40 / 47
40話(繋がった心)
しおりを挟む
「美優、今日大学が終わったら一緒に食事に付き合ってくれないか?」
と聞くと
「今日は外食ということですか?」
と聞かれたので
「勿論、そのつもりで聞いているのだが」
と言うと
「分かりました。では大学が終わり次第、お兄様に連絡すればよいのですね?」
と聞かれたので
「そうしてくれ」
と返した。そして
「マーサー、そういうことだから今夜の食事の支度はしなくていい」
とマーサーに伝えた。
夕方になり、美優から大学が終わったと連絡がきて、大学の前まで迎えに行き、その後、行きつけのブティックで美優に似合いそうな服を買い、そのままその服に着替えさせて目的のレストランへと着いた。すると美優が
「お兄様、今日は何が特別な日なのですか?」
と聞いてきた。私は
「美優、誕生日おめでとう」
と言って、包装された箱を手渡した。すると美優は
「え、今日は私の誕生日なのですか?」
と驚いている。私は
「昨年は何だか美優が私を避けていて祝ってやれなかったから、今年は二年分だ」
と言った。すると美優は
「ごめんなさい、そうでした。私、あの時お兄様と血の繋がりがないこと記憶になくて…あ、何でもありません」
と言って、途中で話をやめてしまった。しかし、今日はこの穏やかな雰囲気を壊したくなくてそれ以上は追及しなかった。だから私は
「美優、箱の中開けてみて」
と言った。
すると美優は嬉しそうに包装紙を開け、箱の中から私が送ったネックレスを取り出した。すると美優は
「わー、素敵です! お兄様、これすごく高そうですね」
と言って驚いている。私は
「二年分だから気にしなくていいよ」
と言うと
「それでもこれは豪華過ぎて私に似合うでしょうか?」
と言うので、私がそれを受け取り美優の首につけてあげた。そしてスマホのカメラ機能を逆にして美優に見せると
「わー、とても綺麗です」
と言って喜んでくれている。そんな姿を見ているだけでも幸せを感じている自分は『かなり重症だな』と思わず苦笑してしまった。
そうして楽しい食事を終える頃、私は今日の昼間に父から連絡があったことを思い出し
「そういえば今日の昼過ぎにお父さんから連絡があり、来月お母さんと一緒にこちらに来るそうだ」
と伝えた。すると
「え、来月ですか? 何かあったのでしょうか」
と言うので
「勿論、美優のことが心配で様子を見に来るんじゃないかな」
と言うと
「本当にお優しいですね」
と言うので
「確かにあのお二人はいつだって優しいよ。この私のことを本当の息子のように育ててくれたしな」
と答えた。そして付け加えるように
「美優がこちらに来てからも何度も美優の様子を私に聞いていたんだぞ」
と伝えた。それを聞いた美優は「何だか心の中が温かく感じます」と言うのだが、その様子は親子の情愛とは違う、不思議な違和感を感じた。やはり記憶が戻らないせいなのかもしれないと思った。
そんな風に考えていたら美優が突然
「実はお兄様、私がお兄様と一緒に住む少し前まで、私はお兄様のこと血の繋がった本当の兄だと思っていたんです」
と驚くべきことを言われた。私は
「本当の兄妹だと思っていたということか?」
と思わず聞き返した。すると
「はい、そう思っていたらある日大和さんが血の繋がっていない兄妹だと口にしたので、どういうことか問い詰めてしまったのです」
と言う。そして
「記憶をなくしてからの、まだ私が忘れている話を全て大和さんから聞きました」
と言い、更に
「そしてお兄様と血の繋がりがないことを知り、正直嬉しく感じました」
と言ってくれたが、果たしてその言葉を素直に喜んでいいのか? それとも、もっと違う意味があるのか、頭の中で考えていると美優は顔を赤らめて
「私、お兄様を兄としてではなく、好きになっても許されるのだと知りました」
と言ってくれた。
それを聞き
「これは夢ではないのだな?」
と思わず美優に聞いてしまった。すると美優は意外そうな顔で、それでも嬉しそうに
「お兄様はそんな気持ちを迷惑だとは思われないのですか?」
と聞かれ
「そんなはずあるわけない。寧ろこんなことがあるなんて」
と言葉が詰まってしまうほど驚いていた。そして私は覚悟を決めて
「私は、美優がこちらの国に来てからは一度も妹だと思ったことはなかった。いや、思えなかった」
と言ってから
「私は女性として美優を好きになっていた」
と告げた。すると美優は嬉しそうに、今までのことを素直に話してくれた。
それは、兄妹だと思っていたから許されないと思い、私を遠ざけていたことや香苗への嫉妬心など、包み隠さず全てを。
それを聞いた私は美優を抱きしめたかったが、ここは店の中だと気づき我に返った。
それから私たちは店を出て、歩きながら色々な話をした。私はそっと美優と手を繋いで
「ずっとこうして美優と歩きたかった」
と言うと、今度は美優がその手を解いて私の腕に自分の腕を絡めてきて
「私もずっとこうしてみたかった」
と言ってくれた。私はそんな中、今までこれほど満たされ、幸せを感じたことはなかったなと思っていた。
こんな幸せが自分に訪れる日が来るなんて。そんな風に考えながら歩いていると、美優がふと
「お父様とお母様が私たちのことを知ったらどう思われるのでしょう?」
と言うので
「多分、喜んでくれるはずだよ」
と返した。すると美優は
「何故、そんなにはっきりと言い切れるのですか?」
と聞くので、過去に父から言われたことを話すことにした。
実は私のことを養子にしてから、父は自分の跡を私に継がせると言ってくれたが、私は美優がいるのだから美優に継がせて私が美優の補佐をすると伝えた時に、父は『美優と一馬が結婚してくれたら一番いいのにな』と言われたことを告げた。そしてその時は、私と美優はとても今のような関係ではなく、それこそ本当の兄妹のようだった。それに大和の存在もあったからな、と言った。それを全て聞き終えた美優は
「だったら、来月お父様とお母様に二人のことを話しても問題ないのですね?」
と言ってくれた。私は
「本当に後悔しないな?」
と念を押すと
「後悔だなんて、私はお兄様のことが好きなんですから」
と笑顔で言ってくれた。私たちは来月二人で両親に報告することを確認し合った。そんな美優の首には、私が送ったネックレスが輝いていた。私はこの輝きが二人の未来のようで『必ず美優を幸せにする』と心に誓っていた。
と聞くと
「今日は外食ということですか?」
と聞かれたので
「勿論、そのつもりで聞いているのだが」
と言うと
「分かりました。では大学が終わり次第、お兄様に連絡すればよいのですね?」
と聞かれたので
「そうしてくれ」
と返した。そして
「マーサー、そういうことだから今夜の食事の支度はしなくていい」
とマーサーに伝えた。
夕方になり、美優から大学が終わったと連絡がきて、大学の前まで迎えに行き、その後、行きつけのブティックで美優に似合いそうな服を買い、そのままその服に着替えさせて目的のレストランへと着いた。すると美優が
「お兄様、今日は何が特別な日なのですか?」
と聞いてきた。私は
「美優、誕生日おめでとう」
と言って、包装された箱を手渡した。すると美優は
「え、今日は私の誕生日なのですか?」
と驚いている。私は
「昨年は何だか美優が私を避けていて祝ってやれなかったから、今年は二年分だ」
と言った。すると美優は
「ごめんなさい、そうでした。私、あの時お兄様と血の繋がりがないこと記憶になくて…あ、何でもありません」
と言って、途中で話をやめてしまった。しかし、今日はこの穏やかな雰囲気を壊したくなくてそれ以上は追及しなかった。だから私は
「美優、箱の中開けてみて」
と言った。
すると美優は嬉しそうに包装紙を開け、箱の中から私が送ったネックレスを取り出した。すると美優は
「わー、素敵です! お兄様、これすごく高そうですね」
と言って驚いている。私は
「二年分だから気にしなくていいよ」
と言うと
「それでもこれは豪華過ぎて私に似合うでしょうか?」
と言うので、私がそれを受け取り美優の首につけてあげた。そしてスマホのカメラ機能を逆にして美優に見せると
「わー、とても綺麗です」
と言って喜んでくれている。そんな姿を見ているだけでも幸せを感じている自分は『かなり重症だな』と思わず苦笑してしまった。
そうして楽しい食事を終える頃、私は今日の昼間に父から連絡があったことを思い出し
「そういえば今日の昼過ぎにお父さんから連絡があり、来月お母さんと一緒にこちらに来るそうだ」
と伝えた。すると
「え、来月ですか? 何かあったのでしょうか」
と言うので
「勿論、美優のことが心配で様子を見に来るんじゃないかな」
と言うと
「本当にお優しいですね」
と言うので
「確かにあのお二人はいつだって優しいよ。この私のことを本当の息子のように育ててくれたしな」
と答えた。そして付け加えるように
「美優がこちらに来てからも何度も美優の様子を私に聞いていたんだぞ」
と伝えた。それを聞いた美優は「何だか心の中が温かく感じます」と言うのだが、その様子は親子の情愛とは違う、不思議な違和感を感じた。やはり記憶が戻らないせいなのかもしれないと思った。
そんな風に考えていたら美優が突然
「実はお兄様、私がお兄様と一緒に住む少し前まで、私はお兄様のこと血の繋がった本当の兄だと思っていたんです」
と驚くべきことを言われた。私は
「本当の兄妹だと思っていたということか?」
と思わず聞き返した。すると
「はい、そう思っていたらある日大和さんが血の繋がっていない兄妹だと口にしたので、どういうことか問い詰めてしまったのです」
と言う。そして
「記憶をなくしてからの、まだ私が忘れている話を全て大和さんから聞きました」
と言い、更に
「そしてお兄様と血の繋がりがないことを知り、正直嬉しく感じました」
と言ってくれたが、果たしてその言葉を素直に喜んでいいのか? それとも、もっと違う意味があるのか、頭の中で考えていると美優は顔を赤らめて
「私、お兄様を兄としてではなく、好きになっても許されるのだと知りました」
と言ってくれた。
それを聞き
「これは夢ではないのだな?」
と思わず美優に聞いてしまった。すると美優は意外そうな顔で、それでも嬉しそうに
「お兄様はそんな気持ちを迷惑だとは思われないのですか?」
と聞かれ
「そんなはずあるわけない。寧ろこんなことがあるなんて」
と言葉が詰まってしまうほど驚いていた。そして私は覚悟を決めて
「私は、美優がこちらの国に来てからは一度も妹だと思ったことはなかった。いや、思えなかった」
と言ってから
「私は女性として美優を好きになっていた」
と告げた。すると美優は嬉しそうに、今までのことを素直に話してくれた。
それは、兄妹だと思っていたから許されないと思い、私を遠ざけていたことや香苗への嫉妬心など、包み隠さず全てを。
それを聞いた私は美優を抱きしめたかったが、ここは店の中だと気づき我に返った。
それから私たちは店を出て、歩きながら色々な話をした。私はそっと美優と手を繋いで
「ずっとこうして美優と歩きたかった」
と言うと、今度は美優がその手を解いて私の腕に自分の腕を絡めてきて
「私もずっとこうしてみたかった」
と言ってくれた。私はそんな中、今までこれほど満たされ、幸せを感じたことはなかったなと思っていた。
こんな幸せが自分に訪れる日が来るなんて。そんな風に考えながら歩いていると、美優がふと
「お父様とお母様が私たちのことを知ったらどう思われるのでしょう?」
と言うので
「多分、喜んでくれるはずだよ」
と返した。すると美優は
「何故、そんなにはっきりと言い切れるのですか?」
と聞くので、過去に父から言われたことを話すことにした。
実は私のことを養子にしてから、父は自分の跡を私に継がせると言ってくれたが、私は美優がいるのだから美優に継がせて私が美優の補佐をすると伝えた時に、父は『美優と一馬が結婚してくれたら一番いいのにな』と言われたことを告げた。そしてその時は、私と美優はとても今のような関係ではなく、それこそ本当の兄妹のようだった。それに大和の存在もあったからな、と言った。それを全て聞き終えた美優は
「だったら、来月お父様とお母様に二人のことを話しても問題ないのですね?」
と言ってくれた。私は
「本当に後悔しないな?」
と念を押すと
「後悔だなんて、私はお兄様のことが好きなんですから」
と笑顔で言ってくれた。私たちは来月二人で両親に報告することを確認し合った。そんな美優の首には、私が送ったネックレスが輝いていた。私はこの輝きが二人の未来のようで『必ず美優を幸せにする』と心に誓っていた。
21
あなたにおすすめの小説
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
前世の祖母に強い憧れを持ったまま生まれ変わったら、家族と婚約者に嫌われましたが、思いがけない面々から物凄く好かれているようです
珠宮さくら
ファンタジー
前世の祖母にように花に囲まれた生活を送りたかったが、その時は母にお金にもならないことはするなと言われながら成長したことで、母の言う通りにお金になる仕事に就くために大学で勉強していたが、彼女の側には常に花があった。
老後は、祖母のように暮らせたらと思っていたが、そんな日常が一変する。別の世界に子爵家の長女フィオレンティーナ・アルタヴィッラとして生まれ変わっても、前世の祖母のようになりたいという強い憧れがあったせいか、前世のことを忘れることなく転生した。前世をよく覚えている分、新しい人生を悔いなく過ごそうとする思いが、フィオレンティーナには強かった。
そのせいで、貴族らしくないことばかりをして、家族や婚約者に物凄く嫌われてしまうが、思わぬ方面には物凄く好かれていたようだ。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
婚約破棄のその場で転生前の記憶が戻り、悪役令嬢として反撃開始いたします
タマ マコト
ファンタジー
革命前夜の王国で、公爵令嬢レティシアは盛大な舞踏会の場で王太子アルマンから一方的に婚約を破棄され、社交界の嘲笑の的になる。その瞬間、彼女は“日本の歴史オタク女子大生”だった前世の記憶を思い出し、この国が数年後に血塗れの革命で滅びる未来を知ってしまう。
悪役令嬢として嫌われ、切り捨てられた自分の立場と、公爵家の権力・財力を「運命改変の武器」にすると決めたレティシアは、貧民街への支援や貴族の不正調査をひそかに始める。その過程で、冷静で改革派の第二王子シャルルと出会い、互いに利害と興味を抱きながら、“歴史に逆らう悪役令嬢”として静かな反撃をスタートさせていく。
普段は地味子。でも本当は凄腕の聖女さん〜地味だから、という理由で聖女ギルドを追い出されてしまいました。私がいなくても大丈夫でしょうか?〜
神伊 咲児
ファンタジー
主人公、イルエマ・ジミィーナは16歳。
聖女ギルド【女神の光輝】に属している聖女だった。
イルエマは眼鏡をかけており、黒髪の冴えない見た目。
いわゆる地味子だ。
彼女の能力も地味だった。
使える魔法といえば、聖女なら誰でも使えるものばかり。回復と素材進化と解呪魔法の3つだけ。
唯一のユニークスキルは、ペンが無くても文字を書ける光魔字。
そんな能力も地味な彼女は、ギルド内では裏方作業の雑務をしていた。
ある日、ギルドマスターのキアーラより、地味だからという理由で解雇される。
しかし、彼女は目立たない実力者だった。
素材進化の魔法は独自で改良してパワーアップしており、通常の3倍の威力。
司祭でも見落とすような小さな呪いも見つけてしまう鋭い感覚。
難しい相談でも難なくこなす知識と教養。
全てにおいてハイクオリティ。最強の聖女だったのだ。
彼女は新しいギルドに参加して順風満帆。
彼女をクビにした聖女ギルドは落ちぶれていく。
地味な聖女が大活躍! 痛快ファンタジーストーリー。
全部で5万字。
カクヨムにも投稿しておりますが、アルファポリス用にタイトルも含めて改稿いたしました。
HOTランキング女性向け1位。
日間ファンタジーランキング1位。
日間完結ランキング1位。
応援してくれた、みなさんのおかげです。
ありがとうございます。とても嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる