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1◆人間の捨て子
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海の底から僕はたまに陸に行く。
僕はタコのタコの助、立派な白い八本の足をもつ大人のタコだ。
足だけじゃなくて全身真っ白なタコなんだよ。
ちょっと特殊な生まれの僕は、陸でもそこそこ活動できるすごいタコなんだ。
でもずっと海からは離れられないから、あくまでそこそこだけどね。
ある日、僕はいつものように陸に向かった。
そこで僕は、人間の残酷な行動を見てしまった。
「貴方なんか生まなければ良かった!」
女の怒鳴り声が気になり、僕は様子を見に行ったんだ。そしたら……。
「お母さん……」
「黙れ!疫病神!」
バシン!
「痛っ!」
人間の小さな男の子が、母親だろう人間の女の人に叩かれた。
母親はあまりにも思いっきり叩いたようで、男の子は倒れてしまいそのまま海に落ちてしまったんだ。
ああ!大変!?
男の子は母親に助けを求めるけれど、母親は男の子を助けようとはしない。
「お母さん!!」
「そのまま死んでしまえ!!」
「お母さーーんっ!お母さーーんっ!助けてーーーっ!」
ぶくぶくぶくぶく。
沈む男の子を睨みつけ、母親は走り去っていく。
あぁ、なんてことを……。
あれは捨て子というやつだろうか?
だって子供を海に捨てたのだから、たぶん捨て子というやつだ。
僕は沈みゆく男の子の下に行き、男の子を立派な足で何とか掴んでから陸に引っ張りあげる。
生きて……死んじゃダメだからね!
陸にあがった後、男の子は少し水を飲んでいるようだったから吐き出させて、ぐったりしていたから回復魔法を使った。
僕、魔法得意だからね。
叩かれた頬の腫れも綺麗に治ったよ。
「ん……」
「起きた?」
「……」
「起きてなかったか」
まだ目を覚まさない男の子。
たぶん6歳ぐらいかな?
僕は、男の子が可哀想で仕方なかった。
どうしてこんな可愛い子を叩いたり捨てたりできるのか理解に苦しむ。
だけど、この子は一人では生きられない。
よし、ここは男の子を助けた僕が責任を持って育てよう!!
僕は特殊なタコだから、頑張ればできなくはないことだ。
ということで、僕は人間の捨て子を育てることになったのだった。
僕はタコのタコの助、立派な白い八本の足をもつ大人のタコだ。
足だけじゃなくて全身真っ白なタコなんだよ。
ちょっと特殊な生まれの僕は、陸でもそこそこ活動できるすごいタコなんだ。
でもずっと海からは離れられないから、あくまでそこそこだけどね。
ある日、僕はいつものように陸に向かった。
そこで僕は、人間の残酷な行動を見てしまった。
「貴方なんか生まなければ良かった!」
女の怒鳴り声が気になり、僕は様子を見に行ったんだ。そしたら……。
「お母さん……」
「黙れ!疫病神!」
バシン!
「痛っ!」
人間の小さな男の子が、母親だろう人間の女の人に叩かれた。
母親はあまりにも思いっきり叩いたようで、男の子は倒れてしまいそのまま海に落ちてしまったんだ。
ああ!大変!?
男の子は母親に助けを求めるけれど、母親は男の子を助けようとはしない。
「お母さん!!」
「そのまま死んでしまえ!!」
「お母さーーんっ!お母さーーんっ!助けてーーーっ!」
ぶくぶくぶくぶく。
沈む男の子を睨みつけ、母親は走り去っていく。
あぁ、なんてことを……。
あれは捨て子というやつだろうか?
だって子供を海に捨てたのだから、たぶん捨て子というやつだ。
僕は沈みゆく男の子の下に行き、男の子を立派な足で何とか掴んでから陸に引っ張りあげる。
生きて……死んじゃダメだからね!
陸にあがった後、男の子は少し水を飲んでいるようだったから吐き出させて、ぐったりしていたから回復魔法を使った。
僕、魔法得意だからね。
叩かれた頬の腫れも綺麗に治ったよ。
「ん……」
「起きた?」
「……」
「起きてなかったか」
まだ目を覚まさない男の子。
たぶん6歳ぐらいかな?
僕は、男の子が可哀想で仕方なかった。
どうしてこんな可愛い子を叩いたり捨てたりできるのか理解に苦しむ。
だけど、この子は一人では生きられない。
よし、ここは男の子を助けた僕が責任を持って育てよう!!
僕は特殊なタコだから、頑張ればできなくはないことだ。
ということで、僕は人間の捨て子を育てることになったのだった。
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