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17話
アンナの父視点
アンナが居なくなって三年近く経とうとしている。
その間随分と沢山の縁談が持ち込まれていた。
なんでも学園での成績もかなり良かったらしく目だった存在だたとか。しかし黙って出ていったなど世間体が悪く言えるわけもない。
病気をして体を壊して屋敷から出られる状態ではない事にしているが、薄々は気付かれて噂になっているかも知れない。
それに今では後悔してもしょうがないが、今の妻イライザは金遣いが荒く、立ち居振る舞いも平民の様だ。
領地を持たない男爵家で育ったのだから仕方がないが、それにしてもこんなに酷かったか? 最初は亡くなった妻のせいで結婚出来なかったと逆恨みをしていたが、冷静になった今となっては、亡くなった妻が一番の被害者だ。
若くして侯爵位を継いだせいで子供ができた女との結婚を男爵家だからという理由だけで反対する周囲を説得しようともしなかったのだから。
そこへ丁度きた縁談の話がアンナの母親だった。
彼女は侯爵家の令嬢だったが侯爵の愛人の子だった為、本妻から虐げられて育ったという。
その為か身体が弱いというのでこれはこちらの言いなりになりそうだと結婚したが、今思えば殆ど屋敷にも帰らず、ずっとほったらかしにしたままだった。
そんな私に恨み言一つ言わず、身体が弱いのにアンナを産んでくれたことに、感謝もせず、そのアンナを虐げたイライザ達を止める事さえせず見過ごしてしまった。
執事のハドソンから随分と言われたが、あの時の私はやっと好きな女と一緒になれると浮かれていた。
イライザとはずっと一緒に住んできたわけではなかったし、後ろめたさもあったので我儘な性格にも気付けなかった。
そんな女が育てた二人の子供がまともに育つ筈もない。
二人ともイライザに似て我儘し放題だし、勉強は嫌いで何人の家庭教師を首にしたことか。
ジャンが生まれた時には初めての男の子だったから、いずれ後を継がせられると喜んだものだがとんでもない、ジャンが継いだらこの侯爵家はいずれ潰れてしまうのは目に見えている。
今、全てのバチが私に当たっている。
自業自得だ。
アンナが居なくなって三年近く経とうとしている。
その間随分と沢山の縁談が持ち込まれていた。
なんでも学園での成績もかなり良かったらしく目だった存在だたとか。しかし黙って出ていったなど世間体が悪く言えるわけもない。
病気をして体を壊して屋敷から出られる状態ではない事にしているが、薄々は気付かれて噂になっているかも知れない。
それに今では後悔してもしょうがないが、今の妻イライザは金遣いが荒く、立ち居振る舞いも平民の様だ。
領地を持たない男爵家で育ったのだから仕方がないが、それにしてもこんなに酷かったか? 最初は亡くなった妻のせいで結婚出来なかったと逆恨みをしていたが、冷静になった今となっては、亡くなった妻が一番の被害者だ。
若くして侯爵位を継いだせいで子供ができた女との結婚を男爵家だからという理由だけで反対する周囲を説得しようともしなかったのだから。
そこへ丁度きた縁談の話がアンナの母親だった。
彼女は侯爵家の令嬢だったが侯爵の愛人の子だった為、本妻から虐げられて育ったという。
その為か身体が弱いというのでこれはこちらの言いなりになりそうだと結婚したが、今思えば殆ど屋敷にも帰らず、ずっとほったらかしにしたままだった。
そんな私に恨み言一つ言わず、身体が弱いのにアンナを産んでくれたことに、感謝もせず、そのアンナを虐げたイライザ達を止める事さえせず見過ごしてしまった。
執事のハドソンから随分と言われたが、あの時の私はやっと好きな女と一緒になれると浮かれていた。
イライザとはずっと一緒に住んできたわけではなかったし、後ろめたさもあったので我儘な性格にも気付けなかった。
そんな女が育てた二人の子供がまともに育つ筈もない。
二人ともイライザに似て我儘し放題だし、勉強は嫌いで何人の家庭教師を首にしたことか。
ジャンが生まれた時には初めての男の子だったから、いずれ後を継がせられると喜んだものだがとんでもない、ジャンが継いだらこの侯爵家はいずれ潰れてしまうのは目に見えている。
今、全てのバチが私に当たっている。
自業自得だ。
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