根暗な俺のラブコメが普通に終わるはずがない。

あけち

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第1章 始まる恋 編

2話 いつもの日常

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―理科の授業中―
歩「ねぇ、ちゃんと教科書みなよ(笑)」
隆之「いや、いいよ」
歩「ほら」 教科書を近くに見せてくる。よくわからないがすごく恥ずかしい気持ちになった。
それは、女性の身体の絵が描いてあった。

要するに、授業内容は人の身体の話だった。

歩「なに恥ずかしがってんの?(笑)」
隆之「勘弁してくだせぇ」
歩「ほんとたかゆき可愛いな(笑)」
からかわれるのがすごく嫌だったけど、こんなのがいつまでも続けと心の中で思っていた。
ほんとに自分で思っていながら矛盾している。

しかし、それは無情にも終わりを告げた。席替えで遠い席になったのである。

もうその時には、俺はクラスの誰とでもしゃべれるようになっていた。

だから、隣の女子とも喋るし、昼食の時もみんなでワイワイ喋った。

もっとも、掃除時間の時は同じ場所なのでちょくちょく話していたが、どこかで満たされない日々が続いた。

学校にいる時に歩が視界に映ると目で追ってしまっている自分がいた。

―体育の時間―
今日は、みんなが嫌いな長距離がある。

しかも、2.6キロ走ることになり、順位が決められるマラソン大会であった。

コースは、学校のグラウンドを一周走り、学校の外の通学路を走り、最終的にグラウンドに戻り、また1周走るという内容であった。

俺の地区は田舎で人通りが少ないので安全に走れるため外まで出るのだ。(コースの指導員はいます)

そして、体操着に着替えグラウンドに集合した。すごく緊張していた。

先生「いまからマラソンを始めるので女子は集まってください」
男子①「走るの最初の方がいいよな」
男子②「いや、後の方がいいわ」
女子が全員スタート地点白線の後ろに集まっていた。
男子は女子の誰かを応援していた。

俺は、どうしようと思っている間に
先生「では、よーいドン」
俺は、日向歩を目で追っていた。

歩は、走るのは早い方で最初から先頭集団にいた。

男③「いやー、あゆみ、はぇぇなぁー」
そして、すぐにグラウンドから姿は消えていった。

女子が終わったら、次は俺かと言うより、応援できなかったことが悔しかった。



そして、先頭集団が戻ってきて、歩は5位という結果になった。男子と女子それぞれで50人ほどいるので大健闘といえる。
歩「つかれたあぁぁー」 すぐに「すごいな」と言いたかったけど、男子がすぐに集まり話せなかった。

女子が全員帰ってきたので、スタート地点である白線に向かおうとした。

その時


歩「私、5位だったから、5位以上目指しなよ(笑)」
隆之「いやーどうだろ、てかいけないと思ってるやろ(笑)」
歩「思ってないよ 応援してる がんばれ!」
隆之「おぅ」

力が沸き上がった、心地よい緊張感と幸せな気分が同時に押し寄せてきた。

そして、
先生「では、よーいドン」
俺は走り出した。最初から飛ばすのではなく平均して同じペースで走ることにしていた。その時
歩「たかゆき がんばれー」

声が聞こえた、俺は泣きそうになった。




俺は、応援することも称賛もしなかったのに歩は応援してくれるそのことに。





ただ、俺は必至で走った。





通学路を走り終わり、グラウンドに入る直前は、目の前に8人いた。

このままでは9位になってしまう。





もう、俺は限界に近かった。


グラウンドに入り、女子と先生が見える。




人前で必死になるのはどこか恥ずかしいという気持ちが俺にはあり、このペースを保とうと思った。






そんな気持ちが吹き飛ぶほどの応援があった。



?「隆之ー! 負けんなーー!」









俺は、考えとか気持ちとかを押しのけて必死で走った。






走り抜けた。






結果として、7位に終わった。



悔しかった。

こんな気持ちが生まれたのはいつぶりなのだろうか?もしかして初めてなのか?そう思った。

走り終わってから少しして、歩がこっちに向かって歩いてきた。

歩「あと、もう少しだったね でも、すごかったよ 最後の追い上げ」

隆之「ぁぁあ、でも、無理やった ごめん、最後応援してくれたのに...」
歩「ん?何のこと?」
隆之「いや、最後グラウンド入ったすぐに応援してくれなかった?」
歩「してないけど..」
隆之「まじか...気のせいか..」 顔が真っ赤になった。
歩「冗談私だよ(笑) 可愛いなもぅ」
隆之「んだよ」 俺は歩の反対を向いた。顔は笑っていたと思う。
歩「今回は私の勝ちだね(笑)」
隆之「今回「は」ね 次何か勝負する時は負けん 笑」
歩「笑」
隆之「笑」
色々な思いが詰まったマラソン大会は終わった。


俺は、またしても歩と横の席になっていた。俺は、運がいいのだと思った。

歩は、勉強がとてもできるのでいろいろと分からないことを質問して教えてもらうことが多かった。

―算数の時間―
隆之「まじで分からん 先生解き方教えてないのに俺たちに考えさせるとか鬼やろ」
歩「さっき教えてもらったのの応用だから考えてっ、てことでしょ」
隆之「そうか でも分からん」
歩「考えてないでしょ(笑)」
隆之「でも、みんな分からんやろ」
歩「私は、分かったよ」
隆之「ホントに? じゃあ、先生に答え見せに行きなよ」
歩「いや、たかゆきに教えてから行く」
隆之「なんでだよ」
歩「...なんとなく……」

そして、必死に教えてくれた。

こんな感じで分からない問題を易しく教えてくれるおかげか、テストの点数はみるみる上がっていった。

感謝しかない。

―席替え― 
そして、一ヶ月が経過し、席替えがまたやってきた。今回の席替えは特殊であった。
先生「今回の席替えは、全教科の簡単な問題を出題して回答が早い人から、前に来て好きな席の場所を黒板に記入して決めていくといったことにする」
男子「絶対前の席になるじゃんかよ さいあく」
女子「勉強しないからじゃん」
そんな会話がクラスの中で多く出た。なんだかんだで、いつもと違った趣向の席替えで楽しみに思っていた。しかし、
歩「楽しみやね」
隆之「そうだな でも、前の席にならんか不安」
歩「大丈夫 少しサポートしてあげるから(笑)」
隆之「先生お願いします」
歩「たかゆき変わったね 初めて会った時とは別人(笑)」
隆之「別人かもよ」
歩「なにそれ(笑)」
本当は、すごく感謝したかった。

伝えたかった。そんな情けない自分に全然変わってないなと思った。

先生「では、始めるから静かに」
簡単な問題ではあったが俺の頭の回転が遅すぎて賢いクラスの生徒が次々に手を挙げて回答する。

歩もすぐに答えを言い、前に行き黒板に自分の好きな席に名前を書き込んだ。

それは意外にも、真ん中の列で真ん中よりの席を選んだのであった。

俺は、不思議に思った。

なぜなら、みんな大好き左後ろの席が空いていたのに選ばなかったからだった。

隆之「なんであの席にしたの?」
歩「特に理由はないよ ただ.....うん.. てか、たかゆきも早く答えなよ」
隆之「いや、みんな早くて」
歩「教えるから」
隆之「ダメだよ不正だよ」
歩「そういうところあるよね たかゆきは」
隆之「ん?」
歩「じゃあ、早めに手を挙げれば? その間で考えるの」
隆之「そうか さすがやな」
そして、俺は、その作戦のおかげで何とか席替えの権利が手に入った。

まだ、歩の横の席が空いている。どうしようか悩んでいた。

その時、俺の後に正解した男子がやってきた。その男子とは仲が良かった。

その男子「どうするか決めた?」
隆之「まだ決めてない」
その男子「その相談なんやけど 歩の横の席は取らないでもらっていい?」声を小さくしてそう話し出した。
隆之「えっ?」
その男子「頼む!」
隆之「..........分かった......」
その男子「やった!」
俺は、自分が何をしたいのかどうしたいのかを言葉にできないことに苛立ちを覚えた。
そして俺は、左後ろに近い席を選び、席に戻った。
隆之「あぁーよかった 前の席にならなくて ありがとう」
歩「........よかったね」
そして、最後の人が席を決め先生が席移動の合図をした。
隆之「じゃあね」
歩「うん.......」
そして、席替えが終わった。





これ以後、卒業まで席替えで歩と横になることはなかった。
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