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この混乱に乗じて、捕まっていた同性愛者たちを解放する。
皆、最初こそ解放されたことに戸惑っていたが、カンナが俺に抱き着いてきて、貪るようなキスを見せつけると、ようやく自分たちが解放されたのだと理解して、お互いに抱き合って涙を流していた。
皆、自分の人生だけでなく、大切な恋人を失うところだったのだ。何度も愛しているという言葉を聞くたびに、俺は、同性愛も本当は普通のことだったのだと気が付いた。
お互いを思いやることに、どれだけの違いも無かったのだと。
中には、小さな子供までいた。三人で家族のように抱き合って、相手を自分の父親たちだとちゃんと認めていた。
この光景を汚いだとかそういうことでは言い表せない。もっと人間の本質的な、寛容性のあるべき高次元の在り方のような衝撃さがあった。
「なあ、カンナ。俺と家族にならないか?」
「あっ、今、ボクの中がきゅんきゅん動いた」
「俺はずっと、性別にこだわって生きてきたけど、そんなことこれまでの人生で何も関係なかったんだなって、初めて気が付いたよ」
「理解してくれてありがとねヒロト」
俺も精いっぱいカンナを抱きしめた。愛しくて素敵で必要としてくれる存在がこんなにも俺を幸せにしてくれるのだと。
「性別なんか関係ない! 俺はお前のことが好きだ! カンナ!」
「ボクだってヒロトのこと大好きだよ!」
「終わったら一晩中えっちしよう!」
「良いけど、今は子どももいるから!」
「愛してる!」
俺はずっと、カンナを抱きしめた。
カンナは嬉しそうに笑っているのに、その頬にはツーっと涙が伝っていた。
きっと、今まで、同性愛者だというだけで、残酷な仕打ちを受け続けてきたのだろう。
それを思うと、たまらなくカンナのことが可哀そうで、こんな世界が憎かった。
それで、人を殺したとしても、憎くて当然だ。俺が間違っていた。
カンナは涙を指先で拭うとまた花咲くような笑顔をした。
「ばーか! 知ってるよ!」
皆、最初こそ解放されたことに戸惑っていたが、カンナが俺に抱き着いてきて、貪るようなキスを見せつけると、ようやく自分たちが解放されたのだと理解して、お互いに抱き合って涙を流していた。
皆、自分の人生だけでなく、大切な恋人を失うところだったのだ。何度も愛しているという言葉を聞くたびに、俺は、同性愛も本当は普通のことだったのだと気が付いた。
お互いを思いやることに、どれだけの違いも無かったのだと。
中には、小さな子供までいた。三人で家族のように抱き合って、相手を自分の父親たちだとちゃんと認めていた。
この光景を汚いだとかそういうことでは言い表せない。もっと人間の本質的な、寛容性のあるべき高次元の在り方のような衝撃さがあった。
「なあ、カンナ。俺と家族にならないか?」
「あっ、今、ボクの中がきゅんきゅん動いた」
「俺はずっと、性別にこだわって生きてきたけど、そんなことこれまでの人生で何も関係なかったんだなって、初めて気が付いたよ」
「理解してくれてありがとねヒロト」
俺も精いっぱいカンナを抱きしめた。愛しくて素敵で必要としてくれる存在がこんなにも俺を幸せにしてくれるのだと。
「性別なんか関係ない! 俺はお前のことが好きだ! カンナ!」
「ボクだってヒロトのこと大好きだよ!」
「終わったら一晩中えっちしよう!」
「良いけど、今は子どももいるから!」
「愛してる!」
俺はずっと、カンナを抱きしめた。
カンナは嬉しそうに笑っているのに、その頬にはツーっと涙が伝っていた。
きっと、今まで、同性愛者だというだけで、残酷な仕打ちを受け続けてきたのだろう。
それを思うと、たまらなくカンナのことが可哀そうで、こんな世界が憎かった。
それで、人を殺したとしても、憎くて当然だ。俺が間違っていた。
カンナは涙を指先で拭うとまた花咲くような笑顔をした。
「ばーか! 知ってるよ!」
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