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第二章 ダンジョン攻略編
第28話 借金 5374万3490ゴル
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「僕は【予知者】のニクラスです。」
「ニクラス!」
自分で素性を話すニクラス。
この人には自分で打ち明けた方がいいような気がしたのだ。
「おおーーーー!!
あの【よた野郎】か!
汚職貴族に詐欺師、すげえ組み合わせだな!!」
そう言って1人で爆笑するフリーダー。
テレージアの顔に怒りの色が見える。
自分のことはともかく、ニクラスの悪口は許せない。
「おっと、そんなに怒るなよ!
冗談だよ冗談!
…ハーゼンバイン家もそっちの坊主も冤罪だろ?」
「え!?」
事情も話していないのに、冤罪だと言い切るフリーダーに驚くニクラス。
「ちょっと考えればわかるこった。
信じ込んでるバカな奴らの頭の中が心配だぜ。」
「フリーダーさん…。」
「でも、汚職貴族と詐欺師がコンビ組んでる理由は考えてもわかんねえな?
あまりにも男に縁がねえから、嫌われ者のガキをペットにでもしたのか?」
「フリーダー。
言っていいことと悪いことがあるぞ…。」
(悪いことしか言ってない気がするけど…。)
悪口しか言わないが、初対面で初めて冤罪だと言ってくれたフリーダーにニクラスはもう悪い感情がなくなっていた。
口が悪いだけで、物事の本質を見極められる人なんだと。
「ガハハ!!
どうだ坊主?
この嬢ちゃんにおっぱいでも吸わせてもらってんのか!?」
(…やっぱり、ただの嫌な人かも……?)
「フリーダー、ここは道具屋だろう?
あんたの毒舌独演会はもう腹一杯だ。」
「まあそういうなよ!
こんな珍しい客が来たってのに、テンションあげるなってのが無理な注文だ!」
「ああ、その無理な注文をしに来たんだ。」
「あん?」
「ニクラス。」
続きを話すようニクラスを促すテレージア。
「うん。
あの、”シーカーズマップ” を探しているんですが、取り扱ってませんか?」
「”シーカーズマップ”…だと?」
「はい。
どうしても欲しいんです。」
「どのくらいのランクが欲しいんだ?」
「…Aランク、最高級品です。」
「……ハハッ。
いくらするか分かってんのか?」
「大体1200万ゴルくらいかと…。」
「…お前借金抱えてんだろ?
そんな大金どうやって調達するつもりだ?
…もしかして、嬢ちゃんにたかるつもりか?」
ふざけていたフリーダーの語気が強まる。
「貸してもらいますが、必ず返します。」
「嬢ちゃんにしろ、そんなに持ってるとは思えねえがな?」
「確かに今は持っていないが、この子ならその気になれば3ヶ月で稼げるぞ?」
「なに?」
「実際、4回のダンジョン攻略で70万ゴル稼いだ。」
「はっ。
そんな額Cランク冒険者でも厳しいぞ?
まさかBランク冒険者ってわけでもあるまい?」
「ランクはまだGだがな。
だが、本当の話だ。」
「…どうやったんだ?」
「それを教える義理はない。」
「ふんっ。
じゃあ俺もアイテムを売る義理はねえな。」
「は!?
いや、お前は道具屋だろう?
売るのが仕事だろうが!」
「客は選ぶスタイルなんだよ!
どうする坊主?
売る条件は、稼いでる方法を教えることだ。」
テレージアがニクラスに視線を合わせる。
ニクラスはニコッと笑って頷いた。
「その方法は、これです。」
ニクラスはマジックバッグを目の前に掲げた。
「バッグ……?
は?
まさか “マジックバッグ” か!?」
「はい!」
「嘘だろ…。
容量は…?」
「モンスター数十体分はありますね。」
「おいおい…。
Sランクのアイテムじゃねえか…。
まあそれがあれば稼げるか…。」
道具屋のフリーダーにとっても驚くほどレアなアイテムだったようだ。
「これで、”シーカーズマップ” を売ってもらえますか?」
「ああ…。
しょうがねえな。」
「やった!!!
ありがとうございます!!!」
「っていっても、物はねえけどな。」
「「は!?」」
「ニクラス!」
自分で素性を話すニクラス。
この人には自分で打ち明けた方がいいような気がしたのだ。
「おおーーーー!!
あの【よた野郎】か!
汚職貴族に詐欺師、すげえ組み合わせだな!!」
そう言って1人で爆笑するフリーダー。
テレージアの顔に怒りの色が見える。
自分のことはともかく、ニクラスの悪口は許せない。
「おっと、そんなに怒るなよ!
冗談だよ冗談!
…ハーゼンバイン家もそっちの坊主も冤罪だろ?」
「え!?」
事情も話していないのに、冤罪だと言い切るフリーダーに驚くニクラス。
「ちょっと考えればわかるこった。
信じ込んでるバカな奴らの頭の中が心配だぜ。」
「フリーダーさん…。」
「でも、汚職貴族と詐欺師がコンビ組んでる理由は考えてもわかんねえな?
あまりにも男に縁がねえから、嫌われ者のガキをペットにでもしたのか?」
「フリーダー。
言っていいことと悪いことがあるぞ…。」
(悪いことしか言ってない気がするけど…。)
悪口しか言わないが、初対面で初めて冤罪だと言ってくれたフリーダーにニクラスはもう悪い感情がなくなっていた。
口が悪いだけで、物事の本質を見極められる人なんだと。
「ガハハ!!
どうだ坊主?
この嬢ちゃんにおっぱいでも吸わせてもらってんのか!?」
(…やっぱり、ただの嫌な人かも……?)
「フリーダー、ここは道具屋だろう?
あんたの毒舌独演会はもう腹一杯だ。」
「まあそういうなよ!
こんな珍しい客が来たってのに、テンションあげるなってのが無理な注文だ!」
「ああ、その無理な注文をしに来たんだ。」
「あん?」
「ニクラス。」
続きを話すようニクラスを促すテレージア。
「うん。
あの、”シーカーズマップ” を探しているんですが、取り扱ってませんか?」
「”シーカーズマップ”…だと?」
「はい。
どうしても欲しいんです。」
「どのくらいのランクが欲しいんだ?」
「…Aランク、最高級品です。」
「……ハハッ。
いくらするか分かってんのか?」
「大体1200万ゴルくらいかと…。」
「…お前借金抱えてんだろ?
そんな大金どうやって調達するつもりだ?
…もしかして、嬢ちゃんにたかるつもりか?」
ふざけていたフリーダーの語気が強まる。
「貸してもらいますが、必ず返します。」
「嬢ちゃんにしろ、そんなに持ってるとは思えねえがな?」
「確かに今は持っていないが、この子ならその気になれば3ヶ月で稼げるぞ?」
「なに?」
「実際、4回のダンジョン攻略で70万ゴル稼いだ。」
「はっ。
そんな額Cランク冒険者でも厳しいぞ?
まさかBランク冒険者ってわけでもあるまい?」
「ランクはまだGだがな。
だが、本当の話だ。」
「…どうやったんだ?」
「それを教える義理はない。」
「ふんっ。
じゃあ俺もアイテムを売る義理はねえな。」
「は!?
いや、お前は道具屋だろう?
売るのが仕事だろうが!」
「客は選ぶスタイルなんだよ!
どうする坊主?
売る条件は、稼いでる方法を教えることだ。」
テレージアがニクラスに視線を合わせる。
ニクラスはニコッと笑って頷いた。
「その方法は、これです。」
ニクラスはマジックバッグを目の前に掲げた。
「バッグ……?
は?
まさか “マジックバッグ” か!?」
「はい!」
「嘘だろ…。
容量は…?」
「モンスター数十体分はありますね。」
「おいおい…。
Sランクのアイテムじゃねえか…。
まあそれがあれば稼げるか…。」
道具屋のフリーダーにとっても驚くほどレアなアイテムだったようだ。
「これで、”シーカーズマップ” を売ってもらえますか?」
「ああ…。
しょうがねえな。」
「やった!!!
ありがとうございます!!!」
「っていっても、物はねえけどな。」
「「は!?」」
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