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第一章
人民の生存権②
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ニスティック共和国はいま国土を文字どおり焦土と化した戦争からの復活をかけ経済復興に賭けようとしていた。
しかし急激な経済成長は経済格差をもたらした。
そんな折りに、憲法(正確にはニスティック国家基本法)にある生存権をめぐり国家を相手取った訴訟が起こった。通称アサガオ訴訟。
生活困窮者のための生活保護制度における支給額や生活補償があまりにも貧弱すぎたのだ。
アサガオ氏はこれについて国を訴え最高裁まで争い、三年をかけて生活保護を十分な内容にするという確約をとりつけた。
「そのアサガオ訴訟で貧弱だった生活保護も充実したんじゃないか」
ダマがそう訊くとカゼの社会党のナインティ議員は首を横にふった。
「生活保護の仕組みとして、生活補償をその時代の基準に合わせた十分なな内容にするという方向性は示された。しかし、水際で生活保護申請が止められてしまう実情がある」
「役人がめんどくさがっているのか」
「そうとも言える。生活保護は救貧政策だ。社会にそういうものが必要だと言う意識が役人にさえ欠如している」
役人が窓口で生活保護申請の却下してしまう事態が続出し、生活保護の捕捉率(生活保護を受けられる要件を満たした人が実際に受けている率)はきわめてひくい。
役人のなかにさえ「生活保護はズルだ」と言う誤解が広がっている。
政権与党であるホノオ党の議員は「爆発的な経済成長を達成して生活保護の必要性自体をなくす」とさえ豪語している。
社会主義者から修正資本主義者へ転向したナインティ議員はこれについて疑義を呈する。
「バカ言わないでくださいよ。生活保護制度が必要なくなるくらいの経済成長?専門家に試算させたらGDPで世界一のコメリカの七倍の経済成長が必要と言っていましたよ。そんな非現実的な話あるわけないじゃないですか!」
しかし急激な経済成長は経済格差をもたらした。
そんな折りに、憲法(正確にはニスティック国家基本法)にある生存権をめぐり国家を相手取った訴訟が起こった。通称アサガオ訴訟。
生活困窮者のための生活保護制度における支給額や生活補償があまりにも貧弱すぎたのだ。
アサガオ氏はこれについて国を訴え最高裁まで争い、三年をかけて生活保護を十分な内容にするという確約をとりつけた。
「そのアサガオ訴訟で貧弱だった生活保護も充実したんじゃないか」
ダマがそう訊くとカゼの社会党のナインティ議員は首を横にふった。
「生活保護の仕組みとして、生活補償をその時代の基準に合わせた十分なな内容にするという方向性は示された。しかし、水際で生活保護申請が止められてしまう実情がある」
「役人がめんどくさがっているのか」
「そうとも言える。生活保護は救貧政策だ。社会にそういうものが必要だと言う意識が役人にさえ欠如している」
役人が窓口で生活保護申請の却下してしまう事態が続出し、生活保護の捕捉率(生活保護を受けられる要件を満たした人が実際に受けている率)はきわめてひくい。
役人のなかにさえ「生活保護はズルだ」と言う誤解が広がっている。
政権与党であるホノオ党の議員は「爆発的な経済成長を達成して生活保護の必要性自体をなくす」とさえ豪語している。
社会主義者から修正資本主義者へ転向したナインティ議員はこれについて疑義を呈する。
「バカ言わないでくださいよ。生活保護制度が必要なくなるくらいの経済成長?専門家に試算させたらGDPで世界一のコメリカの七倍の経済成長が必要と言っていましたよ。そんな非現実的な話あるわけないじゃないですか!」
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