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番外編◆監禁系メリー君
3◆メリー君による栗栖のための生首狩り
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俺はなんとか逃げられないか考えるけれど、扉には外側から施錠されていて出られない。
ちなみに、部屋の中のもう一つの扉は風呂場とトイレだった。
俺は逃げられないからと拘束されてはいないので、メリー君のその油断があるうちに逃げないとな。
だが、どうしたものか……。
そう悩んでいたある日。
「え……?」
なんということでしょう……メリー君が、施錠を忘れたのである。
すごくチャンスだと思うけれど、逃げて大丈夫だろうか?
ちょっと悩んでいたけど、俺は逃げることに決めて走り出した。
階段を上ると扉があって、俺は扉を開け放つ。
ガチャンッ!!
「っ!?」
「ふふっ」
………だが、どうやら俺は試されていたらしいとそこで知った。
扉は、鍵はしてなかったのに、向こう側でドアチェーンで繋がれていて開かなかったのだ。
驚く俺をニコニコとみつめるメリー君。
「酷いなぁ……逃げようとしたんだね?信じてたから試したのに……僕を愛してるから逃げようとなんてしないと思っていたのに……どうして僕から逃げようとしたのかな?ねぇ、どうして?どうしてどうしてどうして?あぁ、もしかして、帰れる場所があるから逃げようとするのかな?だったら……帰れる場所なんて消してあげる。栗栖君の居場所は僕のところなんだから、それ以外はいらないよね」
メリー君のハイライトの消えてる瞳が、暗く暗く俺に微笑む。
そして、俺は身体が金縛りになって意識を失うのであった。
俺は、気づいたらまたあの部屋のベッドの上だった。
さっきまでと違うのは、鎖で手足を拘束されているということ……。
何気に拘束のレベルが前は縄だったのに、今回は鎖にグレードアップしてやがる。
またエッチなことされるのかな……。
お仕置きプレイとか言われて泣かされるかもと内心震えながらメリー君を待っていたが、メリー君はなかなかこなかった。
しばらくして、メリー君は黒いビニールのゴミ袋を複数担いで現れた。
「おまたせ♡栗栖君にいいものみせてあげるね!」
メリー君はわざわざ俺を床がみえるように座らせる。
でも拘束は解いてくれないから手足はそのままだ。
そしてゴミ袋を逆さまにして中身を床に雑に出した。
ゴロゴロドサドサ!
「ひっ!?おえぇっ!!」
「僕、栗栖君のために頑張って生首狩ってきたよ♡」
そこには、人間の、生首が山のように……。
「もう栗栖君の帰れる場所はなくなったから、もう僕から逃げないよね?ねぇ、栗栖君♡」
「あ…あ…あ………っ」
家族、友人、仲の良い知り合い、俺に関わる人々の……生首。
メリー君は、俺の帰れる場所をなくすために皆を殺したのだ。
「ど…どうして、首を……」
「ん?証拠品として一番わかりやすい部位だからだよ」
まったく悪びれないメリー君に、やはり彼は悪霊なのだと理解する。
「………もう、逃げないから……だから、皆の首を皆の身体のある下に戻してほしい。もう…二度とこの部屋を出ないから……愛してる、メリー君。だから、お願いします」
失ってしまった命は蘇らないけれど、せめて俺はそう願う。
「ふふ、じゃあこれもういらないから交番にでもポイしてくるね。そしたら勝手に身体のあるところに警察が届けてくれるよ」
メリー君は、生首を袋に入れて部屋を出ていった。
ちなみに、部屋の中のもう一つの扉は風呂場とトイレだった。
俺は逃げられないからと拘束されてはいないので、メリー君のその油断があるうちに逃げないとな。
だが、どうしたものか……。
そう悩んでいたある日。
「え……?」
なんということでしょう……メリー君が、施錠を忘れたのである。
すごくチャンスだと思うけれど、逃げて大丈夫だろうか?
ちょっと悩んでいたけど、俺は逃げることに決めて走り出した。
階段を上ると扉があって、俺は扉を開け放つ。
ガチャンッ!!
「っ!?」
「ふふっ」
………だが、どうやら俺は試されていたらしいとそこで知った。
扉は、鍵はしてなかったのに、向こう側でドアチェーンで繋がれていて開かなかったのだ。
驚く俺をニコニコとみつめるメリー君。
「酷いなぁ……逃げようとしたんだね?信じてたから試したのに……僕を愛してるから逃げようとなんてしないと思っていたのに……どうして僕から逃げようとしたのかな?ねぇ、どうして?どうしてどうしてどうして?あぁ、もしかして、帰れる場所があるから逃げようとするのかな?だったら……帰れる場所なんて消してあげる。栗栖君の居場所は僕のところなんだから、それ以外はいらないよね」
メリー君のハイライトの消えてる瞳が、暗く暗く俺に微笑む。
そして、俺は身体が金縛りになって意識を失うのであった。
俺は、気づいたらまたあの部屋のベッドの上だった。
さっきまでと違うのは、鎖で手足を拘束されているということ……。
何気に拘束のレベルが前は縄だったのに、今回は鎖にグレードアップしてやがる。
またエッチなことされるのかな……。
お仕置きプレイとか言われて泣かされるかもと内心震えながらメリー君を待っていたが、メリー君はなかなかこなかった。
しばらくして、メリー君は黒いビニールのゴミ袋を複数担いで現れた。
「おまたせ♡栗栖君にいいものみせてあげるね!」
メリー君はわざわざ俺を床がみえるように座らせる。
でも拘束は解いてくれないから手足はそのままだ。
そしてゴミ袋を逆さまにして中身を床に雑に出した。
ゴロゴロドサドサ!
「ひっ!?おえぇっ!!」
「僕、栗栖君のために頑張って生首狩ってきたよ♡」
そこには、人間の、生首が山のように……。
「もう栗栖君の帰れる場所はなくなったから、もう僕から逃げないよね?ねぇ、栗栖君♡」
「あ…あ…あ………っ」
家族、友人、仲の良い知り合い、俺に関わる人々の……生首。
メリー君は、俺の帰れる場所をなくすために皆を殺したのだ。
「ど…どうして、首を……」
「ん?証拠品として一番わかりやすい部位だからだよ」
まったく悪びれないメリー君に、やはり彼は悪霊なのだと理解する。
「………もう、逃げないから……だから、皆の首を皆の身体のある下に戻してほしい。もう…二度とこの部屋を出ないから……愛してる、メリー君。だから、お願いします」
失ってしまった命は蘇らないけれど、せめて俺はそう願う。
「ふふ、じゃあこれもういらないから交番にでもポイしてくるね。そしたら勝手に身体のあるところに警察が届けてくれるよ」
メリー君は、生首を袋に入れて部屋を出ていった。
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