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第二章 ダンジョン攻略編
第25話 借金 5374万3490ゴル
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ニクラスが地面から何かを拾った。
「”魔力の指輪” だーーー!!!」
拾ったのは影レオンからドロップしたアイテムだった。
かなり低確率だが、倒したモンスターはアイテムをドロップすることがある。
ニクラスにとって念願の初ドロップだ。
ニクラスは指輪を上に掲げる。
「あっ……。」
ダンジョンに入る前に脳裏に浮かんだ光景と、今視界に映る光景がピタッと一致した。
「やっぱり…、予知だったんだ。」
「これがニクラスの言っていたアイテム?」
「うん。
全く同じものがダンジョンに入る前に頭の中に浮かんだんだ。」
「すごいわね…。
そのアイテムはなに?」
「これは、”魔力の指輪” っていって、つけると魔力が75上がるんだ!」
「さ、さすが詳しいわね…。
って、すごいアイテムじゃない!
レアアイテムなんじゃない?!」
「そうだよ!
Cランクのアイテムだね!」
「よかったわね!」
「うん!!!
めっちゃ嬉しい!!!
嬉しすぎる~~~~!!!
やった~~~~!!!」
「ふふふ。」
はしゃぎ回るニクラスを見て、テレージアも嬉しくなった。
今の2人の生活は、ニクラスにとって幸せだと自信を持って言えるが、両親を失って辛い人生を歩んできたニクラスが、他の子供と比べて幸せかというと決してそうではない。
喜怒哀楽も見せてくれるが、どこか遠慮したような、自分を抑えているような印象があった。
そのニクラスがここまで感情を出して喜んでいる。
その姿が嬉しかったのだ。
「早速装備してみたら?」
「え!?
で、でも借金があるし…。
売れば70万ゴルくらいするよ?」
相場まで把握しているとはさすがである。
「ニクラスは売りたいの?
それとも自分で使いたい?」
「そ、それは…。
使い…たい……。」
ニクラスはコレクターではないので、実際に使える物でなければ売ることに躊躇いはない。
だが、使えるものは売らずに使いたいと思っている。
「じゃあ使ったほうがいいわ。
借金はもっと強くなっていっぱい稼げばすぐ返せるわよ。」
「…ありがとう…。
じゃあ、装備するね?」
「うん。」
ニクラスは “魔力の指輪” をはめた。
「…おお!
なんか魔力が増えたの感じるよ!」
「すごいわね…。
そんなレアなアイテムがEランクダンジョンで手に入るなんて…。
聞いたことないわ。」
「あのモンスター、テレージアさんがいなくなったら姿をあらわしたんだ。
もしかしたら、自分より弱い敵じゃないと出てこないんじゃないかな?」
その通りだった。
影レオンは自分のステータスの半分以下の敵しか襲わない。
もしくは、ダメージを負って動けなくなった敵。
出現する敵の半分しかステータスがないのにダンジョンにくる冒険者なんていない。
ニクラスのように自分のランクよりはるかに高いランクの装備を持っている冒険者も、ほとんどいない。
ニクラスがマジックバッグも一緒にもらっていなかったら、旋風刃や風衝の盾も他の冒険者にとっくに奪われていただろう。
倒せば高い確率でレアアイテムをドロップするモンスターなのだが、今まで見つけたという情報も、倒したという報告もなく、書物にも載っていなかったのだ。
「武器や防具の強さまでは感知できないってことね。
それと、ステータス以外の強さも。」
「ステータス以外の強さ?」
「ニクラスの剣の技術や心の強さは冒険者として一人前よ。
だから倒せたのよ。」
「最後はテレージアさんに頼っちゃったけどね。」
「ううん。
私が助けなくても、きっと倒せてたわ。
さ、家に帰りましょう?」
「うん!」
帰りの道中で、ニクラスのレベルが1つ上がった。
************
名前:ニクラス
Lv:15→16
HP:750→800
MP:75→80
体力:75→80
力:75→80
素早さ:75→80(+80)
器用さ:75→80
魔力:75→80(+75)
************
武器:旋風刃
防具:皮の鎧
風障の盾
装飾:魔力の指輪
「”魔力の指輪” だーーー!!!」
拾ったのは影レオンからドロップしたアイテムだった。
かなり低確率だが、倒したモンスターはアイテムをドロップすることがある。
ニクラスにとって念願の初ドロップだ。
ニクラスは指輪を上に掲げる。
「あっ……。」
ダンジョンに入る前に脳裏に浮かんだ光景と、今視界に映る光景がピタッと一致した。
「やっぱり…、予知だったんだ。」
「これがニクラスの言っていたアイテム?」
「うん。
全く同じものがダンジョンに入る前に頭の中に浮かんだんだ。」
「すごいわね…。
そのアイテムはなに?」
「これは、”魔力の指輪” っていって、つけると魔力が75上がるんだ!」
「さ、さすが詳しいわね…。
って、すごいアイテムじゃない!
レアアイテムなんじゃない?!」
「そうだよ!
Cランクのアイテムだね!」
「よかったわね!」
「うん!!!
めっちゃ嬉しい!!!
嬉しすぎる~~~~!!!
やった~~~~!!!」
「ふふふ。」
はしゃぎ回るニクラスを見て、テレージアも嬉しくなった。
今の2人の生活は、ニクラスにとって幸せだと自信を持って言えるが、両親を失って辛い人生を歩んできたニクラスが、他の子供と比べて幸せかというと決してそうではない。
喜怒哀楽も見せてくれるが、どこか遠慮したような、自分を抑えているような印象があった。
そのニクラスがここまで感情を出して喜んでいる。
その姿が嬉しかったのだ。
「早速装備してみたら?」
「え!?
で、でも借金があるし…。
売れば70万ゴルくらいするよ?」
相場まで把握しているとはさすがである。
「ニクラスは売りたいの?
それとも自分で使いたい?」
「そ、それは…。
使い…たい……。」
ニクラスはコレクターではないので、実際に使える物でなければ売ることに躊躇いはない。
だが、使えるものは売らずに使いたいと思っている。
「じゃあ使ったほうがいいわ。
借金はもっと強くなっていっぱい稼げばすぐ返せるわよ。」
「…ありがとう…。
じゃあ、装備するね?」
「うん。」
ニクラスは “魔力の指輪” をはめた。
「…おお!
なんか魔力が増えたの感じるよ!」
「すごいわね…。
そんなレアなアイテムがEランクダンジョンで手に入るなんて…。
聞いたことないわ。」
「あのモンスター、テレージアさんがいなくなったら姿をあらわしたんだ。
もしかしたら、自分より弱い敵じゃないと出てこないんじゃないかな?」
その通りだった。
影レオンは自分のステータスの半分以下の敵しか襲わない。
もしくは、ダメージを負って動けなくなった敵。
出現する敵の半分しかステータスがないのにダンジョンにくる冒険者なんていない。
ニクラスのように自分のランクよりはるかに高いランクの装備を持っている冒険者も、ほとんどいない。
ニクラスがマジックバッグも一緒にもらっていなかったら、旋風刃や風衝の盾も他の冒険者にとっくに奪われていただろう。
倒せば高い確率でレアアイテムをドロップするモンスターなのだが、今まで見つけたという情報も、倒したという報告もなく、書物にも載っていなかったのだ。
「武器や防具の強さまでは感知できないってことね。
それと、ステータス以外の強さも。」
「ステータス以外の強さ?」
「ニクラスの剣の技術や心の強さは冒険者として一人前よ。
だから倒せたのよ。」
「最後はテレージアさんに頼っちゃったけどね。」
「ううん。
私が助けなくても、きっと倒せてたわ。
さ、家に帰りましょう?」
「うん!」
帰りの道中で、ニクラスのレベルが1つ上がった。
************
名前:ニクラス
Lv:15→16
HP:750→800
MP:75→80
体力:75→80
力:75→80
素早さ:75→80(+80)
器用さ:75→80
魔力:75→80(+75)
************
武器:旋風刃
防具:皮の鎧
風障の盾
装飾:魔力の指輪
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