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第二章 ダンジョン攻略編
第26話 借金 5374万3490ゴル
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Eランクダンジョンから帰ってきた翌日。
ニクラスはテレージアにある相談をしていた。
「お願い!!」
「最近、お願い多くない?」
「これは絶対に必要なんだ…!」
「う~~ん。
でもねぇ……。」
ニクラスが頼み込んでいるのは、以前粗悪品をつかまされたアイテム、”シーカーズマップ”。
昨日ダンジョンに行った際に新しく発動した【予知者】の能力で、アイテムの入手を予知できた。
今までは夢でしか見れなかったのに、起きた状態でも発動したのだ。
これで入手する場所も特定できれば、ニクラスの生きがいとも言えるアイテム収集に計り知れない恩恵を与えることになる。
場所が分かれば、大幅に時間を短縮することができるはずだ。
「なんとかしてあげたいけど、そもそも市場に出回ることもほとんどないんでしょう?」
「うん…。
でも、ダメもとで、首都に見に連れて行って欲しいんだ…。」
「前の件があるから…、ねえ?」
前回の粗悪品は500万をドブに捨てる結果となった。
慎重になるのは仕方ないだろう。
それでも頼み込むニクラスに、テレージアは仕方なく首を縦に振った。
ただでさえ借金のあるニクラスがこのタイミングで頼むのには、別の理由もあった。
実は、今回のダンジョンで20万ゴルほど稼いでいたのだ。
今の返済額が月に約30万ゴル。
荒稼ぎだ。
そこまで稼げた理由は、マジックバッグにある。
倒したモンスターを買い取ってもらうには、当然だがダンジョンから運ぶ必要がある。
倒したモンスターをそのまま運びながら攻略はできないので、必要最低限の部位だけを解体して運ぶことになる。
それは角やキバ、皮などになるのだが、まず時間がかかる。
解体に時間がかかり、効率がものすごく落ちる。
かといって、モンスターを倒すたびにそのまま運ぶのはもっと効率が悪い。
倒してすぐにマジックバッグに収納できるのは非常に効率がいいのだ。
さらに、買取額も上がる。
肉を食用にできるモンスターは、肉があった方が当然高い。
食用にできなくても、薬剤師などに需要がある。
ゴーレムなどは武器の素材にもなる。
ゴブリンなど一部の人型モンスターは買い取ってもらえないが、ギルドでは増え過ぎた時などに討伐依頼が出て報奨金をもらうことはできる。
もっとも、テレージアとニクラスはモンスターをギルドで素材を売却していない。
なぜかというと…、まず受付嬢をはじめとした職員の態度がとにかく悪い!
ニクラスと同居していることが周知の事実となってから、テレージアまで非国民といわんばかりの対応を受けている。
ニクラスは申し訳なくなって家を出ることを提案したが、逆に怒られた。
「あんな無価値な人たちとの人間関係より、あなた1人の方が大事なのよ!」と。
そして、もう1つが重要なのだが、マジックバッグの存在が明らかになってしまうことだ。
ニクラスがマジックバッグを持っていることが知れ渡れば、ほぼ確実に奪おうとするものが現れる。
だが、マジックバッグなしで大量のモンスターを納品するのは難しい。
そこで、テレージアの知人である素材取扱業者を頼った。
その業者は良くも悪くも、もともと人間に興味がないようで、常に淡々と仕事をしてくれる。
テレージアの父親が懇意にしていて、信頼できる人なんだそうだ。
ただこういった業者はギルドと違って買取金額が変動するのと、ギルドでの実績にならないため利用する冒険者は少ない。
もともとその業者にとって買取はメインの事業ではなく、今回の量でも大漁すぎたため、ギルドの買取価格より1割ほど少なくなったようだ。
影レオンを解体場に出した時には、「…おい、なんだこの珍しいモンスターは。」と、わかりにくいけど興奮していた。
それから心なしか愛想がよくなった気がする。
買取金額も同じレベルのモンスターの5倍で買い取ってくれた。
また絶対珍しいモンスターを持っていこう、とニクラスは密かに心に決めた。
話が脱線したが、とにかくたくさん稼げることが分かったので、ニクラスもわがままを言いやすかったのだ。
ちなみに、テレージアが1人でダンジョンに行く時もマジックバッグを貸そうとしたのだが、「ニクラスの大事なものだから」と頑として受け取らなかった。
「しょうがないわね。
行くだけ行ってみましょうか。」
「やったーーーー!!!
ありがとう!!」
その前にもう少しお金が必要ということで、2人は前回と同じEランクダンジョンに潜った。
3回ともアイテムを手に入れる予知は発動せず、実際アイテムもドロップしなかった。
ニクラスのレベルが上がったので倒せる数は増えたが、相場がどんどん下がっていき、稼げた金額は50万ゴルだった。
とはいえ今のニクラスでは3階層はまだ厳しいということで、2階層まででこの金額である。
そして、ニクラスのレベルが17になった。
************
名前:ニクラス
Lv:16→17
HP:800→850
MP:80→85
体力:80→85
力:80→85
素早さ:80→85(+80)
器用さ:80→85
魔力:80→85(+75)
************
武器:旋風刃
防具:皮の鎧
風障の盾
装飾:魔力の指輪
頭金には心もとないが…ひとまずの軍資金を手に入れたテレージアとニクラスは “シーカーズマップ” を求めて、首都へ出発した。
ニクラスはテレージアにある相談をしていた。
「お願い!!」
「最近、お願い多くない?」
「これは絶対に必要なんだ…!」
「う~~ん。
でもねぇ……。」
ニクラスが頼み込んでいるのは、以前粗悪品をつかまされたアイテム、”シーカーズマップ”。
昨日ダンジョンに行った際に新しく発動した【予知者】の能力で、アイテムの入手を予知できた。
今までは夢でしか見れなかったのに、起きた状態でも発動したのだ。
これで入手する場所も特定できれば、ニクラスの生きがいとも言えるアイテム収集に計り知れない恩恵を与えることになる。
場所が分かれば、大幅に時間を短縮することができるはずだ。
「なんとかしてあげたいけど、そもそも市場に出回ることもほとんどないんでしょう?」
「うん…。
でも、ダメもとで、首都に見に連れて行って欲しいんだ…。」
「前の件があるから…、ねえ?」
前回の粗悪品は500万をドブに捨てる結果となった。
慎重になるのは仕方ないだろう。
それでも頼み込むニクラスに、テレージアは仕方なく首を縦に振った。
ただでさえ借金のあるニクラスがこのタイミングで頼むのには、別の理由もあった。
実は、今回のダンジョンで20万ゴルほど稼いでいたのだ。
今の返済額が月に約30万ゴル。
荒稼ぎだ。
そこまで稼げた理由は、マジックバッグにある。
倒したモンスターを買い取ってもらうには、当然だがダンジョンから運ぶ必要がある。
倒したモンスターをそのまま運びながら攻略はできないので、必要最低限の部位だけを解体して運ぶことになる。
それは角やキバ、皮などになるのだが、まず時間がかかる。
解体に時間がかかり、効率がものすごく落ちる。
かといって、モンスターを倒すたびにそのまま運ぶのはもっと効率が悪い。
倒してすぐにマジックバッグに収納できるのは非常に効率がいいのだ。
さらに、買取額も上がる。
肉を食用にできるモンスターは、肉があった方が当然高い。
食用にできなくても、薬剤師などに需要がある。
ゴーレムなどは武器の素材にもなる。
ゴブリンなど一部の人型モンスターは買い取ってもらえないが、ギルドでは増え過ぎた時などに討伐依頼が出て報奨金をもらうことはできる。
もっとも、テレージアとニクラスはモンスターをギルドで素材を売却していない。
なぜかというと…、まず受付嬢をはじめとした職員の態度がとにかく悪い!
ニクラスと同居していることが周知の事実となってから、テレージアまで非国民といわんばかりの対応を受けている。
ニクラスは申し訳なくなって家を出ることを提案したが、逆に怒られた。
「あんな無価値な人たちとの人間関係より、あなた1人の方が大事なのよ!」と。
そして、もう1つが重要なのだが、マジックバッグの存在が明らかになってしまうことだ。
ニクラスがマジックバッグを持っていることが知れ渡れば、ほぼ確実に奪おうとするものが現れる。
だが、マジックバッグなしで大量のモンスターを納品するのは難しい。
そこで、テレージアの知人である素材取扱業者を頼った。
その業者は良くも悪くも、もともと人間に興味がないようで、常に淡々と仕事をしてくれる。
テレージアの父親が懇意にしていて、信頼できる人なんだそうだ。
ただこういった業者はギルドと違って買取金額が変動するのと、ギルドでの実績にならないため利用する冒険者は少ない。
もともとその業者にとって買取はメインの事業ではなく、今回の量でも大漁すぎたため、ギルドの買取価格より1割ほど少なくなったようだ。
影レオンを解体場に出した時には、「…おい、なんだこの珍しいモンスターは。」と、わかりにくいけど興奮していた。
それから心なしか愛想がよくなった気がする。
買取金額も同じレベルのモンスターの5倍で買い取ってくれた。
また絶対珍しいモンスターを持っていこう、とニクラスは密かに心に決めた。
話が脱線したが、とにかくたくさん稼げることが分かったので、ニクラスもわがままを言いやすかったのだ。
ちなみに、テレージアが1人でダンジョンに行く時もマジックバッグを貸そうとしたのだが、「ニクラスの大事なものだから」と頑として受け取らなかった。
「しょうがないわね。
行くだけ行ってみましょうか。」
「やったーーーー!!!
ありがとう!!」
その前にもう少しお金が必要ということで、2人は前回と同じEランクダンジョンに潜った。
3回ともアイテムを手に入れる予知は発動せず、実際アイテムもドロップしなかった。
ニクラスのレベルが上がったので倒せる数は増えたが、相場がどんどん下がっていき、稼げた金額は50万ゴルだった。
とはいえ今のニクラスでは3階層はまだ厳しいということで、2階層まででこの金額である。
そして、ニクラスのレベルが17になった。
************
名前:ニクラス
Lv:16→17
HP:800→850
MP:80→85
体力:80→85
力:80→85
素早さ:80→85(+80)
器用さ:80→85
魔力:80→85(+75)
************
武器:旋風刃
防具:皮の鎧
風障の盾
装飾:魔力の指輪
頭金には心もとないが…ひとまずの軍資金を手に入れたテレージアとニクラスは “シーカーズマップ” を求めて、首都へ出発した。
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