃!?」

HP13000を超えるロックの分裂体を一撃で倒すことは非常に難しい。

イーザをさらった魔族、デルベルトにも一撃でやられたが、彼は【全能力50%UP】を使った上で[武技]を使用していた。

【カウンター】だとしても、威力が高すぎる。

「[武技]の【カウンター】でギリか。
 化け物じみた強さだね~。」

「な!?
 タメが必要な[武技]でカウンターとったってのか?!」

熟練した槍使いであるファルクは、その難しいことをさらりとやってのける魔族に対して驚愕する。

このやりとりの間もロックは【スキルスナッチ】を発動しようとするが、魔族はその度に分裂体を壁として利用し、スキルを奪わせない。

ロック以外のメンバーが階段を通るすきも全く見せない。

「ロック!
 この魔族は危険よ!
 みんなで倒しましょう!」

「…ロック?」
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