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22話(船旅)
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いよいよ殿下と隣国の王妃様の祖国に向かう日がやって来た。
わたくしはたくさんの商品を携えて殿下と殿下の従者の方々、そしてわたくしの侍女としてアンを伴い船に乗った。アンは
「凄いです、大きな船ですね。私初めて乗るのでわくわくします」
と言ってはしゃいでる。すると殿下はわたくしに
「君は、船は初めてではないのか?」
と聞かれ、心の中で『そうだったわ、ここは驚くところよね』と思い
「いえ、緊張してしまい船酔いしないか心配していたところです」
と答えると
「君が緊張しているようには見えないがな。それに船酔いしたことがあるのか?」
と聞かれ、思わずまたやってしまったと思い、仕方がないので
「記憶が曖昧でよくわかりません」
と答えるしかなかった。すると殿下は吹き出すように笑った。
わたくしは『本当に笑い上戸な方だわ』と、いつもと同じ感想を呟いていた。そんなわたくしに殿下は
「相変わらずよくわからない人だな君は」
と言われてしまった。何故か殿下はわたくしの言うことにいつも笑顔か、笑い転げるかの反応だった。そんなやり取りをしながら穏やかに時間が過ぎていく。
こうして長い旅路は始まった。
船で片道半月と言われ、思わず溜息が出てしまったわたくしを見て、殿下はまた笑っていらっしゃる。『よくわからないのは殿下の方だわ』と独り言を言いながら船の中の私室へ戻るとアンがお茶を出してくれた。アンに
「殿下とは仲がよろしいのですね」
と言われたわたくしは
「どこを見たらそうなるのかしら?」
と返した。するとアンは
「誰が見ても、そうお思いになります」
と言われてしまった。わたくしは心の中で『そう見えるのかしらね』と呟きながらアンを見るとアンは思い切り笑いを堪えているのがわかる。
なんだかわたくしは、ばつが悪く感じて寝室へと入り、ベッドに横になった。そしてこれからのことを考えながらほんのいっときの眠りについていた。
それからしばらくすると殿下の従者の方から
「お食事の準備が整いました」
と声が掛かった。わたくしはすぐにいきますと答えて、アンに慌てて支度をお願いした。
アンにはわたくしの侍女として来てもらったが、今回の旅では仕事の受託者側の人間としての扱いをお願いしてあるので一緒に食堂へと向かった。そして席に案内されると既に殿下はいらしていたので
「お待たせしてしまい申し訳ありませんでした」
と言いながら席に着き、アンにはわたくしの隣に座ってもらった。
すると殿下は
「少し早すぎたかな?」
と仰ったのでわたくしは
「いえ、ちょうどお腹が空いてきましたので」
と返すとまた笑っていらした。
そして色々なお話をしながら食事をしていると殿下が
「そういえば君の出身のメイソン伯爵家だが、彼らの王宮への出入りを禁止にした」
と仰ったので驚いて
「何故ですか、もしかして奴ら、王族の方に失礼でも働きましたか?」
と聞き返すと殿下は大笑いをしながら
「奴らか? 貴族令嬢らしからぬ言葉使いだな」
と仰ったので
「そうですか? 奴らで充分です」
と答えると隣のアンが深く頷いていた。そして殿下は
「いいや王族にでは無く君が酷い目に遭ったからな」
と仰った。わたくしはアンと顔を見合わせて驚いていると
「この程度では仕返しにはならぬがな」
と言われたので
「いいえ人目を気にする連中ですからかなり効いていると思います」
と返すと殿下はまた
「今度は連中か?」
と言って笑っている。
その後、楽しい会話に終始してわたくしとアンは部屋へと戻った。
アンは部屋に入るなり
「お嬢様、やりましたね。私、殿下のお話を聞いてなんだかすっきりしました」
と言って喜んでいる。
確かにあの継母には、わたくしを庇っていたアンだって酷い目にあっていたのだから当然今回のことはすっきりしたはずだった。
そんなアンの様子をわたくしは嬉しい気持ちで眺めながらアンはやはり、わたくしの本当の家族だわと感じていた。
(王弟殿下視点)
彼女に興味を持った私は、本当は自分の方から陛下に願い出て今回の仕事を任せてもらった。
彼女を見ていると常に堂々としていて何事にも動じず、まるで彼女こそ真の王族のようだった。そんな彼女を虐げて、おまけに記憶を無くすほど心と身体を痛めつけたと聞かされた時にはどうしてくれようと思っていた。
とりあえずこれから先、彼女の目に触れさせないようにしなければと陛下に事情を説明して王宮への出入りを禁止にした。
もちろんそんなものではまだ生ぬるいのだが、せめて嫌な思いはさせたくなかった。
そして今回の親善という名の大義名分の仕事も、陛下からもぎ取った。
これでしばらくは彼女との距離を埋めるための時間が出来たと喜んだ。
だが待てよ、いつだったか彼女をエスコートしていたあの侯爵家の従兄は彼女とはどういう関係なのだろうか? と気になったがあまりあからさまに聞くことも出来ないのでしばらくは様子を見ることにした。
とりあえず今回の仕事を足掛かりに少しでも彼女との距離を縮めることができればと期待した。
それなのに彼女といるとどうもこちらのペースを乱されてしまう。こんな女性は初めてだった。
それに色々な女性を見てきたが彼女ほど惹かれる女性はいなかった。『本当に不思議な女性だ』と感心と溜息が交差した。
わたくしはたくさんの商品を携えて殿下と殿下の従者の方々、そしてわたくしの侍女としてアンを伴い船に乗った。アンは
「凄いです、大きな船ですね。私初めて乗るのでわくわくします」
と言ってはしゃいでる。すると殿下はわたくしに
「君は、船は初めてではないのか?」
と聞かれ、心の中で『そうだったわ、ここは驚くところよね』と思い
「いえ、緊張してしまい船酔いしないか心配していたところです」
と答えると
「君が緊張しているようには見えないがな。それに船酔いしたことがあるのか?」
と聞かれ、思わずまたやってしまったと思い、仕方がないので
「記憶が曖昧でよくわかりません」
と答えるしかなかった。すると殿下は吹き出すように笑った。
わたくしは『本当に笑い上戸な方だわ』と、いつもと同じ感想を呟いていた。そんなわたくしに殿下は
「相変わらずよくわからない人だな君は」
と言われてしまった。何故か殿下はわたくしの言うことにいつも笑顔か、笑い転げるかの反応だった。そんなやり取りをしながら穏やかに時間が過ぎていく。
こうして長い旅路は始まった。
船で片道半月と言われ、思わず溜息が出てしまったわたくしを見て、殿下はまた笑っていらっしゃる。『よくわからないのは殿下の方だわ』と独り言を言いながら船の中の私室へ戻るとアンがお茶を出してくれた。アンに
「殿下とは仲がよろしいのですね」
と言われたわたくしは
「どこを見たらそうなるのかしら?」
と返した。するとアンは
「誰が見ても、そうお思いになります」
と言われてしまった。わたくしは心の中で『そう見えるのかしらね』と呟きながらアンを見るとアンは思い切り笑いを堪えているのがわかる。
なんだかわたくしは、ばつが悪く感じて寝室へと入り、ベッドに横になった。そしてこれからのことを考えながらほんのいっときの眠りについていた。
それからしばらくすると殿下の従者の方から
「お食事の準備が整いました」
と声が掛かった。わたくしはすぐにいきますと答えて、アンに慌てて支度をお願いした。
アンにはわたくしの侍女として来てもらったが、今回の旅では仕事の受託者側の人間としての扱いをお願いしてあるので一緒に食堂へと向かった。そして席に案内されると既に殿下はいらしていたので
「お待たせしてしまい申し訳ありませんでした」
と言いながら席に着き、アンにはわたくしの隣に座ってもらった。
すると殿下は
「少し早すぎたかな?」
と仰ったのでわたくしは
「いえ、ちょうどお腹が空いてきましたので」
と返すとまた笑っていらした。
そして色々なお話をしながら食事をしていると殿下が
「そういえば君の出身のメイソン伯爵家だが、彼らの王宮への出入りを禁止にした」
と仰ったので驚いて
「何故ですか、もしかして奴ら、王族の方に失礼でも働きましたか?」
と聞き返すと殿下は大笑いをしながら
「奴らか? 貴族令嬢らしからぬ言葉使いだな」
と仰ったので
「そうですか? 奴らで充分です」
と答えると隣のアンが深く頷いていた。そして殿下は
「いいや王族にでは無く君が酷い目に遭ったからな」
と仰った。わたくしはアンと顔を見合わせて驚いていると
「この程度では仕返しにはならぬがな」
と言われたので
「いいえ人目を気にする連中ですからかなり効いていると思います」
と返すと殿下はまた
「今度は連中か?」
と言って笑っている。
その後、楽しい会話に終始してわたくしとアンは部屋へと戻った。
アンは部屋に入るなり
「お嬢様、やりましたね。私、殿下のお話を聞いてなんだかすっきりしました」
と言って喜んでいる。
確かにあの継母には、わたくしを庇っていたアンだって酷い目にあっていたのだから当然今回のことはすっきりしたはずだった。
そんなアンの様子をわたくしは嬉しい気持ちで眺めながらアンはやはり、わたくしの本当の家族だわと感じていた。
(王弟殿下視点)
彼女に興味を持った私は、本当は自分の方から陛下に願い出て今回の仕事を任せてもらった。
彼女を見ていると常に堂々としていて何事にも動じず、まるで彼女こそ真の王族のようだった。そんな彼女を虐げて、おまけに記憶を無くすほど心と身体を痛めつけたと聞かされた時にはどうしてくれようと思っていた。
とりあえずこれから先、彼女の目に触れさせないようにしなければと陛下に事情を説明して王宮への出入りを禁止にした。
もちろんそんなものではまだ生ぬるいのだが、せめて嫌な思いはさせたくなかった。
そして今回の親善という名の大義名分の仕事も、陛下からもぎ取った。
これでしばらくは彼女との距離を埋めるための時間が出来たと喜んだ。
だが待てよ、いつだったか彼女をエスコートしていたあの侯爵家の従兄は彼女とはどういう関係なのだろうか? と気になったがあまりあからさまに聞くことも出来ないのでしばらくは様子を見ることにした。
とりあえず今回の仕事を足掛かりに少しでも彼女との距離を縮めることができればと期待した。
それなのに彼女といるとどうもこちらのペースを乱されてしまう。こんな女性は初めてだった。
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