欠片の軌跡⑥〜背徳の旅路

ねぎ(塩ダレ)

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第九章「海神編」

世の中の問題の99%は筋肉で解決できる…らしい

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ピアを貸してくれとアレックに頼んだが、ピアは俺のだから貸さないと断られる。
いや今回の計画、ピアはかなり重要なんだってば!!

「この計画が終わるまでで良いから、な??」

「ヤダ。ダメ。」

「計画にピアの力が必要なんだよ~っ!!」

義父さんから正式にピアを譲り受けたアレックは、完全にピアを自分の獲物……所有物として離そうとしなかった。

「だいたい!ピアの力が必要ってどういう事だ?!ピアに何をさせるんだよ?!」

「させるっていうか~。」

俺は困ってしまった。
これってどこまで話していい事なんだろう??
少なくとも、王宮では話すつもりはない。

「……わかった。事情は家で話すから、アレックごとうちに来てくれ……。」

「今日か??」

「いや、今日は家で皆に事情を説明するから、明日かな??」

「ふ~ん??まぁ、話だけは聞いてやるよ。」

アレックは偉そうにそう言うと、ヘーゼル医務官長と今後の話をしながら、殿下の部屋に行ってしまった。

なんかどっと疲れた。
でもまだやる事はいくらでもある。

とりあえず、ウィルとガスパーに連絡しないと。
それにしても腹減ったな、なんて考えていた。

「サークさん!!」

「お~、イヴァン。なんか日に焼けたな??」

「初心者クエストしてきたんで!!」

「そっか、どうだったよ??」

「とりあえず飯行きませんか??休憩がてら話しますよ!!」

「俺も今、飯行こうかなと思ってた。でもその前にちょっと寄り道していいか?」

俺はそう言うと簡単な手紙をニ通書いた。
そしてそれを持って通信所に向かう。

「連絡、ガスパーにですか??」

「そ。なんか警護部隊の仕事だけじゃなく、色々雑用ばっか頼んじゃって申し訳ないよなぁ。能力あんのに、俺の下で雑務ばっかやらせちゃって……。」

「いいんじゃないですか??本人の望みですから。」

「望みって……そんな訳ないだろ。」

「それ、いつまで押し通すんです??もう気付いてるんでしょ??」

「何の事だ??」

あくまでしらを切る俺に、イヴァンはハイハイと適当に返してきた。
ぬぬぬ……。
俺だってわかってるよ、いずれ答えを出さないといけないのなんか。
でも今、それどころじゃないだろうが!!

通信所につき、俺は手紙を一つ渡した。

「第三別宮警護部隊本部にお願いします。」

「はい。受け付けました。こちらにサインをお願いします。」

職員に手紙を渡すと、たくさんある投函口の中から第三別宮警護部隊本部の場所を見つけて、そこにポンッと入れる。

どうなっているかというと小さなゲートなのだ。
あそこに入れて魔力を流すと、第三別宮警護部隊本部の受取口に転送される。
王宮や別宮なんかの王族及び国政関係の施設とは、仕事なんかの急ぎの連絡はこうやってとる。

民間でも王宮都市内だと通信所が各所にあり、出した通信所から目的の場所に近い通信所に送って、各家庭なりに届けてくれるサービスがある。

普通の手紙なんかより値段は張るが、急いでいる時は本当に助かるシステムだ。
手紙サイズのゲートだから、トート遺跡のゲートなんかと違って維持する魔力も少なくて済むし。

「何の連絡です??」

「あ、俺の家の見取り図が欲しいって言われたからさ。持ってたらすぐに送ってくれって。後、フライハイトにも行かなきゃなんないから、ガスパーがついてこれる日を確認したんだよ。」

「何でガスパーがフライハイトについていくんです??」

「さっき話してた外部委託の件、ガスパーにも軽く絡んでもらってんだよ。今、殿下の件で身動きできない事が多いから。」

「領地と宮廷魔術師の仕事まで頼んでるんですか??」

「……申し訳ないと思ってる……。」

「まぁ、後見人でもありますからね。でもそれなら早めに答えを出して欲しいですね。今の形だと、なあなあで利用しているって感じですよ、サークさん。」

「……だよな……。」

わかっては、いる。
でも、俺の立場的にガスパーを受けとめきれない。

爵位も俺の方が断然低い。
それどころかアイツは由緒正しい古参貴族で、代々宰相を出してる家系で、俺は東の国からの移民で平民の出だ。
俺達が納得していても、周りはそうはいかないだろう。

「……気にするなんて、らしくないですね。」

「何も言ってねぇ。」

本当、イヴァンは勘が良い。
それが今日はなんかムカついた。













食堂につくと俺はぐったりしてしまい、何でもいいからとイヴァンに頼み、テーブルについた。
持っていた手紙を開けて急いで書き足す。

『ウィルが頑張ってるから本当は書かないつもりだったんだけど、ちょっとだけ弱音に負けたから書くだけ書かせて?
ウィルに会いたいよ。ギュッとハグしたい。
愛してるよ。修行、頑張って。でも無理しないでね。』

そしてそれを細く丸める。
指を切って血を出すと、鳩を作ってその足に手紙を結んだ。

「窓はあっちですよ?」

顔を上げると、てんこ盛りのトレーを持ったイヴァンが苦笑している。
俺もそれを見て苦笑した。

「お前……どんだけ食う気??」

「僕じゃないです。サークさんに食わすんですよ。」

「冗談だよな??」

「本気ですけど??」

ニヤッと笑われ、どこまで冗談なのかわからず引きつった笑いを浮かべる。
でもとにかくウィルに手紙を出さないと。
俺は立ち上がって鳩を掴んだ。

窓の方に歩いていると、皆が「何で鳩?!」と言う顔で見てきた。
まぁ食堂で出すべきじゃなかったよな、鳩。
俺はちょっと恥ずかしくなりながら窓から鳩を放った。

「はい、おしぼり。」

「ありがとう。」

席に戻ると、イヴァンが濡れタオルを渡してくれた。
血の魔術の鳩だから別に汚れてはいないんだけど、周りが気になるだろうから俺は手を拭いた。

「……って!おい!!」

「何です??早く食べて下さいよ??」

何故か俺の前には大盛りのカルボナーラと山盛りポテトサラダ、フライドポテトも特大だし、串焼き肉も2本ある。
おまけに飲み物は500mlの牛乳パックだ。

「お前なぁ~!!」

「何でもいいって言ったじゃないですか??」

そう言ってイヴァンは何故か、サンドイッチをかじっている。
側のテーブルの女性たちがそれを見ておかしそうに吹き出した。

そりゃな?!
ガタイの大きさから言っても、どう考えても逆だもんな?!この配分!!

キッと睨みつけると、耐えられなくなったのかイヴァンは大笑いした。

「あはは!そんな顔しないで下さいよ!!冗談ですって!!」

そう言ってイヴァンは俺の前に置いていたトレーを中央に置いた。
そして取り皿を渡してきた。
どうやらシェアする形のつもりで持ってきたらしい。

「シェアするんなら、少なくないか??」

「ああ、今、ピザ焼いてもらってます。」

「なるほどね。」

俺がカルボナーラを取りながら聞くと、イヴァンはそう答えた。
串焼き肉を一本取り、齧りついてる。

「なんかワイルドだな??」

「アニキ達に、肉は豪快に食わないと筋肉にならないぞって言われたんで。」

モリモリっと肉を頬ぼるのを見ながら、俺は固まった。
イヴァンの口から、聞いてはいけない言葉が出てきた気がする……。

「……何だって??」

「ですから、アニキ達ですって。」

アカン……俺は白昼夢を見ているようだ。

そう、これは夢に違いない。
イヴァンは品のいい好青年だ。
趣味は筋トレと自己鍛錬だが、貴族の御子息だ。

ちょっと日に焼けてモリモリ肉を食ってるが、これぐらいは警護部隊でもありえる事じゃないか!!

「いや~!!アニキ達、いい筋肉ばかりでした~!!」

「イヴァ~ン!!帰ってこい!!今ならまだ間に合う!!」

うわぁぁぁぁっ!!
イヴァンが思わぬ方向に走り出してしまった!!

俺はどうしたらいい?!
どうしたらいいんだ?!

「帰ってこいって!今、ここにいるじゃないですか!!」

日に焼けた顔で爽やかに笑うイヴァン。
落ち着け、俺!!
まだ何があったかは聞いていないじゃないか!!

「……え?!何があったの??お前……??」

俺は恐る恐るそう聞いてみた。
その途端、聞いてくれます?!と嬉々としてイヴァンは喋りだした。
俺はパスタを口に突っ込みながら、止まらないイヴァンの話を聞いていた。

簡単に纏めるとこんな感じだ。

休みを利用してギルド兼酒場に行ってクエストをしようとしたら、そこにいたゴツい冒険者たちに絡まれたらしい。(本人は声をかけてもらったと言っていた。)
身なりのいい貴族のお坊ちゃんがそんな所に一人で来たら、そりゃ絡まれるってもんだ。

イヴァン曰く冒険者の心得を教えてくれたと言っているが、どう聞いても小奇麗なお坊ちゃんに冒険なんて向かねぇ、とっとと帰りやがれ的な内容だ。
これをイヴァンはにこにこ聞いていたらしい。

それで「ヘラヘラしてんなよ?!冒険ってのはな?!こう傷だらけになる事が勲章なんだよ!!」と言って、一人がババンと脱いで体中の傷を見せたらしい。
綺麗な顔に傷をつけたくなけりゃさっさと帰んなみたいな事を言われた様なのだが、イヴァン、ここで禁断のセリフを言ってしまった。

「うおぉぉぉ!!ナイスバルク!!」

その瞬間、ムキムキたちの心に火がついた。
はじめに脱いだヤツが気を良くしてポージングするのに、イヴァンは待ってましたとばかりに掛け声をかける。
そこからはもう、筋肉祭りだったらしい……。

「いや~、サークさんにボティービルの掛け声、教えてもらっておいて良かったですよ~。」

「…………さいですか……。」

そんな感じでイヴァンはゴツゴツの冒険者たちに気に入られ、昼間だというのに酒を進められガンガンに飲まされたのに北欧の血がそれを寛容に受け流したものだから、完全に仲間として受け入れられたようだ。

「皆さんいい人達で、初期クエストに付き合ってくれたし、今度の休みは預かりって事でクエストに同行させてもらえる事になったんですよ~。」

後から来たピザをかじりながら、イヴァンは楽しそうに話している。

あ、うん。
コイツの性格なら放っといても受け入れてもらえると思っていたけど、そういう感じで受け入れてもらえるとは思わなかったわ……。

俺はピザを飲み込み、牛乳を飲んだ。
ちなみに500mlの牛乳は冗談抜きで俺一人分だった。
何で牛乳って聞いたら、筋肉をつけるには骨も大事ですからね!とか爽やかに言い放ちやがった。

ヤバい……。
イヴァンのキャラが崩壊してる……。

「僕もアニキ達みたいな立派な筋肉を目指します!!」

「やめてくれ!!お前の顔であのレベルのゴツさになったら!俺!付き合い方考えるぞ?!」

「何でですか?!オススメのプロテインとか教えてもらったんですよ~!!サークさんももっと鍛えましょう!!」

「嫌だ!!俺は別にムキムキになりたい訳じゃない!!」

「え~?!だってモンク型魔術師じゃないですか?!鍛えないと駄目です!!」

「モンクはムキムキ筋肉が大事なんじゃない!!速度とか柔軟性とか全体的なバランスが大事なんだよ!!筋肉があればいい訳じゃねぇ!!」

一体、俺達は何の話をしているんだ??
頭、痛くなってきた。

でもま、ここの所なんか真面目に考えないといけない事ばかりだったから、こうして頭空っぽな話をするのも楽しかった。
ちょっと、イヴァンの今後が心配になってはきたけどな……。

「これでサークさんとも行けますね、冒険。」

「……そうだな?今回の事が終わったら、数日休み取って、クエスト行くか??」

「はい!!約束ですよ?!」

イヴァンの口からまた約束が出てきた。
こうやってたまに幼い少年みたいな事を言い出すから、俺はなんか笑ってしまった。













飯を食ってからライオネル殿下の寝室に行くと、俺の家での殿下の受け入れ体制を整えるメンバーとガスパーが話し合っていた。

「ガスパー?!わざわざ来てくれたのか?!」

「おう。忙しい中、来てやったぜ?感謝しろ。」

「ありがとうございます~、ガスパー様~。」

「うわっ、キモッ!!」

自分で感謝しろと言った癖に、素で気持ち悪がられた。
酷すぎる。

見取り図だけだと細かい所がわからないだろうからと駆けつけてくれたのだそうだ。
ちょうどライルが時短出勤の日だったらしく、警護部隊の事務仕事は任せて来たらしい。

「アイツ、仕事しながら延々と副隊長と娘の話ししてやがってよ。文句も言いたかったが手はちゃんと動いてやがるから止めようがなくて、一日これを聞いてないといけねぇのかとウンザリしてたからちょうど良かったわ。」

「相変わらず器用だな……ライルは……。」

その様子が想像できて、俺は笑ってしまった。
でもちょっと聞きたかったな~。
ライルの惚気話。

「最近あんましライルとは話せてないからなぁ~。妙に入れ違いが多くて。」

「会ったって毎回、同じような話しかしねぇぞ、今のアイツは。」

「ずっと聞くのは嫌だが、たまには聞きたい。」

そしてあの幸せいっぱいで、歩く時はスキップみたいでブンブン尻尾を振っているわんこを眺めたい。
そんな俺をガスパーは怪訝そうな呆れた目で見ていた。

「サーク、裏庭はどうなってる?」

唐突に抑揚のない声がかかる。
顔を上げると、ギルが外回りの見取り図を睨んでいる。
早速、俺の家での警護体制を組み始めた様だ。
俺はギルの方に移動して一緒に見取り図を眺めた。

「裏庭はまだ何も弄ってねぇよ。強いて言えば、この辺が洗濯室の外に当たるから、物干しとかあるよ。」

「この外階段はどこに繋がってるんだ?」

「ニ階に直接出入りできる様になってるよ。バルコニーと繋がってて、入り口はニ階のサブダイニングにある。でも、ニ階のサブダイニングは今ノルが研究部屋として使ってるから出入りは難しいと思うぞ??」

「そうか。だが中に入れるなら一応、警備に入れた方が良いな……。」

「あ~、それはちょっとどうかな~??」

「何故だ?警備体制としては侵入経路は全て押さえるのが鉄則だろう。」

「ノルが使ってるっていうのが大きくてさ……ノル、かなりの人見知りと言うか対人恐怖症だから、そこに知らない人間にうろちょろされると作業に集中できないと思うんだよ。」

「うむ……だがしかし……。」

「だから警備的には階段部分までにしてくれ。こっちで対策をとる。」

「魔術か?」

「それもあるけど、ノル本人にも言っておくよ。」

「??」

「ノルはさ、自分の家にメチャクチャ凄い警備システム作ってるんだよ。誰にも侵入されないように。だから臨時的とはいえ、話せばなんかしとくと思うからさ。」

「凄いな……それは……。」

そんな話をしていると、パスカルさんと話していたガスパーが手招きしてくる。
そっちに移動すると、内部見取り図を指指される。

「サーク、殿下はサロンに入ってもらうんだよな??」

「そのつもりと言うかそこしかないだろ??俺の家でライオネル殿下に入って頂ける場所なんて。」

「まぁな。」

「殿下のベッドをご用意したいのですが、中にお作りしても構いませんか?」

「もちろんですよ。でも終わったら持って帰って下さい。置いておく場所がないんで、すみません。」

「承知しました。」

「なら、ベッドをこの辺に置いて……。」

「こちらのウッドデッキの方から、運び込んで組み立てる事は可能ですか?」

「可能です。……おい、サーク、ソファーセットは外に出していいよな?!」

「そうだな。ちょっと狭いけど、玄関フロアに設置すっか。」

「だな。あのテーブルはこのテーブルみたいに使うとして……。休憩個室は狭いが仮眠室として使えばいいし……。」

なんか部屋の事はガスパーに任せておけば大丈夫そうだ。
そう思っていたら、グリンとガスパーが振り向いた。

「あのよ?」

「なんだよ??」

「ガキ共はどこで寝てんだ??ニ階か??」

「いや、一階。ここの大きめの数人部屋が今、子供部屋になってて、二人はそこを使ってる。」

「……一階か……しばらくニ階に部屋を用意してやれよ。」

「あ~。そうだな……知らない人達がうろうろするからなぁ……。」

リアナとあんなに仲が悪いのに、そういう所まで気にかけてくれるんだなぁと思うとちょっと嬉しかった。

「危ねぇし、しばらくどっかで預ってもらえたらいいんだけどよ……そういう訳にはいかねぇんだろ??」

「うん。ありがとな、ガスパー。」

「別に……。」

不貞腐れたようにそっぽを向かれる。
そんなキツイようで優しいガスパーを見ながら、コイツは絶対、宰相にはなれないなぁなんて事を思っていた。
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