完結 虐げられ令嬢はたくましく生きます

ヴァンドール

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15話

侯爵様視点

 来月、王宮での舞踏会がある。
 今度の舞踏会は陛下の在位十周年の記念を祝うものなので貴族は皆参加が義務づけられている。
 とても憂鬱だ。
 どうせまた周りから結婚の話しをされるだろう。正直うんざりしている。

 他の貴族達からはしつこいほどに自分達の娘を紹介してきたり、貴族令嬢達も変に媚びてきて、あの香水の匂いはなんとかならないのか? また一人で参加をすればいつもと同じ目に遭うだろう。
 もしアンナを誘えたなら、そんな思いをしなくて済むのにと考えてしまう。
 アンナに頼めば付き合ってくれるだろうか? 無理強いはしたくは無いが一度聞くだけ聞いてみるか。

 次の日の休憩時間アンナを執務室に呼んで事情を説明をした。

「もしきみが嫌でなければ是非、王宮での舞踏会に付き合ってくれると非常に助かるのだが」

と言ってみたら、とても驚いた表情をした。

「私なんかで務まるのでしょうか?」
 
「問題ない君は私の隣りに居てくれるだけでいいんだ」

 彼女は少し考えながら顔を上げた。

「私でお役に立てるなら是非協力させて下さい」
 
 何だか急にあの憂鬱だった社交界が楽しみにさえ思えてきた。

「勿論、ドレスなどの支度はこちらで整えるから君はただ付いてきてくれるだけでいい」

 そう言って、私は直ぐに商会を呼んで彼女に合ったドレスを作らせるようランセルに指示をした。
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