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ドキドキ出会い編
15.カイの兄さん
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「よし、じゃあまず生活魔法を教える前に魔法についての基礎知識を教える。
この世界の魔法っていうのは基本の4属性とそこから派生したいくつかの属性に別れている。基本の4属性は「火」「水」「風」「土」の4つで、それ以外の属性には「光」「闇」「無」なんかがある。基本的に魔法を使えるやつは1つから2つの属性に適性を持っているんだ。
例えば俺は土属性、エドワードは火属性、アーヴィングは水と風属性に適性を持っている。それから属性持ちは髪や肌の色にそれが出やすい。
俺の肌は褐色だろ?これは土属性のヤツらに多い。
後はエドワードは火属性だから髪の色が火の色をしてるし、アーヴィングは少し青っぽいグレーのような色をしているだろう。あれも水属性と風属性が混ざった色だな。
ここまででなんか疑問はあるか?」
「はい、カイデンさん!僕は黒髪で黒目だし、肌の色も特に特徴はないんですけど属性の影響が出てないってことですか?」
「いや、一概にそうとも言えねぇ所だな。
駿は全属性持ちだからどの色が出たっておかしくない。しかも黒は闇属性白は光属性だから、駿の肌の白さと髪と目の色はそのふたつの属性が強いってことなんじゃねぇか?
ま、別に色が全てな訳では無いから気にすることは無いぞ。」
カイデンの言葉に駿はうんうん頷いてここに来るまでにすれ違った人々の肌の色や髪の色、目の色を思い出す。
そう言えばと思いついたのはルーカスのことだった。
騎士団の前であった彼は金髪に綺麗な青い目をしていた。さっきカイデンは青は水属性だと言っていたことを思い出しカイデンに聞いてみることにした。
「今日ここに来る前に騎士団の団長さんにあったんですけど、ルーカスさんをご存知ですか?
彼の目は青色だったので水属性なんですか?」
「いや、あいつは「光属性」だな。
属性色は髪に出てるんだ。それからあいつの母親が水属性の使い手で強かったからあいつは目の色を引き継いだのかもしれねぇって言われてる。
もうルーカスと話したんだな。ルーカスは遊んでるやつだが腕は確かだからいつか戦っているところを見れるといいな。」
そうカイデンはにこやかに駿にいい、駿の頭をくしゃりと撫でた。
駿はこの世界に来てから撫でられてばかりだなと思う。日本にいた時はこんな風に頭を撫でられることもましてや触れられることもなかった。この世界で初めて感じる人肌の温かさに笑顔が零れ落ちる駿を見て次はカイデンが笑顔を零すのだった。
「おし、まず魔法について基礎的な知識はこんな所だ。次に生活魔法についてなんだが、生活魔法と言っても色々あって代表的なのは「浄化」「灯火」「水種」「火種」辺りになるかな。
この4つが出来れば基本的には困らないと思うからまずこの4つの生活魔法の習得を目標にしていこう。
まず体内魔力を感じるところからなんだが、、、、
手を出してくれないか。」
カイデンは少しおずおずと手を出すことをお願いしてきた。もしかしたら昨日自分が怖がってしまったことで気を使わせてるのではないかと駿は申し訳なくなり「はい!お願いします!」と笑顔ではっきりと答え手を差し出した。
その駿の反応にカイデンは少し驚いたものの喜びが隠せなかった。
カイデンは駿のことが好きである。こんなにも可愛い笑顔を自分にみせてくれることが嬉しくて、触った手の温もりが幸せだった。この時間がずっと続けばいいのにとカイデンは生まれて初めてそんなことを考えるのであった。
駿が差し出した手をカイデンが掴み、少しするとなんだか駿の手から胸の方へと身体中をぽかぽかと暖かい何かが流れてきた。それは心地よい温かさだった。
「暖かいです。これ、なんですか、?」
「これは俺の魔力だ。魔力が体を回っているのを感じるだろう?この魔力が回る感じを覚えてくれ。
今、1回魔力を流すのを辞める、そしたら逆に駿が俺に魔力を流すのをイメージしてみろ。」
そう言われ駿は先程の温かいのを返すイメージをする。すると胸の当たりがなんだか温かくなり、胸から手に動くのをイメージすると手に温かさが移動した。そこからさらに握られたままのカイデンの手に向かって温かさを移動させる。
「そうだ、上手いぞ駿。
お前魔力感知の才能があったんだな。一発目で成功じゃないか。
それに駿の魔力は何よりも優しいな。駿そのものだな。」
「魔力って人それぞれ違うんですか?カイデンさんの魔力は流れてきた時温かくて力強かったんですけど、それもカイデンさんだからってことですか?」
「あぁ、一人一人全く違う魔力の質になる。それは性格とかの人の内面を現してると言われてる。
温かくて力強いなんて褒めてもらっちゃって年甲斐もなく照れちまうね。おっちゃんなのによ。」
「おっちゃんなんかじゃありません!カイデンさんはかっこいいお兄さんです!
ぼ、僕カイデンさんのかっこよさに憧れます。僕もカイデンさんみたいに温かくて強いひとになりたいです!」
「嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。そうか、俺の事をお兄さんみたいとか言ってくれるんだな。おう、なんならカイ兄さんって呼んでくれたっていいんだぜ?
というのは冗談な「カイ兄さん!!兄さんってことは僕は弟分ってことですか?嬉しいです!
カイ兄さんって呼びます!!」
「お、おう。あぁ、駿がいいならそれでいい。
俺は兄貴分になったからには世話焼いてやるからな。ほら、生活魔法の続きをやろう。」
「はい!頑張ります!」
そんなこんなで駿は異世界で兄貴分を作るのだった。カイデンは兄貴弟ではなく、恋人になりたいんだが、、、と思っていることも知らずに、駿は本当に兄が出来たようで嬉しかった。この世界に少しずつ増えていく自身の居場所にえもいえぬ幸せを感じていた。このまま幸せが続いて欲しいなと願いながら生活魔法へ意識を戻すのだった。
この世界の魔法っていうのは基本の4属性とそこから派生したいくつかの属性に別れている。基本の4属性は「火」「水」「風」「土」の4つで、それ以外の属性には「光」「闇」「無」なんかがある。基本的に魔法を使えるやつは1つから2つの属性に適性を持っているんだ。
例えば俺は土属性、エドワードは火属性、アーヴィングは水と風属性に適性を持っている。それから属性持ちは髪や肌の色にそれが出やすい。
俺の肌は褐色だろ?これは土属性のヤツらに多い。
後はエドワードは火属性だから髪の色が火の色をしてるし、アーヴィングは少し青っぽいグレーのような色をしているだろう。あれも水属性と風属性が混ざった色だな。
ここまででなんか疑問はあるか?」
「はい、カイデンさん!僕は黒髪で黒目だし、肌の色も特に特徴はないんですけど属性の影響が出てないってことですか?」
「いや、一概にそうとも言えねぇ所だな。
駿は全属性持ちだからどの色が出たっておかしくない。しかも黒は闇属性白は光属性だから、駿の肌の白さと髪と目の色はそのふたつの属性が強いってことなんじゃねぇか?
ま、別に色が全てな訳では無いから気にすることは無いぞ。」
カイデンの言葉に駿はうんうん頷いてここに来るまでにすれ違った人々の肌の色や髪の色、目の色を思い出す。
そう言えばと思いついたのはルーカスのことだった。
騎士団の前であった彼は金髪に綺麗な青い目をしていた。さっきカイデンは青は水属性だと言っていたことを思い出しカイデンに聞いてみることにした。
「今日ここに来る前に騎士団の団長さんにあったんですけど、ルーカスさんをご存知ですか?
彼の目は青色だったので水属性なんですか?」
「いや、あいつは「光属性」だな。
属性色は髪に出てるんだ。それからあいつの母親が水属性の使い手で強かったからあいつは目の色を引き継いだのかもしれねぇって言われてる。
もうルーカスと話したんだな。ルーカスは遊んでるやつだが腕は確かだからいつか戦っているところを見れるといいな。」
そうカイデンはにこやかに駿にいい、駿の頭をくしゃりと撫でた。
駿はこの世界に来てから撫でられてばかりだなと思う。日本にいた時はこんな風に頭を撫でられることもましてや触れられることもなかった。この世界で初めて感じる人肌の温かさに笑顔が零れ落ちる駿を見て次はカイデンが笑顔を零すのだった。
「おし、まず魔法について基礎的な知識はこんな所だ。次に生活魔法についてなんだが、生活魔法と言っても色々あって代表的なのは「浄化」「灯火」「水種」「火種」辺りになるかな。
この4つが出来れば基本的には困らないと思うからまずこの4つの生活魔法の習得を目標にしていこう。
まず体内魔力を感じるところからなんだが、、、、
手を出してくれないか。」
カイデンは少しおずおずと手を出すことをお願いしてきた。もしかしたら昨日自分が怖がってしまったことで気を使わせてるのではないかと駿は申し訳なくなり「はい!お願いします!」と笑顔ではっきりと答え手を差し出した。
その駿の反応にカイデンは少し驚いたものの喜びが隠せなかった。
カイデンは駿のことが好きである。こんなにも可愛い笑顔を自分にみせてくれることが嬉しくて、触った手の温もりが幸せだった。この時間がずっと続けばいいのにとカイデンは生まれて初めてそんなことを考えるのであった。
駿が差し出した手をカイデンが掴み、少しするとなんだか駿の手から胸の方へと身体中をぽかぽかと暖かい何かが流れてきた。それは心地よい温かさだった。
「暖かいです。これ、なんですか、?」
「これは俺の魔力だ。魔力が体を回っているのを感じるだろう?この魔力が回る感じを覚えてくれ。
今、1回魔力を流すのを辞める、そしたら逆に駿が俺に魔力を流すのをイメージしてみろ。」
そう言われ駿は先程の温かいのを返すイメージをする。すると胸の当たりがなんだか温かくなり、胸から手に動くのをイメージすると手に温かさが移動した。そこからさらに握られたままのカイデンの手に向かって温かさを移動させる。
「そうだ、上手いぞ駿。
お前魔力感知の才能があったんだな。一発目で成功じゃないか。
それに駿の魔力は何よりも優しいな。駿そのものだな。」
「魔力って人それぞれ違うんですか?カイデンさんの魔力は流れてきた時温かくて力強かったんですけど、それもカイデンさんだからってことですか?」
「あぁ、一人一人全く違う魔力の質になる。それは性格とかの人の内面を現してると言われてる。
温かくて力強いなんて褒めてもらっちゃって年甲斐もなく照れちまうね。おっちゃんなのによ。」
「おっちゃんなんかじゃありません!カイデンさんはかっこいいお兄さんです!
ぼ、僕カイデンさんのかっこよさに憧れます。僕もカイデンさんみたいに温かくて強いひとになりたいです!」
「嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。そうか、俺の事をお兄さんみたいとか言ってくれるんだな。おう、なんならカイ兄さんって呼んでくれたっていいんだぜ?
というのは冗談な「カイ兄さん!!兄さんってことは僕は弟分ってことですか?嬉しいです!
カイ兄さんって呼びます!!」
「お、おう。あぁ、駿がいいならそれでいい。
俺は兄貴分になったからには世話焼いてやるからな。ほら、生活魔法の続きをやろう。」
「はい!頑張ります!」
そんなこんなで駿は異世界で兄貴分を作るのだった。カイデンは兄貴弟ではなく、恋人になりたいんだが、、、と思っていることも知らずに、駿は本当に兄が出来たようで嬉しかった。この世界に少しずつ増えていく自身の居場所にえもいえぬ幸せを感じていた。このまま幸せが続いて欲しいなと願いながら生活魔法へ意識を戻すのだった。
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