人殺しのあなたへ

竹丈岳

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 怪盗に奪われた財産を取り戻すため、重税により、住民たちのデモが多発し始めた。王宮の周りを囲んで今にも暴動が起きかけている。

「なんだか嫌な予感がする」
「ここのところ税率が上がって小麦も買えなくなってきている。必ず暴動が起きて多くの人間が死ぬことになる。俺が貴族の金を盗みすぎたせいだな」
「でも、市民が勝てる相手なのかな?」
「……。このタイミングで俺たちの人気を作り上げるか」
「いいねそれ」
「市民たちのクーデターに手を貸して、政変を起こす。それまでに俺たちが市民の人気を得て、政治に参入する。いずれ、俺たちという存在は、市民に疎まれていくものだ。それまでに土台は作っておかないとな」
「あのさ。ぼくね。今も捕まっている同性愛者の人たちを助けてあげたいんだ。だって、彼らは別に非社会的ってだけであって、反社会的っていうわけじゃないだろうし」
「逃がすにしても、逃げる場所なんてどこにも……」
「僕たちで匿おうよ」
「リスクは大きいが……。利用価値はあるかもな」

 俺は持ち前の身体能力を生かして、王宮に侵入をする。クーデターを起こすにしても、情報は必要だからな。

 まずは軍事機密の書類を盗み出し、政府の防衛機能を落すために、武器を盗んで市民に武器を横流すよう手配した。
 怪盗たちは、各地に散らばる武器庫に対しても同様に盗みに入り、政府の戦闘能力を極限まで落としていく。

「王宮内の間取りは把握した。これが地図だ。これより、怪盗団の総力を挙げて市民たちを支援する!!」
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