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吸血鬼モッコリーノ!

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吸血鬼モッコリーノは、血に飢えていた。

モッコリーノは血が足りないとモッコリしてしまう体質なので、今はモッコリしている。

何がと問われたら、ナニがとしか答えられないが……とにかくモッコリーノはモッコリしているのだ。

「血が…血がほしい……。できたら男で、童貞の血がいい……。更に、かっこよかったらいいな……。笑顔が爽やかで、優しい……そんな素敵な人の血がほしい……」

飢えているわりには注文が多いモッコリーノ。

飢えているから夢を抱いてしまうのか、単に理想が高いだけなのか……モッコリーノはとにかく血がほしかった。

だって、吸血鬼なんだもの。



そんな時、モッコリーノの住んでいる洋館に人が来た。

お化け屋敷ぐらいボロボロの洋館に隠れ住むモッコリーノは、久しぶりの血に喜んで侵入者を迎え撃つ。

……ちなみにモッコリーノは、この洋館に無断で住んでいるのでモッコリーノも不法侵入者だったりする。

「ここに不法侵入して勝手に住んでいる吸血鬼モッコリーノを退治しに来たエヴァンだ!出てこい!」

なんと、エヴァンはモッコリーノの討伐を依頼されていた。

しかも、この洋館の本来の持ち主からである。

モッコリーノは命のピンチだ!

「ひゃああぁっ!美味しそうな童貞の匂いがする~!♡」

「童貞で悪かったな!?」

モッコリーノは、命のピンチより美味しそうな童貞の匂いに夢中で歓声をあげた。

エヴァンは童貞を気にしているのにピンポイントでその話題に触れられ、恥ずかしくて堪らない。

そんなエヴァンに、涎を垂らしたモッコリーノが迫る!!

そんなモッコリーノに、エヴァンはあることに気づいた。

「股間が異常にモッコリしている!?お前、いったい何に興奮しているんだ!変態!」

「僕のモッコリはそういう体質だよ!」

「まさか……名は体を表してしまったのか?モッコリーノだからモッコリする体質になってしまったのか……。なるほど……」

「……そんな目でみないで?憐れむみたいな目でみないで!?」

モッコリーノは、精神的ダメージを受けてしまったのだった……。



エヴァンは、なんかモッコリーノって可愛いなと思ったから恋人にしようと捕獲してしまう。

討伐が目的だったが、洋館からモッコリーノがいなくなれば生きていてもいいはずと思ったのだ。

もちろん、モッコリーノを拉致監禁したことは依頼主には言っていない。

討伐したら灰になったので川に捨てたと言っている。



モッコリーノは、エヴァンの童貞の血は飲ませてもらえたが……二度目からはエヴァンは童貞の血ではなくなってしまった。

なぜなら、エヴァンがモッコリーノを美味しく頂いたから非童貞になってしまったからである。

だが、モッコリーノは飢えなくて良くなったので幸せだ。



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