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7話
忙しくも充実した日々は過ぎて行きます。
そんなある日、いつものように教会への寄付から戻られた王妃様のご様子がとてもお辛そうでした。
「いかがなされたのですか? とてもお辛そうに見えますが」
王妃様はとてもお顔の色が悪そうだった。
「何だか熱っぽくて、身体がとても怠いの」
私はすぐに王妃様を寝室にお連れして、医師の手配をお願いしました。
それを聞きつけた愛妻家の陛下はすぐに駆けつけ、寄り添っておいでです。
私はそっと寝室を出て、早く良くなりますようにと、心の中で祈りました。
その後、暫くしても王妃様のご容態は少しも改善されず、それどころか寧ろ悪化をされているようにも感じます。
陛下はずっと付きっきりのまま、お食事も喉を通らない様で、とても心配です。
陛下は、王都中から沢山の医師を集めていますが、それでも一向に改善されません。
王妃様のような症状の方達が庶民の中にも多数いるといいます。
何かとても嫌な予感がいたします。
私はデイビス様にお願いをして、街の様子を把握するよう指示を出してもらいました。
するとやはり、街中に蔓延していて、学校の先生方や生徒達にも多くの欠席者が出ているとのことでした。
私はすぐに、当面の間、学校の閉鎖をお願いしました。
それから二日後、事態はとんでもないことになりました。
王妃様が崩御されてしまわれたのです。
陛下の悲しみは計り知れないものでした。
誰も側には寄せ付けず、王妃様に寄り添ったままの状態です。
殿下にお願いしても、病気がうつるのが怖いからと、お部屋に近づこうともしません。
それから事態はさらに悪い方へと向かってしまいました。
今度は陛下が、まるで王妃様の跡を追うように崩御なさってしまわれました。
今、国中が大混乱に陥っています。
この得体の知れない病気には特効薬もなく、医師達もお手上げ状態です。
私やデイビス様、宰相様も話し合いを重ねていますが、それでも埒があかず、どうすることもできないまま時間だけが過ぎていきます。
その間も、多くの命が失われ、経済も傾いていきました。
かつての学校も今では、人々の為の炊き出し場と化しています。
そんな暗黒の日々から三年が経過しました。
完全とまでは言い切れませんが、徐々に落ち着きを取り戻してきた街は、少しずつ活気を取り戻しつつありました。
そして、その間の王宮内では、かなりの変化がありました。
陛下の崩御の後、すぐに王位に就かれたオリバー様は、メアリー様を公妾にする為、娶わせたテーラー伯爵を、先王亡きあとの約束通り、大臣に任命したのでした。
そして宰相だったデイビス様のお父様は、その地位をデイビス様にお譲りになられました。
勿論デイビス様は、上院での議会の承認を受けてのことですが、テーラー伯爵は王命に寄るものでした。
大臣になられたテーラー伯爵は宰相のデイビス様に敵対心を抱いているようでした。
何故なら大臣の地位は、宰相の地位と同等に扱われ、まだ年若いデイビス様を、面白く思われなかったからではないかと推測されます。
そんな折、落ち着きを取り戻しつつある人々の中から、嬉しいことに、学校の再開を望む声が後を立ちませんでした。
未だ生活も安定してないにも関わらず、声を上げて下さる皆さんに応えたくて、私達はまた人材集めに奔走しました。
何故なら、この疫病のせいで、生徒は勿論、教師にも亡くなられた方が数多くいたからです。
その後、私とデイビス様の恩師である先生の助けもあって、何とか教師の人数も確保でき、こうしてまた再開が叶いました。
生徒達も生きる為に必死なのに学べる喜びを感謝として伝えてくれます。
以前よりも学ぶことへの意欲が感じられ、教える先生方も熱が入っています。
一日でも早くここで学んだことが活かせるようにと願わずにはいられません。
そんなある日、いつものように教会への寄付から戻られた王妃様のご様子がとてもお辛そうでした。
「いかがなされたのですか? とてもお辛そうに見えますが」
王妃様はとてもお顔の色が悪そうだった。
「何だか熱っぽくて、身体がとても怠いの」
私はすぐに王妃様を寝室にお連れして、医師の手配をお願いしました。
それを聞きつけた愛妻家の陛下はすぐに駆けつけ、寄り添っておいでです。
私はそっと寝室を出て、早く良くなりますようにと、心の中で祈りました。
その後、暫くしても王妃様のご容態は少しも改善されず、それどころか寧ろ悪化をされているようにも感じます。
陛下はずっと付きっきりのまま、お食事も喉を通らない様で、とても心配です。
陛下は、王都中から沢山の医師を集めていますが、それでも一向に改善されません。
王妃様のような症状の方達が庶民の中にも多数いるといいます。
何かとても嫌な予感がいたします。
私はデイビス様にお願いをして、街の様子を把握するよう指示を出してもらいました。
するとやはり、街中に蔓延していて、学校の先生方や生徒達にも多くの欠席者が出ているとのことでした。
私はすぐに、当面の間、学校の閉鎖をお願いしました。
それから二日後、事態はとんでもないことになりました。
王妃様が崩御されてしまわれたのです。
陛下の悲しみは計り知れないものでした。
誰も側には寄せ付けず、王妃様に寄り添ったままの状態です。
殿下にお願いしても、病気がうつるのが怖いからと、お部屋に近づこうともしません。
それから事態はさらに悪い方へと向かってしまいました。
今度は陛下が、まるで王妃様の跡を追うように崩御なさってしまわれました。
今、国中が大混乱に陥っています。
この得体の知れない病気には特効薬もなく、医師達もお手上げ状態です。
私やデイビス様、宰相様も話し合いを重ねていますが、それでも埒があかず、どうすることもできないまま時間だけが過ぎていきます。
その間も、多くの命が失われ、経済も傾いていきました。
かつての学校も今では、人々の為の炊き出し場と化しています。
そんな暗黒の日々から三年が経過しました。
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そして、その間の王宮内では、かなりの変化がありました。
陛下の崩御の後、すぐに王位に就かれたオリバー様は、メアリー様を公妾にする為、娶わせたテーラー伯爵を、先王亡きあとの約束通り、大臣に任命したのでした。
そして宰相だったデイビス様のお父様は、その地位をデイビス様にお譲りになられました。
勿論デイビス様は、上院での議会の承認を受けてのことですが、テーラー伯爵は王命に寄るものでした。
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何故なら大臣の地位は、宰相の地位と同等に扱われ、まだ年若いデイビス様を、面白く思われなかったからではないかと推測されます。
そんな折、落ち着きを取り戻しつつある人々の中から、嬉しいことに、学校の再開を望む声が後を立ちませんでした。
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何故なら、この疫病のせいで、生徒は勿論、教師にも亡くなられた方が数多くいたからです。
その後、私とデイビス様の恩師である先生の助けもあって、何とか教師の人数も確保でき、こうしてまた再開が叶いました。
生徒達も生きる為に必死なのに学べる喜びを感謝として伝えてくれます。
以前よりも学ぶことへの意欲が感じられ、教える先生方も熱が入っています。
一日でも早くここで学んだことが活かせるようにと願わずにはいられません。
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