転生者の人魚王子となんか情けない神と不幸体質の騎士団長

ミクリ21 (新)

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8◆カムイ視点

バルザックは、あれから熱心に俺を口説いた。

「カムイ、愛している!」

「やめろよ照れるだろ」

ある時は、落とし穴に落ちながら愛を叫び。

「愛しているーーーっ!」

「バルザック!?大丈夫か!」

ある時は、いきなり現れたワイバーンの群れと戦いながら愛を叫び。

「カムイだけを!愛している!んだーーーっ!」

「戦いに集中してくれ!?」

熱いハートで語られる愛は俺の心にも愛を灯し、俺もバルザックを好きになった。

ちょいちょいとラヴィニアの悲鳴が聞こえたが、気にしない気にしない。

『ああぁっ!私のカムイが!モブに穢されるーーーっ!!』

お前のじゃねぇよ!!

ローキックをかましてやりたい気持ちになりつつ、俺はバルザックに夢中になっていく。

今俺が両思いになっているんだから、もう物語的にハッピーエンドでいいんじゃないかと俺は思うんだ。

というわけで、ヒロインは幸せになりました。

めでたしめでたし!



………ということにはやっぱりいかないんだなって、すぐに気づかされたよ。

バルザックが王子の寄越した兵達に捕まって、連行されたからだ。

そして王子からは宣戦布告されたよ。

バルザックを返して欲しければ乗り込んでこいと!

これ幸いとラヴィニアが、バルザックなんかやめて王子にアタックするべし的なこというけど、俺はバルザックが好きだから嫌だね。

王子が何故俺に宣戦布告してきたのかわからないけれど、喧嘩を売られたからには買うだけだ。

そして、俺は必ず囚われのバルザックを救い出す!!

………これ、ヒロイン逆転してないか?

まぁ、別にいいけどさ。
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