欠片の軌跡⑥〜背徳の旅路

ねぎ(塩ダレ)

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第九章「海神編」

意地悪な前戯 ☆

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あ…、とウィルが小さい吐息を漏らせた。
ベッドに押し倒し、そのまま両手を恋人繋にする。
何も言わず少しの間、熱に潤んだその顔を見下ろした。

「サーク……。」

「こんな顔、他の人には見せないでね?」

「見せないよ……。わかってるだろ?俺はお前に会うまで、ずっと竿役だと思われてたんだぞ??」

「今は思われてないから心配。」

「そうしたのはお前だ、サーク……。」

「半分はね。でも半分はウィルが凄く綺麗になったせいだよ……。前から美形だったけど、最近、凄く綺麗になった。イヴァンじゃないけど、本当、綺麗なお姉さんって感じが滲み出てて皆それに気づいてる。」

「それも全部、サークのせいだ。」

「それもなの??」

「当然だろ?俺はお前に愛されてる…。俺の本当の心のままに、お前に愛されてる……。自分を隠さなくて良くなった……。そしてそのままの俺をお前が愛してくれるんだ…サーク……。」

「だから綺麗になったの??」

「……もう、お喋りはやめろよっ!あんまり焦らすなら俺から襲うからな?!」

ウィルはそう言うと俺の体に足を絡めて、ぐいっと反転させた。
そのまま熱烈なキスをお見舞いしてくれた。

「あ……んん……。」

「ウィル……色っぽい……。」

ウィルは俺に夢中で口付けながら、体を俺に擦り付ける。
可愛いしこの上なく艶かしい。
俺はウィルを抱きしめながら舌を絡め、もう一度反転させた。

「騎乗位はまた今度ね。今日は俺も余裕ないから。」

「嘘…さっきから余裕カマしてばっかり……こっちは切羽詰まってるのに……っ!!」

「本当だ。パンパンだね?」

「……っ!!バカッ!!」

俺はニヤッと笑うと包み込んだウィルの張り詰めた股間をサワサワと撫でた。
妖艶な吐息を漏らせてウィルが身をよじる。
可愛い。
世界一可愛い。

「あっ!サーク……っ!焦らさないでくれっ!!」

ウィルが発情した顔で自分から腰を揺らし、手に押し付けてくる。
俺はわざとそのまま撫でながら、いやらしい口づけをする。

「あ……あぁ…ん……ん…んん…っ!!やぁ…っ!早く……っ!!」

ぬめるように口の中を犯されながら、肝心なところはソフトに触れられるだけで、ウィルは欲情を持て余して涙目になって悶ている。
可愛い、もっとドロドロにしたい。
はしたなく喘がせて、意識を飛ばすような快楽に貶めたい。
求める刺激をもらえなくて、ウィルは目と口から体液を溢れさせて懇願した。

「サークぅ……っ!も、もう…お願い……っ!!」

いやらしく濡れてきたウィルを満足気に眺め、俺は自分の中の欲求がジリジリ焼け焦げていくのを感じた。
それが酷く気持ちがいい。
俺の快楽は脳で感じるものだから、ウィルをこうやって快楽に貶めるのを見るとゾクゾクしてしまう。
意地悪をしている自覚はあるのだが、抑えが効かない。
俺は欲望のまま、ニヤリと笑った。

「ウィルは俺の奥さんなのに、ちんこから精液出したいの?」

「今それは関係ないだろっ?!」

「あるよ。もう竿役じゃないなら、今後はちんこから精液出さなくていいよね?」

「~~~っ!!」

グイッといきなりウィルの張り詰めた竿を服の上から押さえ込んだ。
ビクッとウィルは大きく震え、ギュッと俺の服を掴む。
顔は羞恥と欲情で真っ赤だ。
服の上からでもわかる。
もうビクンビクンと脈打っている。
濡れ滾った熱い欲望を放ちたくて仕方ないのだ。

「ウィルは俺の雌なんだから、そうだよね??」

「……あ……あぁっ!!」

グッと根本を押さえ込んだまま、耳元で囁いた。
耳の中に舌を這わせ、耳たぶを甘噛みする。
体を小刻みに震わせて困惑しながらも必死で堪えているのが可愛い。

「どうなの?ウィル?ウィルは雌なんだよね?お尻の穴をグチョグチョに犯されて、何度も何度もイカされるのか好きなんだよね??」

「あぁっ!!」

俺の言葉にウィルはそうされた事を想像したのか、ビクッと体を跳ね上げた。
可愛い、本当に可愛い。
これだけペニスを張り詰めさせて、無理矢理押さえ込まれて、その状態でアナルをぐちゃぐちゃに掻き回されて何度もイカされる事を想像している。
そして自分の中の雄としての快楽と雌としての快楽に混乱しているのだ。
体はすでに限界でペニスから精を吐き出したくて仕方がないのに、それをしたら自分の中の本来の欲望である体の奥で疼いている果てしない快感が満たされないのではないかと、想像することで燻り始めたアナルの疼きに身を捩っている。

「あ……あ……っ!」

「どっちがいい?ウィル??ちんこから精液ぶちまけたい??それともお尻の中をグチョグチョに掻き回されて、やめてって言ってもやめてもらえないで、何度も何度も激しくメスイキさせられたい??」

「ああああぁぁっ!!」

ビクンッとウィルが体を跳ね上げ、仰け反った。
多分、甘イキしてるんだと思う。
押さえつけているペニスも、精は放ってないがビクンビクンしている。

なんて綺麗なんだろう?
欲情に溺れているウィルは?

そんなウィルを見つめ、頭の中が激しくゾワゾワした。
以前は頭痛として感じていた快楽が解き放たれ、今はそれを快楽だと認識できるようになった。
ウィルの淫らな乱れた姿を見ると、腹の底に衝動が起こるのと同時に脳内に快楽が走る。
衝動が強すぎると快楽を自覚しにくいが、衝動が押さえられているうちは自覚できるようになった。
まぁ、衝動に突き動かされてウィルを滅茶苦茶にしている時も快楽は激しく起こっているんだけど。
俺の場合、その脳内快楽と性的衝動のバランスが複雑で、それがどういうバランスなのかわからないが2つの感覚がどちらもあるポイントに達すると脳イキに達するらしい。
初めてそうなった後、色々調べたり、何度もウィルと性交を重ねて何となくわかってきた事だ。

だがそんな事は今はどうでもいい。
目の前には自分の中の男性的快楽と女性的快楽に混乱したまま、体だけが激しく昂って開放を待ち望みながら頭が追いつかずに打ち震えている悩ましいウィルがいる。
精を放ちたいのに体の奥の疼きがそれを遮る。
そんな事をしていれば、どちらも無限に高まってしまうだけなのに。
それをさせているのは俺なんだけどさ。
なんて従順でいやらしい体なんだろう?
早くこの服を脱がせて、肌のきめ一つ一つに宿る羞恥と快楽を確かめたい。

「ウィル?これから脱がすけど、イッたら駄目だよ?」

にっこり笑って、意地悪な事を言う。
我ながら鬼畜極めてるなと頭のどこかで冷静にそんな事を思う。
でもずくんと疼く腹の底の衝動が抑えられない。
もっとウィルを淫らにぐちゃぐちゃに貶めたくて仕方がないのだ。
追い詰めて追い詰めて、そこで快楽を開放して我を忘れて乱れる様を見たいのだ。
そこで何度も何度もイカせて快楽に泣き叫ばせたい。
俺も大概に狂ってる。

ウィルは高まりすぎた性欲にむせび泣きながら、素直に頷いた。
両腕で顔を覆い、グッと奥歯を噛み締めている。
俺は押さえつけていた手を離した。
ビクンッと激しくウィルが震える。
それでも堪えたのだから凄いとしか言いようがない。
ニヤッと意地の悪い笑みが漏れる。
ウィルがこうも従順だから、俺の欲望はとどまるところを知らない。

ベルトを外しズボンを脱がせる。
下着は我慢汁でグチョグチョに濡れていて、履いていても気持ち悪いだけだろうなと思い丁寧に脱がせた。
力が入って強張った足に触れて持ち上げるたびに、ビクンビクンとウィルの体が震えている。
窮屈そうに収まっていたウィルの竿は、血管を浮き彫りにして男らしくいきり立っていた。

「凄いね、ウィル?まさに男らしい勃起ちんこだよ?」

「……言うな……。」

「ちょっと突いたら、ドピュッと出ちゃいそうだね?」

「…言わないで……くれ……っ!!」

息が掛かるほど顔を寄せ、俺は言った。
ガクガク震えながらウィルは堪えている。
本当、後ちょっとの刺激でウィルは精を放ってしまうだろう。
俺はわざと濡れに濡れてむき出しの亀頭にふっと息を吹きかけた。

「ああああぁぁっ!!」

その瞬間、奇声と共にドロリと先走りがぱっくり開いた尿道から溢れた。
あまりにいやらしい光景だった。
ぞくんと腹の底の衝動が抑えきれないほど俺を突き動かす。
脳内にゾゾゾっと快楽が押し寄せた。

「……ごめん、もう無理。」

俺はそう言うと、自分の中のズボンと下着を下ろした。
ペニスバンドとかしている余裕はなかった。
そのままウィルの下半身を抱き上げると、先走りでグチョグチョに濡れていたウィルの穴に指を絡め、相変わらず無反応な自分の股間をウィルの雄に押し当てた。

「やっ?!待ってっ!!イッちゃうっ!!」

「イケよ。」

「ヤダヤダっ!!雄でイッちゃうっ!!」

俺の雌だろと言われてずっと堪えていたのに、いきなりそこを刺激され、ウィルは混乱して暴れた。
でも俺ももう余裕なんてないから、そのまま指で穴をほじくり回しながら、勃っていない自分のペニスを押し当てて激しく腰を擦り付けた。

「やっ!ああああぁぁっ!!ヤダヤダっ!オスイキしたくないっ!精液出ちゃうっ!!ああああぁぁっ!!サークっ!ああああぁぁっ!!」

「イケよ、ウィル。ウィルは俺の雌だけど、男でもあるんだから、いやらしく精液ぶちまけろよ。」

「あっあっああぁっ!!出るっ!!精液出ちゃうっ!!」

「ほら!出せって!」

「ああああぁぁっ!!イクっ!!ちんこから精液出ちゃううぅぅ~っ!!」

訳がわからなくなりながら、ウィルが泣き叫んで精を放った。
相当我慢していたのだろう。
もう本当ぐちゃぐちゃで、激しく痙攣しながら噴水みたいに精液を撒き散らした。
雄としての快楽に負けた虚無感と恍惚とした快楽の脱力感の中で、ウィルは半分正気を飛ばして微睡んでいた。
そんなウィルに俺は休みを与えずに口づけ激しく口腔を犯す。

「ん…っ……んあぁ……っ!!」

「ウィル…ウィル……愛してる……凄く綺麗だ……雄のウィルも愛してるよ……。」

「あっ!……バカッ…意地悪なサークは嫌いだ……っ!大嫌いだ……っ!!」

ウィルはそう言ったが、俺の体に腕を絡ませキスに応えてくれる。
絡み合いながら、まだ身につけている服をお互い脱がし合う。
互いに糸一つまとわない姿になって、改めて肌を触れ合わせて抱き締めあった。
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